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宵々町奇譚―オカルト同好会編―  作者: Ree
chapter3 魔像と時空の扉
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 とにかく、宵々町のエネルギーを集める為に町中に像を設置したということか。

 そしてそのエネルギーを此処にある銅像に集結させてるのニャ。

 でも、そのあと何が起こるのニャ?

「『時空の扉』が開かれるのじゃよ」

 老女の言葉と共に銅像から紫色の謎の渦が出現した。

 まるでブラックホールにゃ!

「時空の扉? そんなもの開いてどうするのニャ!」


 するとそこへマモル先輩が駆けつけてきた。

「コバン! モミジ! 大丈夫か!」

「マモルさぁんっ」

 お約束のモミジ先輩の黄色い声。

「銅像を設置した人物を調べていて分かったことがあるんだ! あの老女の正体は……我々が張り込みを続けていてマークしていた人物だったんだ!」

「どういうことですかっ?」

「住居侵入罪と窃盗罪、強制わいせつ罪の容疑で逮捕状が出ているんだ!」

「ちょ、何それっ? 特に最後のっっ!」

 モミジ先輩が思わず突っ込む。

 すると、老女は自ら答えた。

「フン! ちょっと若い男の家に忍び込んで風呂場を覗いたり、ベランダに干してあるブリーフを盗んでクンカクンカしたり、路上で背後から飛び掛かって、首筋にチュッチュしたり、尻や股間を鷲掴みにしただけじゃわい!」

「へ、変態だわッ!」

 モミジ先輩はドン引きしている。勿論、卯月さんもだ。

「やだ、こんな人の(もと)で修業していたなんて……私、自分がとても恥ずかしい!」

「やかましいわ小娘っっ! とにかくワシはこの世界からサヨナラして時効の近未来へ逃げるんじゃ!」

「そ、そんなことであんな不細工な銅像まで使って手の込んだことしてたのか、なんて呆れた奴にゃ!」

「何が不細工じゃ! ワシの持つ色気と美しさと儚さが表現されておろうがッ!」

「どこがやねーーーーん」

 思わず関西弁で突っ込んでしまった。




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