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27話 天才少女とスキルの再確認

 部屋に戻った私達は三人で集まって話し合いをしていた。



「ところで、私達の目的ってあのおねえちゃんに似てた人を探すことだよね?」


「そういうことになっていますね」



千鶴さんが何を今更、みたいな顔で見てくるけど、気にせずに話を続ける。



「私達、なんでこんなに真剣に冒険者やっているんだろうって、ちょっと思っただけだよ」


「あの人を探すにしても、私達がこの世界で生き抜く術を手に入れるのは重要なことだからね。冒険者としてある程度活動出来るようになった方が本格的な捜索活動が出来るんじゃないかな」


「それはわかっているけど、もう冒険者としての最低限の知識は仕入れたんだし、生活分のお金は稼ぐとしても、もうあんまり細かいことは気にせずにあちこち旅して探し回っても良いと思うけど」


「焦るのは良くありませんよ、輪音さん。探すにしても闇雲に探す訳にもいきませんし、まずは、ルナちゃんを『月の領域』まで無事に送り届けるのが先でしょう」


「きゅい」



 ルナちゃんが鼻をひくひくさせながら同意するように鳴いた。可愛い。でも、もうすぐお別れなんだよねぇ。



 しかし、千鶴さんの言う通り、闇雲に目的なく探し回る訳にも行かないんだよね。何か情報が集まりそうな場所を探さないとか。そもそも、何て言って探すか。おねえちゃん探してます!とか言っても相手されなさそう。



「ダメもとであの天使さんに話を聞きに行ってみるのもアリかな。ルナちゃんを送り届けたあとなら、少しくらい話を聞けるかも」


「ルナちゃんを送り届けるように頼んできたのは聖国側ですからね。交渉次第では話を聞けるかもしれません。それなら、ルナちゃんを届けた後は再び聖都に帰ることになりますね」



 一番確実に情報を持っているのは、確認するまでもなく、熾天使のセラさんだ。なんせ一緒に居て会話していたからね。ただ、あの時の記憶を思い返しても、なんて会話していたかいまいち思い出せないんだよなぁ。あの時はいろいろな衝撃もあって頭が混乱してたし、当時は言葉も分からなかったからね。



 ルナちゃんを届けた後の方針を固めた私達は、そのままの流れでスキルの成長度合いを確認し合うことになった。冒険者として活動することになってから一ヶ月以上経っているからね。いろいろと変わっている。はず。



 とにかく、ギルドカードを見せ合った結果がこちら!



