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この世界に、はたしてTE○GAはあるのだろうか、あったとしても女性用じゃないのだろうか。ん?女性用T○NGA? それただのバ○ブじゃね?

キタねえサブタイだ。

けど仕方ないだろ……サブタイなにも思い付かなかったんだから!


話は変わるが、つい最近俺の辞書にこんな名言が刻まれた。


『レベルカンストがスタートライン』

「ありがとうございましたっ、宝物に、いや家宝にします」


 自称ファンクラブ四天王さん達主導の下行われた写真会も、ようやく最後の一人と写真を撮り終え、相手の女子は感激してそう言う。


「いや、そんな女王様とのツーショットじゃあるまいし……」


 嬉しいんだけど、ちと大げさすぎるって。


「そんなものよりも、ずっと嬉しいです」


 そんなもの……。本人に聞かれたら不敬罪で逮捕されるな。

 まぁ、どんな人か知らないけど。


「ゆ、有利君、僕とも一枚写真を」

「さて、騎馬戦の方はドウナッタカナー?」


 西條当麻先輩がカメラを持って話しかけてきた気がするけど、多分気のせいだろう。


 きっと、体育祭で疲れて幻聴が聞こえてきたに違いない。


 ありゃ、来栖さんの出番は終わってるみたいだ。格好いい活躍は見られなくて残念だ。正確に言えば格好よく活躍する来栖さんの、激しく揺れるおっぱいがじっくりと見られなかったのが残念だ。


「コホン、えーと、有利君」


「ねぇねぇ、奏ちゃんは何に出るの?」


「ゆ、有利君や」


「ん? 私は騎馬戦の三種目後にある借り物競争と部対抗リレーだよ?」


「あ、じゃあ俺と一緒じゃん、一緒に招集場所いこーぜー」


「もしもーし」


「そうだね。ところでさ、あのー、よかったら後で私とも写真……撮ってくれないかな? スマホ教室に置いてるんだけど」


 少し恥ずかしそうにそう言う奏ちゃん。まったくもう、そういう所も可愛いなこの野郎

 ……野郎じゃないな。


「もちろん、いいに決まってるじゃん」


「王子、ならば私とも一枚……いや、連写で三十枚ほど撮ってはくれないだろうか? 」


 騎馬戦を終えて暇になった麗奈さんが、俺の下まで走って来てスマホを片手にそう言う。


「む……」


 それを見て少し不機嫌そうな表情になる奏ちゃん。

 この二人はどうして仲が悪いんだろうか。


「いいよ、ごめん奏ちゃん、先に行っててよ」


「ん、わかった」


 少し不満そうな表情になりながらも、素直に頷いて招集場所に向かう奏ちゃん。


「俺も急いでるから、早く撮ろうよ」


「ああ……あ、なんなら、写真屋を呼ぼ……っと、いくらなんでも結納の写真を撮るには時期が早すぎたかな」


 ごめん、話が飛躍しすぎて着いていけない……どこをどうしたら結納に繋がるの?


「待ちたまえ麗奈!」


 暴走しそうになっている麗奈さんを呼び止める声がする。

 振り向くとそこには当麻先輩が立っていた。


 なんだ、当麻先輩は麗奈さんと知り合いなのか? 類は友を呼ぶってやつ?


「お兄様ではありませんか」


 当麻先輩の姿をみてそう言う麗奈さん。


 ん? お兄様? 劣等生の?


 そんなわけないかー……って、兄妹なの!? あ、言われてみれば苗字一緒だ! 


「彼と写真を撮るのはこの僕が先だ」


 あれほど露骨にスルーしたのにまだ諦めてなかったのか。

 しかし、そこまで写真を撮りたいっていうなら、まぁ一枚くらいは一緒に撮ってもいいかな……。


「お兄様も王子を狙っておられたとは……しかし、この西條麗奈、こればかりは引くわけには行きませぬ」


 狙っ……やっぱりホモなのか。


「この僕と真っ向から来るか……いいだろう、受けてたつ!」


「ならば、この勝負に勝った方が彼と写真を撮れるということでよろしいか?」


 両手を持ち上げ、ファイティングポーズをとる麗奈さん。


「異論はない」


 かたや、腕でボディと顔を隠すように構えをとる当麻先輩。ピーカブースタイルってやつか。はじ○の一歩であったから知ってる。


 けど


「そんな事しなくてもどっちともと撮るよ……そのかわり一枚だけな?」


 無駄な争いはやらないでおこうぜ。


「王子がそう言うならば……ならば私が先に」


 そう言って、麗奈さんはスマホのカメラアプリを開いて自撮りモードにする。


「むぅ、離れていると画面に収まらないな……もっと近づかなければ」


 スマホの自撮り画面を見ながらそう呟き、俺の方へぐっと寄ってくる麗奈さん……って、ちょっ、なんか腕に凄い柔らかい感触があるんですけどっ! おっぱい当たってるんですけどっ! どど、どうしよう


