2…いつも全力
「鈴木さん」
「だから私は鈴木さんじゃなくて…」
「スカートめくれてますよ」
「ぎゃぁぁぁ!!!」
鈴木さん、もとい鈴ちゃんは女の子らしからぬ声をあげてトイレへと走っていきました。
鈴木さん、もとい…もうこのねたは古いですね。
「なぁ、鈴が3人くらい人吹っ飛ばしながら全力疾走してってたんだけど。どしたの?」
「ああ、高橋くん。おはようございます。ちょっとからかったらあんなことになってしまって。」
叫びながら走っていく鈴ちゃんを観察…いえ、見守っていたところ、高橋くんに話しかけられました。
「ごめん、俺はただの高橋なんだ。あだなとかじゃなくて本名。」
どちらともない方向を向いてつぶやく高橋くん。
「いきなりどうしたんですか?」
「や、必要かなと思って。」
よくおわかりで。
ぶつくさと二人で他愛もない話をしていたら
「ぜぇぜぇ…ス…スカート…ぜぇ…なおった?」
鈴ちゃんがいつの間にか戻ってきてました。
「おかえりなさい。だってもともとめくれてないですもん。」
たまには運動もしないと。
はねとばされた人は大丈夫なのでしょうか。
「やまだーっ!!!」
あらら怒ってしまいました。
まるで鬼のよう
「声に出てるから!!!」
「お、今日は白?」
「みるなぁぁぁぁー」
「ごふっ」
ちらりと今ちまたで大人気のスカートめくりなるものを試みた高橋くん。
鈴ちゃんは凄まじい右ストレートを放ってまた全力で駆けていきました。
あ、またはねとばしてる。
「高橋くん大丈夫ですか?」
「なれてますから。」
そういうと高橋くんは長い眠りにつきました。
「や、さすがに出番第一回からは殺さないで!!!」
生きてました。