【名前】月代 輪音

【種族】人間

【冒険者ランク】F

【コモンスキル】

〈原初魔法レベル2〉〈体術レベル2〉〈高速思考レベル3〉

〈調合レベル3〉〈調薬レベル2〉

【エクストラスキル】

〈並列思考〉〈魔力操作〉

【ユニークスキル】

〈異世界の天才少女〉


【スキル詳細】

【コモンスキル】

〈原初魔法〉…全ての魔法行使に補正。使用者のイメージであらゆる現象を魔法として行使出来る。

〈体術〉…体を使った戦闘術に補正。レベルで補正量増加。

〈高速思考〉…思考する際により頭の回転が速くなる。レベルで上昇量増加。

〈調合〉…物と物を組み合わせる作業をする時に補正。レベルで補正量増加。

〈調薬〉…薬を作る作業をする時に補正。レベルで補正量増加。

【エクストラスキル】

〈並列思考〉…複数のことを同時に思考出来るようになる。

〈魔力操作〉…魔力の操作が出来るようになる。

【ユニークスキル】

〈異世界の天才少女〉…異世界からやってきた天才少女。スキルが習得しやすくなり、コモンスキルの成長が速くなる。以下の能力を得る。

〈鑑定眼・科学〉…目で視たモノを鑑定出来る。鑑定内容は名前、性質、構造のみ。

〈特異体質・異世界人〉…全ての状態異常を無効化し、不老になる。





【名前】今井 綾

【種族】人間

【冒険者ランク】E

【コモンスキル】

〈索敵レベル2〉〈気配遮断レベル2〉〈体術レベル3〉

〈料理レベル2〉〈弓術レベル2〉〈声量強化レベル1〉

【エクストラスキル】

〈鼓舞〉

【ユニークスキル】

〈異世界の扇動者〉


【スキル詳細】

【コモンスキル】

〈索敵〉…周囲索敵時に情報を得ることが出来る。また、隠れている生き物を看破する。レベルで性能強化。

〈気配遮断〉…気配を遮断して相手に認識されにくくする。レベルで性能強化。

〈体術〉…体を使った戦闘術に補正。レベルで補正量増加。

〈料理〉…料理をする時に補正。レベルで補正量増加。

〈声量強化〉…声を出す時により大きな声を出せるようになる。レベルで性能強化。

【エクストラスキル】

〈鼓舞〉…対象に声を掛けることで士気を向上させる。また、魔力を用いて対象を応援すると、一時的に身体能力と魔力量を増加させることが出来る。効果範囲は自身の声がはっきりと届く範囲まで。