 よし、落ち着け、落ち着くんだ。とりあえず少しだけ離れて「そんなに離れては画面に収まらないではないか王子」


 うわっはっ! ヤバイっすよ、密着しすぎっすよ! なんつーか心臓に悪いっすよ。


「よし、この角度が一番王子が可愛いっ! はい、チー」

「「「させないっ(させませんわ)(させ、ない)」」」

「麗奈さん!?」


しかし、麗奈さんがシャッターを押す瞬間、突如現れたファンクラブ四天王の女性三人が麗奈さんを突き飛ばす。


「有利様に近づきすぎ……」

「明確な違反行為ですわ」


 え? 俺に近づくの違反行為なの? ああ、だから皆写真を撮るときは微妙な距離を保ってたわけね。


「セク、ハラ……私、お前、潰す」


 三人の中でも最も強そうな……ミシェル・アマゾネスと言われてた人が、拳を固めながら麗奈さんに近づいていく。


「あぁ、折角のツーショットが」


 突き飛ばされ、起き上がった麗奈さんはスマホの画面を確認すると絶望したような表情になる


「おのれ、よくも、よくも私と王子の大切な一枚を邪魔したな!」


 しかし、すぐに三人組を睨み付けると、怒りのこもった拳をミシェル・アマゾネスの腹に叩き込む。


「ぐふぁ」


 その一撃で、ミシェル・K・デイじゃなかった、ミシェル・アマゾネスは地に伏す。


「ば……バカな……ミシェルが一撃でやられた」

「フフフ……だが、ヤツは私達四天王の中でも」

「「最強」」


 それを見た残りの二人は、声を揃えてそう言う。


 詰んでる。


「残る貴様らも、すぐに冥土へ送ってくれる」


 鬼のような形相で、残りの四天王を睨み付ける麗奈さん。

 二人は、蛇に睨まれた蛙のように顔面蒼白で固まっている。


 四天王逃げて! 超逃げて!


「有利君、さあ僕と一緒に写真を取ろう!」


 そう言いながら近づいてくる当麻先輩の右手にはスマホ、そして左手にはなにやら見覚えのある赤い物体。


 俺も一度お世話になったことがある。だから一目でそれが何かわかった。


「なんでTE○GAを持ってるんだ」


「無論、ナニをして果てたところを収めるため」


 俺は逃げ出した。それはもう脱兎の如く、ハヤテのごとく、龍が如く、野に咲く花のように逃げ出した。


「あ、待ってくれ! 大丈夫、怖くない、先っぽ! 先っぽだけだから!」


 俺の後を追いかけながらそう言う当麻先輩。


 世界一信じられない言葉ランキング堂々の一位を獲得するセリフが出た時点で、もう絶対に信じられねーから。


 というか、こんなところで油売ってる暇ねーってのによ!


◇◆◇◆


「なぁ龍之介、うちの有利をお迎えに来たんだが、どこに行ったんだ?」


 騎馬戦が終って暇だったから、暇潰しに有利と適当に喋ってようかと思ったんだが、どこを探しても見当たらないので龍之介に聞きに来た。


「圭か、有利なら招集所だと思う、もうすぐ借り物競争だからな」


 テントにしかれているシートの上に腰を下ろし、私の顔を見上げながらそう言う龍之介。


「そうか」


 なんだ、有利は招集所に居たのか……通りで探しても見つからないはずだ。


「ところで、なんでコイツらはこんなところで寝てるんだ?」


 私は、地に倒れている三人の女子を指差しながらそう言う。

 さっきから気になってはいたんだが……


「大体、有利のせいだな」


「そうなのか」


 何をやってんだ、アイツは。


「隣、すわるぞ」


 私はそう言って龍之介の隣に座る。


「おう」


西條家ヤバイな。なんというか……ヤバイ。

何て言えばいいかわからねえけど、実在してたら間違いなく捕まるレベルでヤバイ。

この小説がギャグ小説じゃなかったら捕まってる。


さて、そろそろメンテが明ける頃だろう。

さぁいきますよ、ザーボンさんドドリアさん。



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