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空海と悪魔エドガー  作者: こののべ かたな
5/14

月の昇る頃に④

時刻は午後11時45分。


空海は銀色の満月の下を歩いていた。

途中でコンビニに入る。

電気はついていなかったが、動く人影が見えたからだ。

幾つかのお菓子を選び、レジへと向かった。


「すみません。これくださいな」


「はいよ」

奥から店員らしき者が姿を見せる。


骸骨であった。


「悪いな。俺、昨日この店に入ったばかりでよ。レジの打ち方知らねえんだわ」

骸骨は照れくさそうに言った。


「うふふ、そうなんだ。じゃあ新人さんだね」


「ああ。だから金はいらねぇや。とりあえず持てるだけ持って行っていいぞ」


「それじゃあお店潰れちゃうよ」


「もう潰れたようなもんさ」

骸骨は肩をすくめた。


「じゃあお言葉に甘えるね」


空海はカゴいっぱいになるまでお菓子を入れた。


「随分たくさん盗むんだな」


「盗むんじゃないよ。だって店員さんが金はいらねぇやって言ったんじゃないか」


「まあ確かに言ったが、金を払わないってことは、盗むってことだろう。この店にあるものは俺のものじゃねえし、プレゼントするってこともできねえ」


「じゃあツケておいてよ」


「馬鹿だろう、お前」

期待を抱かせるような言い方をしておいて、最後はこう。

空海は怒った。


「上の人呼んできてよ。下っぱじゃらちがあかないんだから」


「馬鹿だな、お前は。今からお前はその上の人とドライブに行くんだぜ」


骸骨はこれからのことを知っていた。

空海はからかわれたことに気づいた。


空海は何も持たずにコンビニを出た。

少し離れた所からコンビニを振り返ると、何か丸い物体を持った男がフラフラと入っていった。


陸のお父さんに似ている、と遠目からは思えた。













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