表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宵々町奇譚―オカルト同好会編―  作者: Ree
chapter2 悪魔祓い
71/107

37



 それから数日経ち、謎の修行に行っていた卯月さんが、ようやく学校に顔を出してきた。

 と言っても授業の時間帯とかじゃなくて、堂々と放課後に姿現すとかもう世の中ナメまくってるでしょ、この人。

 しかも卯月さんは制服じゃなくて怪しい白装束に数珠や勾玉なんかを身に付けて来てる。

 先生ーっ! 風紀委員の皆さーん!

 誰でもいいから、この人、取り締まってーっ!

「ウフフ……猫宮くん、どうしたの? そんな固まっちゃって」

 卯月さんは僕の心の叫びなど知る由もなく、相変わらずフワフワしていらっしゃる。

「それより稲荷桔音くんの記事、どうなったの?」

 楽しみにしていたらしい卯月さんに僕は企画が没になったことを伝えた。

 すると、卯月さんは「そう……」とちょっぴりがっかりしたように呟いた。

「ところで卯月さん、修行はどうでしたか?」

 加枝留くんは卯月さんの格好とか気にした様子もなく、なんか普通に喋ってる!

「ええ、なんだか手ごたえを感じたわ。私、霊感がパワーアップした気がするの」

「へー、そうなんですか。良かったですね」

 何このサラサラした感じの会話っ!

 何かこの二人、ナチュラルに怖くない?

「でも、霊感なんてどうやって証明するんですか?」

 僕はイマイチ信じられなくて疑うように聞いてみた。

「そうねえ……じゃあ、まずはカメラの呪いを解いてみるわね」

 卯月さんは神社のお祓いとかでよく使われる長くて白い紙が幾つも付いた棒……

大幣(おおぬさ)のようなものを取り出し、それを縦や横にシャカシャカと振りながら

「祓い(たま)え~」とか「清め給え~」とか言いながら念じ始めた。

 卯月さんには申し訳ないけど……多分、適当だと思う。


 しかし、不思議なことに卯月さんのお祓いの後、カメラが変なものを映し出すことはなくなった。

「す、凄い! もしかして本当に除霊か何かを?」

 僕は呪いの解けたカメラを弄りながら思わず感動してしまった。

「ウフフ……だから言ったでしょ? 私、才能あるって」

「これは凄いですよ卯月さん! 怪奇新聞の方向性を思いっきり変えることも出来る!」

 そう、これからは怪奇話、心霊現象を書きつつ、オカルト同好会で除霊を行うところまで記事に出来るのニャ!

「よっしゃー! これでまたミス研に一歩リードしたわね!」

 モミジ先輩の言う通り、オカルト同好会は更にパワーアップした感じがする。

 これからまた面白くなりそうだニャ。



 ところで、この前から何か忘れているような気がするけど、何だろう?

 全然、思い出せないけど、まあいっか。





 その数日前……。


「私は変質者じゃない! 決して怪しい者ではないと何度言えば分かるのだ!」

「はいはい、みんな大抵そう言うんですよ~」

「離さぬか無礼者ッ! 私は崇高なる聖職者だぞ!!」

「はいはい、詳しくは署で聞きますからね~?」


 宵々町交番のお巡りさん・マモル先輩が呆れながら、町で徘徊していた不審な全裸の神父を捕まえ連行していた光景を、僕らが知ることはなかった。






【宵々町奇譚―オカルト同好会編― 悪魔祓い・終】


今回は桔音くんメインの話を書いてみましたが如何でしたでしょうか?

ここまでお付き合いくださりありがとうございました。

また機会があればお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