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青高ドグマ  作者: 超暖房
5/10

藤野の決意

オクタゴンである、ヒーローバイトはS、A、B、Cクラスに分けられます

「ま、待ってくれ!俺はテロリストじゃない!」

「うるさい!早く手を上げろ!」


エイテサウザ人は藤野に狙いを定め、いつ撃たれてもおかしくない状況となった。


「そうです、待ってください」

「なっ、バイトヒーロー...?」

「彼は学生で、一般人です。このテロには無関係です」


ケンティーは立ち上がり、銃を向けているエイテサウザ人の真ん中に立っている、リーダーであろう奴に話しかけた。


「ほう...青色。Cクラス、新入りか...。うむ、いいだろう」


そいつは、不敵な笑みを浮かべると、ケンティーに銃を与える素ぶりを見せた。


なにを企んでいる...?


「なら、お前が撃て。テロリストを仕留めた報酬はすごいぞ」

「ですから、彼は無関係で...」

「いいからこれは命令だ!」


そいつは、ケンティーが下っ端であるということを逆手にとって、俺を撃つよう命じた。


ケンティーが命令という言葉を聞いて下を向く。彼なりの葛藤だ。しかし答えは明快である。


「...できません。彼は私の友人です」

「...そうか。じゃ」


銃声。ケンティーがその場に倒れる。


「ケ、ケンティー!!!!」


エイテサウザ人がケンティーを撃ったのだ。


うつ伏せになったケンティーの体をゆするが、ケンティーの反応はない。地面にただただ血が広がってく。


「命令にそむいた反逆罪だ」

「貴様...ッ!!」

「バイトヒーロー、いや地球人などという愚かな者よ。仲間のためにまさか自分が死ぬなんてな...ふふはっ」

「貴様!分かっててそれを...ッ!」

「テロリストは黙っていろ!撃ち方用意...!!」


そいつの仲間の奴らが、改めて銃口を俺に向ける。


こんな卑劣なことがあっていいものか...?


死の淵で藤野は考えた。


エイテサウザが命を持て遊び、粗末に扱い、嘲笑う...。


藤野はエイテサウザの本当の姿を知ってしまった。うわべだけの「人を殺さない」という約束を...。


こんな奴らに支配され、仲間を殺され、そして本当の姿を知らないまま、我々は生活している...。


いつか皆も、殺されてしまうかもしれない...。


ケンティーのように...!


藤野は強い怒りを覚えた。


「俺は...」

「なんだ?命乞いか?」

「俺は...エイテサウザをぶっこわす!!!」

「なんだいその冗談は...」

「冗談ではない!必ず貴様らを...」


また爆撃である。空中戦の流れ弾なのだろうか。煙と砂埃であたりは一瞬で真っ黒の世界と変わる。


「今のうちに...」


藤野は、後ろを振り返り、走り始めた。


「絶対にテロリストを逃がすな!!」

奴らの声、そして足音が藤野を追い越していく。


「まずい、囲まれたか...」


藤野はスピードをおとし、足を止めた。


逃げる隙もなく、真っ黒の煙はだんだん薄くなり、そしてなくなった。

藤野、なんだかんだ爆撃で助かってます

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