【ユニークスキル】

〈異世界の扇動者〉…異世界からやってきた他者を翻弄する者。スキルが習得しやすくなり、コモンスキルの成長が速くなる。以下の能力を得る。

〈思考誘導・扇動者〉…対象の思考を誘導しやすくできる。

〈詐称技術強化・扇動者〉…嘘を吐く時に見破られにくくなる。また、偽のモノを作る時の精度が上がる。

〈特異体質・異世界人〉…全ての状態異常を無効化し、不老になる。





【名前】宮川 千鶴

【種族】人間

【冒険者ランク】D

【コモンスキル】

〈索敵レベル2〉〈気配遮断レベル2〉〈怪力レベル3〉

〈強固レベル1〉〈俊足レベル4〉〈跳躍レベル2〉

〈姿勢制御レベル2〉〈攻撃予測レベル1〉〈体術レベル7〉

〈拳術レベル4〉〈体捌きレベル4〉〈弓術レベル2〉

〈聞き耳レベル4〉〈料理レベル3〉〈調教レベル2〉

〈解体レベル3〉

【エクストラスキル】

〈夜目〉〈教育者〉

【ユニークスキル】

〈異世界の観察者〉


【スキル詳細】

【コモンスキル】

〈索敵〉…周囲索敵時に情報を得ることが出来る。また、隠れている生き物を看破する。レベルで性能強化。

〈気配遮断〉…気配を遮断して相手に認識されにくくする。レベルで性能強化。

〈怪力〉…筋力による身体能力が上昇。レベルで上昇量変化。

〈強固〉…体を硬質化させる。レベルで防御性能変化。

〈俊足〉…移動速度に補正。レベルで補正量増加。

〈跳躍〉…跳躍力に補正。レベルで補正量増加。

〈姿勢制御〉…姿勢を制御する能力に補正。レベルで補正量増加。

〈攻撃予測〉…対象の攻撃を予測する能力が上がる。レベルで性能強化。

〈体術〉…体を使った戦闘術に補正。レベルで補正量増加。

〈拳術〉…拳を使った行動に補正。レベルで補正量増加。

〈体捌き〉…体を移動させる動作に補正。レベルで補正量増加。

〈弓術〉…弓を使った行動に補正。レベルで補正量増加。

〈聞き耳〉…より小さな音、遠くの音が聞き取れるようになる。レベルで性能強化。

〈料理〉…料理をする時に補正。レベルで補正量増加。

〈調教〉…生き物を従えさせる指導をする行動に補正。レベルで補正量増加。

〈解体〉…解体動作に補正。レベルで補正量増加。

【エクストラスキル】

〈夜目〉…暗闇の中でも視認出来るようになる。

〈教育者〉…対象に教育をする時に対象が情報を共有しやすくなる。

【ユニークスキル】

〈異世界の観察者〉…異世界からやってきた全てを見破る眼を持つ者。スキルが習得しやすくなり、コモンスキルの成長が速くなる。以下の能力を得る。

〈看破の魔眼〉…潜伏系スキルや魔法による隠匿を見破ることが出来る。

〈魔眼強化・観察者〉…魔眼の性能を強化する。

〈特異体質・異世界人〉…全ての状態異常を無効化し、不老になる。



 今回は一人一人のスキルの効果も細かいところまで確認し合ったよ。うーんそれにしても…。



「千鶴さん、強くなり過ぎじゃない?」


「あら?そうかしら?全くんに比べたらそうでも無いわよ」



……兄様はもっと凄いらしい。さすおに。



「私と妹ちゃんの成長力はそうでもないね。妹ちゃんとか魔法のレベルもっと上がってそうなのに」


「うーん。〈原初魔法〉は魔法スキル系で一番上のスキルらしいから、上がりにくいのかも」


「そうなのかぁ。じゃあ、しょうがないかな」



 綾さんの〈鼓舞〉は魔力が無いと真価を発揮出来ないし、〈声量強化〉は冒険者として一緒に活動する分には使う機会は少なそうだし、改めて見てみると、綾さんのスキル構成って結構不憫だよね。その分ユニークスキルの性能で元をとっているから良いのかな。〈思考誘導〉は人にも魔物にも有効なスキルだからね。



 千鶴さんは極近距離戦をする拳士で、かつ、眼を生かした斥候もこなしているから、獲得したスキルが多いね。特に接近職には必須な身体能力を強化するスキルを軒並み覚えてる。しかも、〈攻撃予測〉はかなりレアなスキルだったはず。ただ、意外にも〈危険察知〉は覚えなかったんだね。眼が良すぎるくらい良いし、勘に頼らない戦いをしているからかな?



 それと、ユニークスキル単体で相乗効果があるのはセコいと思う。〈看破の魔眼〉に〈魔眼強化・観察者〉の能力が合わさってとても凄いことになってそう。私は直接見れないから分からないけど。



 私?私は〈鑑定眼・科学〉で相手の弱点を調べることが出来るくらいしか特質するべきものはないかな。今現在は私しか魔法が使えないというのも強みだけど、いずれは全員が使えるようにデバイスを作らないといけないから、その優位性は長くはないと思う。後は、調合ぐらいか。爆発物でも作る?魔力の節約にもなるし、一応、頭の隅で考えでおこうか。



 私達のスキル確認が終わったので、兄様の部屋に突撃してギルドカードを奪ってくる。いや、普通にひとこと言って借りてきただけだよ。私達のは見せないけど兄様のは確認しておくの。理不尽?唯一の男性なんだから、それぐらいは、ね?




