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男の娘なんだ……女装は必須といえるだろう。たとえ本人に自覚がなくともな

麗奈さんが有利を呼ぶときは、王子って呼んでるじゃん?

あれ、いつも姫って書いちゃうんだよね……。

駄目だこりゃ。

 

「とりあえず一着、和服を演劇部から借りてきたんだが、どうだ? 誰か、着てみないか?」


 あらかた和菓子作りが終了したところに、斎藤先生がハンガーにかけられ黒いカバーをされた衣装をもって調理室に入ってくる。


「私着たい!」

「いいなー、私も浴衣着たい、それで頬にバツ印つけたい」

「拙者、もう人は斬らないでござるよ」

「ちょっと似てるかも」

「コスプレするなら新撰組の服着たいな」

「悪・即・斬……ってか?」

「迷惑な客いたら左片手平突きだね」

「いいよね、斎藤一(さいとういち)可愛いし強いし」


 斎藤先生そっちのけで盛り上がる女性陣。


 さいとう……いち? はじめ……じゃなくて……いち? いつからそんなに女みたいな名前になってんだ?

 けど、世界が変わろうとも、悪・即・斬の信念は変わってないようで安心したぜ。けど、客に死人が出るから牙凸はやめて。


「あ、これ男物なんだ……まぁ、男装したいってなら止めはしないけど……」


 斎藤先生がそう言うと、皆一斉に俺の方を振り向く。


 え? なに? ごめん、人斬りさんの話しか聞いてなかったから状況わかんないだけど、説明プリーズ。


「有利君、ちょっとこれ着てみてくれ」


「ああ、試着ね……了解っす」


 俺はカバーのかかった服を受け取り、早速その場で試着をしようと思い、シャツのボタンに手をかける


「待て待て、ここで着替えない、周りの目をもっと気にしなさい」


「え……いや、別に全部脱ぐわけじゃないっすよ? 下にTシャツ着てるし」


 マッキーマウスのTシャツ着てるから、しかもマッキーマウスだぜ。あ、○ッキーマウスのじゃないぜ? マッキーマウスはデステニーランドのマスコットだからな、○ズニーランドじゃないからな。

 

「Tシャツでもだ、男子にとっては下着みたいなもでしょう?」


 えっ……ちょっと待って、俺さ……普通にTシャツでコンビニ行ってるんだけど……それは要するに、ブラだけでコンビニ行ってるみたいなもんなのか?

 犯罪じゃないか。公然猥褻罪じゃないですか、やばいですよ。


「……そうなのか?」


 俺は来栖さんにそう尋ねる。


「Tシャツは違うだろ?」


 なんだよ違うじゃんか、焦ったぜ、危うく性犯罪者になるところだった。

 

「中にはそう見る人もいるということです……」

 

 ああ……あれか、水着も下着と変わらないって言ってる奴と同じ感じか。


「まぁ、別に俺はそんなの気にしないんだけど……」


 俺の評価がさらにビッチ二なるのは嫌だな。まぁ、脱ごうとした時点で手遅れな感じはするけど……。


「じゃあ、ちょっとトイレいって着替えてきます」


 俺はそう言って衣装を持ってトイレに入る。


「ん? 袖……長くね? 俺の知ってる和服はもっとこう……なんか帯もでかくね?」


 模様は紫と白のチェック柄みたいな感じか……それよりも、袖がやけに長い気がするんだが、それに帯に飾りついてたっけ? 

 あ、けど、袴みたいなのはあるんだ……ってことは男物で間違いないんだよな。

 

「だが、この形状……どこかで見たぞ」


 長い袖……あっ! 振り袖じゃねぇか! この帯もなんか前にN○Kの大河ドラマで見たことあるぞ……あ、思い出した! 大奥とか武家の娘がつけてた帯だ! 


 ってことは、これ女物じゃねぇ? 


 あ、でも袴あるんだった……ってことは男物……だめだ、よくわからなくなってきた。


 うん、とりあえず着よう。着てから考えよう。


「あ、着かた……わっかんねぇ……」


 始めてみる着物に、さっぱり着方がわからず四苦八苦するが、どうにか着ることができた。帯は最後までさっぱりだったが……正直なくてもよさそうなので放置。


「この袴……胸の下くらいの高さまであるんだけど……こういうのもあるのか」


 ……和服についてはまったく知識がないから、こういうものもあるって受け入れるしかないよな。すっげー、違和感があるけどさ。


 鏡に写る自分の姿に、今ひとつ納得がいかない。顔がいいから大体の服は着こなせると思うんだけどなぁ……。


 有利は気づいてないようだが、今の世界でいうと明治時代の女学生が着ていた服装である。


「あ、それより早く戻らないとな」


 俺は脱いだシャツと、帯を持って調理室にもどる。


「ただいまー」


「明治の学生みたいな感じだね」


 へぇ、明治の学生か……ああ、通りでな、てっきり江戸とかその時代を想像してたから違和感があったのか。っていうか、明治の男はこんな格好だったのな。はじめて知った。


「帯はつけなかったの?」

「うん、一人じゃつけれなかったから」


 付け方がさっぱりわからんわあの帯。どういう構造してるんだよって感じだぜ。


「あ、じゃあつけてあげようか?」


 一人の女子がそう話しかけてくる。


「お、じゃあお願い」


 折角なので、帯をその女子に渡してつけてもらう。ていうか手際いいな。


「うん、まぁ、悪くはないか……よし、じゃあ本番はそれで行こうか、女子の分もいくつか用意しておくので、内装のほうは頼みます」


 そう言って調理室を出ていく斎藤先生


「あ、その服は一応、強度確認のために今日一日着といてね、その後は本番まで自分で管理しててね」


 最後に顔だけを覗かせてそう言う斎藤先生。


 え、まだ一時間目の途中なんだけど……今日一日って、俺この格好で授業受けるの? え、マジで?


◇◆◇◆


「王子! なんと言う……なんという麗しき格好を」


 麗奈さん、鼻血を垂れ流すか写メを撮りまくるかどっちかにしてくれ……でないと絵面が凄いことになってる。

 休み時間には、俺のがコスプレで授業を受けていると噂が広まり、早速その噂を聞きつけた麗奈さんが教室にやって来て写メを撮りまくっていた。


「駄目だ、写メをごときでは王子の麗しき姿の百分の一も残せん……待っていてくれ王子、すぐに一眼レフカメラを購入してくる!」


 そう言って窓から飛び降りる麗奈さん……って窓から飛び降りてんじゃねぇよ! ここ三階だぞ!


 俺は慌てて窓際にかけより、窓から下を覗く。


「待っていろ一眼レフ!」

 

 そう言いながら校門を飛び越えて走り去っていく麗奈さんの姿が目に写る。

 麗奈さんが……いや、麗奈さんも化物じみてるわ。


 まぁ、ひとつ確実に言えることは……戻って来ても購入した一眼レフは没収され、さらに後で反省文書かされるってことだけだ。


 それと、これは余談だが帯が邪魔で椅子にちゃんと座れないから、授業に集中できなかった



パズドラでさ、るろ剣コラボ来てるんだよね。

それでとりあえず5000円だけ課金したわけよ。

結果……金玉二個だぜ?

なんだよ金玉二個って!

もうあるよ! 金玉二個すでに持ってるよ!


絶望展開が多い小説を書きたいって前に言ったじゃないですか?

実はこっそりアップしてるので……よかったら見て欲しいぜ

まぁ……これ読んでる人には合わないと思うけど……。

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