表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
やまだ村(仮)  作者: サキ
3/3

3…いつものこと




ずりずり



私は今廊下に転がっている高橋くんを保健室まで運んでいくことにしました。



ずりずり



「あのさー。」



ずりずり



なんて心優しいんでしょう。



「やまだー。」



ずりずり



「…なんですか?」



せっかく親切に保健室まで運んでやろうと思いましたのに。



「やあ気持ちは嬉しいんだけどさ、もう少し優しくつれてってくれないかなーなんて。」



高橋くんの右足を持って引っ張っていたのですが。



「お姫さまだっこでもしろと。」



「やあそうじゃ…」



「か弱い私にスカートめくりしたあげく自業自得で怪我した男を、お姫さまだっこで保健室まで運べと。」



「だからそ…」



「スカートをめくりたいという欲望に勝てずさらに…「いい加減しゃべらせてくれよ!!!」



はぁ。鈴ちゃんは可愛いから叫んでてもおっけーなのですが…こう、むさくるしい男が叫んでても…ねぇ?嫌悪感が込み上げるというか。



「ねぇ聞こえてるって。」



か弱い女の子に右足を捕まれ、仰向けに寝転がったままつぶやく姿はなんともいえないものです。



「その、哀れみとも蔑みとも言えない目で俺を見ないで。」



はぁ…と軽くため息をつき私は持っていた右足をはなしました。



「いでッいきなりはなすな!!!」



かかと結構打ち付けちゃったみたいですね。



高橋くんは廊下で取れ立ての魚のようにのたうち回っています。



「いてー。」



いや、今のあなたの姿が何よりも痛いです。



キーンコーンカーンコーン



あ、ちょうどよく授業開始の合図です。



「やまだー。1限移動教室だよ。」



あ、いつのまにか鈴ちゃんが帰ってきました。



まるで何事もなかったかのように振る舞う鈴ちゃんはやっぱり大物だと思います。



廊下に転がっている高橋くんを全力でスルーしてるあたりも。



「あら、急がなくてはなりませんね。」



「あー!!!宿題家に忘れた!!!」



相変わらずさわがしいです。



まあいつものことですけど。



「とりあえず教室行きましょうか。」



「急ぐわよ!!!」



鈴ちゃんはいつもアクティブです。



私たちの一日はいつもこのような始まりです。



さぁ先生が来る前に教室に入らなくては。



あれ?



なにか…?



ま、いっか。









どうも高橋です。



授業開始のチャイムがなったため、廊下はまったく人気がなくなりました。



おいてかれちゃったよ。



まあいつものことですけど。



べ、別に寂しくなんかないもんね。



ねっ!!!






はじめまして、サキです。つたない文章ですが、暇潰しにでも読んでもらえたら嬉しいです(*^^*)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