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宵々町奇譚―オカルト同好会編―  作者: Ree
chapter3 魔像と時空の扉
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 稲荷家に到着すると、早速インターホンを鳴らした。

 すると執事の御爺さんの声がした。

「ご用でしょうか?」

「あ、あの、猫宮ですけど」

「あぁ……猫宮様ですか。では坊ちゃんを……」

「いえ! 今日は桔音くんじゃなくて、お父さんに……っ」

「……旦那様に、ですか?」

 (いぶか)()に尋ねる執事さん。

 でもちゃんとオジサンを呼んでくれたみたい。

 暫くして門が開き、お父さんの崇さんが姿を現した。

 相変わらず、黒髪のオールバックに黒づくめの燕尾服(えんびふく)という(よそお)いニャ。

 しかし、その姿を見た卯月さんは強い衝撃を受けたように両手で口元を覆いながら興奮した様子で言った

「やだっ格好良過ぎるっ!」

 えぇえええええええええええええっ!? 何その反応っ!

「お父様まで素敵だなんてっ! どうしようっ! 稲荷家最強……っ!」

 一人ではしゃぐ卯月さん。

 うーん……卯月さんのツボが分からない。

 いや、確かに崇さん、端正な顔だけどっ!

「やあ、猫宮くん。どうしたんだい?」

 オジサンは僕を見るなり上機嫌で声を掛けてきた。

「突然すみませんオジサン、実は……」

 僕はオジサンに事情を説明し、協力を求めた。



「確かに桔音にやらせるのは危険だな。あの子にとって魔術は遊びの一環……。銅像どころか町中を玩具(おもちゃ)のように破壊しかねない。よし、私が力を貸そう」

「本当ですか? 助かります!」

「しかし猫宮くん、やるからには本格的にやらなければならないぞ」

「ありがとうございます。でも本格的って?」

「まずは銅像を設置している人物、又は組織を特定し、そこを叩かなければ意味がない。そして町中の銅像を全て破壊し、設置を許可した町長を始め、銅像設置案件に関わった全ての者の記憶や記録を消す必要がある。そうでなければ、我々が器物損壊のただの犯罪者になってしまうからな。とにかく銅像設置こそが違法であるように持っていかなければならない」

 流石、闇の世界の人……工作が徹底してるニャ。

 隠蔽はオジサンの魔術でどうにかなるみたい。


「そんなことよりアンタの馬鹿息子、ちょっと甘やかしすぎなんじゃないの?」

 ここぞとばかりにモミジ先輩がオジサンに突っかかる。

「ちゃんと(しつ)けときなさいよ! このままじゃ、ろくな大人にならないわよ! そもそも、あんなの放し飼いにするんじゃないわよーっ!」

「ちょ、モミジ先輩っ、メチャクチャ失礼ですよっ!」

「す、すまない」

「オジサンも謝らないで下さいよっ」

 互いの挨拶もそこそこに、僕らは稲荷家を後にして、銅像を設置している人物を探しに行くことになった。




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