そろそろ、著作権的なもので引っ掛かるかもしれないなー……と思いつつもパロやパクリやオマージュはやめない。あ、バトルスポーツはこれで終わりです。
いや、パクリはダメだろ!?
パロはオーケー。
オマージュはオーケー。
境界線はよくわからん。
著作権に引っ掛かるかどうか……かな?
皆さん……生命保険の出番がやってきましたよ。
ええ、次の試合は龍之介が相手です。
ごめん……この小説……今日で最終回になるかもしれない。
「空条来栖ペアと、藤堂モブ子ペア始めまーす」
俺は、嫌々ながらもコートの中に足を踏み入れる。
せめて来栖さんからのサーブだったら、勝てる確率はあるんだが……
「サーブは藤堂君からで」
審判の女の子が、そう言いながら龍之介にテニスボールを二つ投げて渡す。
龍之介は、一度バウンドして手元に届いたボールを片手で受けとり、一つをポケットにしまう。
はい、勝つ確率がなくなりましたー。というか、俺の生き残る確率なくなりました。
だがな、俺もただでは死なんぞ。この日の為に戦略を練ってきた……さあ来い! 龍之介! せめて、お前のサーブを打ち返す位はしてやるぜ!
「それでは、試合を始めてください」
審判の女の子がそう言ってホイッスルを鳴らす。
「……オラァッ!」
龍之介は二、三度ボールを地面に付き、高く放り投げるとボールが最高点に到達する前にラケットを降り下ろし、サーブを放つ。
「来い!」
俺はラケットを両手でにぎり、ラケットの面で顔面を防御する。
龍之介は顔面を狙ってくるだろう……しかし、逆に考えるんだ。顔面を狙って区っる……ということはつまり、そこさえ守れば防御できなくはない!
ただし、反動でラケットが俺の顔面を直撃するけどな!
龍之介の放ったサーブは、吸い込まれるように俺の顔めがけて飛んで……は来ず、俺の体一つ分くらい横を通過する。
「…………って、普通にサーブ打つのかよっ!!」
まさかの普通にサーブを打つとは……死をも覚悟した俺がバカ見たいじゃないか!
「……なにしてんの?」
俺の奇っ怪な行動を見て困惑した表情でそう聞く来栖さん
「いや……だって、顔面狙ってくるって思ったんだもん」
「安心しな、そのときはアタシが守ってあげるから」
来栖さん、マジイケメンっす! そして、俺の中で人外認定されつつあるっす!
「次行くぜー」
龍之介は、そう言って普通にサーブを打つ。
よし、来い! 殺人サーブでなければ何も怖くないわ! 軽く打ち返してやんよ! ハーッハッハッハッハ!
俺は飛んできたボールにタイミングを合わせて、ラケットを振る。
ボールがラケットに当たる感触ゥ! やった! 打ち返せるぞ!
そう思ったのもつかの間、ボールは俺のラケットを弾き飛ばして、サービスコートでバウンドし、後ろのフェンスに激突する。
「……あっ、これ勝てんわ」
いやいや……無理やって。あんなサーブ打ち返されへんて。これがガット二本の力なんやな。
腕がジンジンするわ……。
「よし、トドメいくぜ有利」
えっ……トドメ!? えっ……さらに追い討ちっすか!
「無理! 死ぬ! 死ぬ!」
本当、死ぬから!
「おう、そうか」
「おうそうか!? いやいや、軽いよ! 冗談抜きで死人出るレベルのサーブだったからアレ」
俺の叫びも虚しく、ボールを空中へ放り投げる龍之介
ちょっ……せめてラケットだけでも取りに……!
俺は、弾き飛ばされたラケットを広いに向かう。
しかし、それよりも早く龍之介のサーブが放たれ、真っ直ぐ俺へと迫る。
強……!速……避……無理! 受け止める……無事で!? 出来る!? 否 死!
神は俺に死ぬか死ね……どちらか選べと言っている。
すなわち……デスorダイ
死ぬ直前の人間は周りがスローモーションに見えるらしい……今の俺がまさにそうだ。
さて、そこで問題だ! この状況で、どうやってあの攻撃をかわすか?
