表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

幼き日のリィラその2

 

「よく、無事でいられましたな!」


 グラウはリペアに頼まれてリィラを迎えに来たのだが、少女よりも巨体ないのししを圧倒している様を見れば驚きの一言だった。


「えへへ……リペアの真似をしてみたの」


 リィラは少し照れて笑った様に言った。


「真似とは?」


 グラウはその時リィラの横に居る巨大な猪が寝息を立てている事に気づいた。


「ああ……眠っているのか……」


「うん、リペアがよく私にかけてくれるんだ……どうしても寝れない夜とか」


 そう言うとリィラはナイフを取り出して捕獲したアグニルの息の根を止めようと近づく。


「あれ、どうかしたの? グラウおじさん?」


 グラウはリィラの肩に手を置きリィラの動きを止める。


「……かりは初めてなのか?」


「うん、そうだよ、見るのは初めてじゃないけど、自分でやるのは初めてかな……」


 その少女は平然としていた。経験してきたかのように。


「……怖くはないのか?血は出るし、途中で目覚めて暴れるかもしれませんぞ」


 リィラは首をふる。


「全然」


「……そうか……リィラ……今日はわしが手本を見せますぞ、見ただけじゃ出来ないこともありますからな……」


「分かった!」


 グラウはリィラからナイフを受け取るとアグニルを処理する。




「……さ、これで終わりですぞ」


「ありがとう! グラウおじさん、次は私もやってみるね」


 グラウは肩にアグニルは担ぐとリィラに微笑んだ。


「あっ、私が持つよグラウおじさん」


「……ほれ」


「よーし!……お、重い……」


「ハッハッハッ!リィラにはまだ早いですな」


「グラウおじさん、力持ちだなぁ」


「そりゃ、わしはりゅうですからなぁ」


 グラウとリィラは山道を下り村へと帰る。












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