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風花夜月妖譚【かざはな やげつ ようたん】  作者: YUQARI
序章 僕が生まれた時
2/36

始まりの始まり。


          銀の雪が降り積もる。



       雪はこの世界の全ての音を奪って

        静かに輝きながら降り積もる。



       辺りはとても静かで、穏やかで

      降り積もる雪の音が聞こえてきそうな


             そんな夜。




     ┈┈••✤••┈┈┈┈••✤✤••┈┈┈┈••✤••┈┈




          いつの間にか雪はやみ

        雲の合間からは星々が顔を出す。



      夜空には、綺麗な天の川が掛かっていて

         時折小さな ながれ星が見えた。



        (こご)えるような寒い夜。


       銀色の月がそっと(なみだ)を流す。




      『今度こそ、幸せであるように……』




          切実なその願いは


       けれど力強く、確固たる意志を持ち

      ひとしずくの(なみだ)を《種》として


         凍てつく氷の上に落ちた。




          ──ぴちゃん……




           氷はまるで

          柔らかな水のように


          細やかな波紋を作る。



       波紋は柔らかな()()()()となって


           その《種》を護る。




            まるでそれが

        運命だとでも言うかのように……。




        白く冷たい雪が、ふわりと舞う。


         風のない、静かな雪の夜。




     ……それなのに何故、雪は舞ったのだろう?

         淡く儚い風花(カゼノハナ)




         銀に輝く月の願いを受けて


        冷たい氷と雪の光に護られた

       小さな小さな その幼い《種》は


         静かにそっと息づいた……。




           そこで《種》は

             また



           静かに眠る──。




      ┈┈••✤••┈┈┈┈••✤✤••┈┈┈┈••✤••┈┈




       どれくらい時が経ったのだろう?



       足跡一つない、まっさらの雪の中で

           何かが生まれた。



      その『なにか』は、とても小さくて儚げで


        今にも壊れてしまいそうだった。




       けれど、夜空の雲が流れゆくと共に

        少しずつ大きく成長していく。




       そしてその成長の速さは著しくて



       ──もう誰にも止められない。






         ある日、満天の星空に



      丸くて大きな冷たい月が、顔を出す──。



    挿絵(By みてみん)


          × × × つづく× × ×







   ┈┈••✤••┈┈┈┈••✤ あとがき ✤••┈┈┈┈••✤••┈┈



     お読み頂きありがとうございますm(*_ _)m


        誤字大魔王ですので誤字報告、

        切実にお待ちしております。


   そして随時、感想、評価もお待ちしております(*^^*)

     気軽にお立ち寄り、もしくはポチり下さい♡


        更新は不定期となっております。

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