3択―ひとつだけ選びなさい
答え①キュートな有利ちゃんは突如異能に目覚めて回避できる
答え②仲間がきて助けてくれる
答え③かわせない。現実は非情である。
答えは①しかない! 目覚めろ俺の異能ォォォォ!
しかし、当然何も起こる筈はない。
残るのは絶望! 突きつけられた答えは③ッ! 現実は非情なりッ!!
俺は、諦めて目を閉じた。
せめて……死ぬ前に童貞は捨てたかった。
しかし、いつまでたってもボールは俺の顔には当たらない。
不思議に思って目を開けると、目の前にはラケットを振り切り、ボールを打ち返した状態で立っていた。
「大丈夫か?」
そう言って振り向く来栖さん。
か……カッケーー!
まさにヒロインのピンチに颯爽と現れた主人公の如し!
……ん? だから、なんで俺ヒロイン枠なの?
主人公は僕のだぞっ!
「とりあえず、向こうの女子は片付けた」
そう言われて相手のコートを見てみると、ヤ○チャのように倒れている女子生徒。
ヤ無茶しやがって……
「後はアタシに任せな」
なんという頼もしさ……そしてなんという俺のお荷物さ。
「えっと……ゴメンね」
とりあえず、足を引っ張っている事に謝罪する。
「気にするな……アンタにはまだ早すぎただけだ」
そうだな。俺にテニヌは早すぎたよ。
せめてテニスのならもっと役に立てる自信はあるんだけどね。
俺は邪魔にならないように、コートの隅で体育座りで観戦した。
もっとも、動く度にユサユサと揺れる来栖さんのオッパイに目を奪われ、試合の方は殆ど見てなかったが……。
試合は結局ドローのまま長期戦になり、龍之介のラケットのガットが切れた事が理由で、来栖さんが白星を上げる結果となった。
化物vs化物の戦いを制した来栖さんは、残りの試合もKO勝ちで優勝まで漕ぎ着けた。
なんせ、テニヌプレイヤーvsテニスプレイヤーですからね。
テニヌが圧勝だよ。
……俺……何もしてないのに優勝しちゃった。
◇◆◇◆
「有利君おめでとー!」
球技大会が終わり、これから部活に行こうかと荷物を纏めていると、教室にやって来てそう言う奏ちゃん。
「ありがとう。つっても、俺は何もしてないけどな……あ、サッカーはどっちが勝ったの?」
「ふっふっふ、私が勝ちましたよ!(さあさあ、ご褒美のチューを)」
「あ、そうなんだ。じゃあ約束のご褒美あげないとね」
「まってました!」
「はい」
俺は、予め自販機で買っておいたスポーツドリンクを奏ちゃんに渡す。
「ん? これは?」
スポーツドリンクを受けとると、キョトンとした表情でそう聞いてくる奏ちゃん。
「ご褒美のジュースだよ」
「あっ……そうなんだ……」
少し残念そうな表情をする奏ちゃん。
あれ? もしかして、これ嫌いだったかな?
「これ嫌いだった?」
俺は少し心配になり、奏ちゃんにそう尋ねる。
「いや! そんなことないよ! すごい好きだよ」
と、慌てるようにそう言う奏ちゃん
「そっか、ならよかった……じゃあ、部活行こう」
俺は、荷物を持って奏ちゃんにそう言う。
「うん……(まぁ、ご褒美っていったら……普通はこういうのだよね……うん、わかってたよ……わかってた……でもさぁ……期待しちゃうじゃんさ……ご褒美とか言われたらさ……)」
戦力にならず見学している有利君
K君とコンビニにお昼ご飯を買いに行ったときの事です。
会計の際、店員さんに「ポイントカードはお持ちですか?」と尋ねられたK君。
彼はゴソゴソと財布の中を探してポイントカードを見つけると、「ありません!」と言いながらポイントカードを叩きつけました。