【名前】月代 全

【種族】人間

【冒険者ランク】D

【コモンスキル】

〈索敵レベル2〉〈危険察知レベル4〉〈肉体強化レベル6〉

〈俊足レベル5〉〈体術レベル9〉〈武器術レベル5〉

〈剣術レベル10〉〈並列行動レベル4〉〈料理レベル3〉

〈応急処置レベル2〉〈解体レベル3〉

【エクストラスキル】

〈並列思考〉〈威圧〉〈万物武器化〉

【ユニークスキル】

〈異世界の勇者〉


【スキル詳細】

【コモンスキル】

〈索敵〉…周囲索敵時に情報を得ることが出来る。また、隠れている生き物を看破する。レベルで性能強化。

〈危険察知〉…自動発動。危険な攻撃が自身に当たりそうな時に警鐘を鳴らす。レベルで性能強化。

〈肉体強化〉…身体能力全般を強化する。レベルで補正量増加。

〈俊足〉…移動速度に補正。レベルで補正量増加。

〈体術〉…体を使った戦闘術に補正。レベルで補正量増加。

〈武器術〉…あらゆる武器を扱う行動に補正。レベルで補正量増加。

〈剣術〉…剣を使った行動に補正。レベルで上昇量増加。

〈並列行動〉…同時に複数のことを行動する時に補正。レベルで補正量増加。

〈料理〉…料理をする時に補正。レベルで補正量増加。

〈応急処置〉…応急処置をする時の手際が良くなる。レベルで補正量増加。

〈解体〉…解体動作に補正。レベルで補正量増加。

【エクストラスキル】

〈並列思考〉…複数のことを同時に思考出来るようになる。

〈威圧〉…威圧を放つことが可能になる。相手が格下なほど威力が上昇。

〈万物武器化〉…手に持ったあらゆるモノを武器として扱うことが出来る。

【ユニークスキル】

〈異世界の勇者〉…異世界からやってきた勇者の如き天賦の才を持つ者。スキルが習得しやすくなり、コモンスキルの成長が速くなる。以下の能力を得る。

〈肉体強化・勇者〉…身体能力全般を強化する。また、身体能力を強化するスキルの能力を強化する。

〈戦闘技術・勇者〉…あらゆる魔法、武器術、体術スキルの能力を強化する。

〈武器強化・勇者〉…魔力を使うことで武器を強化することが出来る。ただし、武器の耐久は強くならない。

〈特異体質・異世界人〉…全ての状態異常を無効化し、不老になる。



「「「…」」」



 三人で身を寄せ合って兄様のスキルを確認していた。そして、恐らくは全員がなんとコメントして良いか困っていた。



「さすおに」


「いや、全さんは確かに強いなぁ思ってたけど、ユニークスキルの能力からしてチートだったね」


「私以上に相互相乗効果が高い構成ですね。前回はここまで細かくは見なかったので、まさかこれほど強力なスキルだと思いませんでした。『勇者』は伊達ではありませんね」


「きゅい…」



 ルナちゃんもドン引きの様子。いや、お団子食べてるから興味ないのかな?え?そのお団子どこで持って来たの?めっちゃ美味しそう!



「今は魔力が無いから〈武器強化〉が使えないだけマシなのかな?魔力を使えるようになったらその辺の石ころ投げて魔物倒せるんじゃない?」


「普通に出来そうだからコメントに困るね」


「今でも魔物を仰け反らせたりしていますからね」



 兄様チートだなぁ。仲間だから頼もしいけどね。ただ、怒らせない様に気を付けよう…。私なんて一捻りだよ。



「結局、武器のスキルって扱いが上手くなるってことで良いの?」



 ずっと思っていた疑問を改めて聞いてみた。直接使っている二人に聞いた方が分かり易いからね。



「扱いがうまくなるのがメイン能力みたいだけど、攻撃時の威力とかにも影響しているみたいだよ。動きが最適化されるから威力が上がっているのかもしれないから、まだなんとも言えないけど」


「一定のスキルレベルに達しないと使えないアーツがあるらしいですし、威力にも補正が乗っているとみて良いのではないでしょうか?」



 アーツとは、魔法とは違って、魔力を使わずに武器だけで行う必殺技のようなものだ。剣を振ったら風の刃が飛んでくとか、そんな感じのやつ。アーツは魔力を使わないけど、その代わりに精神力というのを使うから使うととっても疲れるらしい。



「少し話も逸れましたが、スキルの確認はこれぐらいで良いでしょう」


「それじゃ、兄様にこれ返してくるね」



 兄様のギルドカードを持って兄様の部屋に向かった。うーん。行き来がめんどい。でも、千鶴さんに任せるのもあれだし、綾さんは嫌がるし、妹の私が返すのが道理だよね。



「兄様、ありがと」


「ああ、うん。どうだった?」


「どうだったって…。さすがです、お兄様って感じだったよ。まだ見て無いなら、確認して置いたら?一番危険なことしてるんだから、スキルの把握は大事だよ」


「そうだね。馬車旅の間は確認してなかったから見ておくか。それじゃ、これを確認してから寝ようかな。輪音もあまり夜更かししないようにな」


「ん。おやすみー」


「おやすみ」



 何度も言っているし、今のやり取りでわかると思うけど、別に私は兄様が嫌いなわけではないから。家族として信用はしているからね。え?じゃあ、ギルドカードを見せてあげろって?それは…ちょっと…ね?



 よし、兄様にも言われたし、どうせ明日も早起きだろうから、部屋に戻ったら寝ないと。




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