前にも料理回あった気がする……。
文化祭学祭って、本番よりも準備がたのしい
というわけでよく日の放課後、調理室を借りてLet's cooking
「あー、まずはー、鍋に粉末寒天、まぁ、水と片栗粉でもいいんだが、折角寒天があるからそっちを使うが、それををいれてだな……悪い、手伝ってもらえるか? 説明しながらだとやりにくい」
来栖さんが俺の方を見てそう言ってくる。
「おっけー」
俺はそう言って前の調理台に向かい、来栖さんの隣に立つ。
「少ししたら、あんこをいれて、少しだけ塩を加えて沸騰するまでかき混ぜるんだ」
来栖さんが隣で説明し、俺がその横で説明通りに作っていく。
なんたって料理のセンスはあるんでな、これくらいは簡単だぜ!
「こいつを型に流して粗熱が取れたら冷蔵庫へ入れて冷やすだけだ」
「……粗熱ってなに?」
あら、熱があるわ……みたいな?
「あ~、あまり熱くなったらってことだ」
ああ、なるほど……そういうことか。
「冷やしてる間に次は団子を作っていく、この粉をボウルに入れてぬるま湯で溶かして、手でこねるんだ」
説明通りに粉を入れてぬるま湯を入れて素手でこねる。
「……どれくらいこねればいいかな?」
「あー……一般的には耳たぶくらいの柔らかさって話だな」
耳たぶか、俺は耳たぶを思い浮かべながらこねていく。
けど……耳たぶってどれくらい柔らかいっけ? はて、耳たぶ触ることとかあまりないしな、思い出せん。
って、触って確認すりゃいいか
「ちょっと失礼」
俺は目の前に来栖さんの耳があったので、そう言って触らせてもらう。
「うひゃぅっ」
突然耳を触られたことで、驚いて変な声をあげる来栖さん。
「いきなり何すんだ」
「あ、ごめん、耳たぶくらいの柔らかさっていうから、触って確認しようかと」
「自分の耳で確認すればいいだろ」
顔を赤らめてそういう来栖さん。
「……ああ、そっか」
そういえば、俺にも耳たぶあったわ。なんで気づかなかったんだ……?
その後も来栖さんの指示通りに進行し、だんごを完成させる。
「まぁ、こんなところだな……ちょっと試食してみてくれ」
羊羮を切り分けて皿にのせるとそう言う来栖さん。
俺は爪楊枝を羊羮に突き刺し、それをそのまま口に放り込む。
「うまいっ! うまいよ来栖さんっ!」
ちゃんと羊羮の味がする。すげぇ、羊羮って自分で作れるんだな……なんか、そういうプロじゃないと作れないイメージあったわ。
「本当だね! ちゃんと羊羮になってる」
「こっちのだんごも美味しいよ」
と、クラスの皆にも評判だ。
「そうか、じゃぁ、次は全員で作って見てくれ」
来栖さんがそう言うと、皆試食をやめて班に別れて自分達で作り始める。
来栖さんは、各班の調理台を回りながら、その度に指示やアドバイスを出す。
んでもって、俺は皆が作ってる様子をだんごを食べながら見学する。
だって、俺はコツとか知らんからさ、アドバイスとかできないもん。
しかし、本当にうまいなこれ……行列出来ちゃうんじゃないの?
かなり短め。
だってさ、羊羮のレシピ以外知らんからさ。
だんごのレシピは調べたけどなんか色々あって、どれがいいのかよくわからんかった。
そもそもCOOKPADで調べたことをコピペしたところで面白くない。




