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地獄への特急列車だぜ。

角を曲がったら女の子とぶつかって、そこから恋が始まるラノベってあるじゃん?


けど実際はさ


ドンッ

「あ、ごめ「すす、すみませんでしたぁっ!」……お、おう」


「大丈夫だった?」

「めっちゃ怖かった……どうしよう、怒ってるかな?」 

「すごい怒ってたよ、めっちゃ睨んでたもん」

「どうしよう……」


と、こういう感じに

ものすごい勢いで謝られて、めっちゃ恐がられるのがオチだぜ。

今日は遊園地に行く日だ。


つーわけで、やって来ました遊園地


「そういや麗奈さん、チケット一枚余ってたけどどうしたの?」


開園まで、まだ少しあるので待っている間に尋ねる。


「オークションで売った」


転売か。まぁ、使い道ないもんな。


「そっか……しかし、人多いな。さすがGW」


「いや、それもあるだろうけど、今日がオープン初日だからじゃないかな」


「へー、そうだったんだ……それじゃあ、チケット手に入りにくかったんじゃないか?」


「そうでもないよ(本当は定価の倍で買ったけど)」


「そうか……すごいな」


よく、手にいれたものだな。


それから少し待つと、人がどんどん園内の方に流れていく。


「開園したみたいだな」


龍之介が、それを見てそう呟く。


「まず、何に乗るよ」


人混みに流されながら、俺たちは最初に何に乗るか相談する。


「王子、ここはジェットコースターが売りらしい」


あらかじめ色々と調べて来たらしく、メモ帳を見ながらそう言う麗奈さん。


準備いいな。


「いいね、んじゃそれに乗ろうか。どこにあるんだ?」


「それなら、多分あれじゃないか」


そう言って来栖さんが指差す方向には、ジェットコースターのレールがあった。


「んじゃ、そうするか」


◇◆◇◆


「あー、結構混んでるな」


「だな」


開園とほぼ同時に入り、ジェットコースター乗り場に直行したが、すでに20分待ちの列が並んでいた。


「王子、待つのが嫌いであれば私がなぎ倒してでも」

「麗奈さん物騒な事はやめてください」


メリケンサックをしまってくれ。つかなんで持ってんだよ。


それにフリーパスでそんなに優先的に乗れるから。実際、そんなに待たないし。


『お待ち頂いてる間、当園イチオシの絶叫コースターの紹介映像をご覧ください』


天井から下がっているモニターの画面が明るく光り。男性の声でそうアナウンスされると、画面が切り替わり、映像が流れる。


『局長! 一番爆発したらまずいところで爆発が!』

『なにっ! 保険はおりるか?』

『いや、それよりも避難ですよ!』

『うむ……局員の皆は我が社の開発した脱出マシーンですぐに脱出をするんだ。私は大切なコレクションを回収しに向かう! では、武運を祈る!』


なるほど、設定があるのか……なんか、かなり緩い世界観だったけど。


「それでは順番にお乗りください」


楽しみだなー。


「有利君、一番前乗ろう」


そう言って奏ちゃんが乗ろうとしたとき、麗奈さんが奏ちゃんの肩を掴む


「待て、何を勝手に決めている。そこは私だ」


「早いもの勝ち……って知ってる? 絶対に譲らないよ」


ん? なんだ、奏ちゃんも麗奈さんも一番前が良いのか。


「じゃあ二人で前に乗るといいよ。俺は後ろに乗るから」


そう言って、俺は二列目のシートに座る。隣は龍之介か。


「「えっ……いや、そういうことじゃ……」」


すると、なぜか絶望したような表情になる二人。


どうかしたのか?


「乗らないのか?」


「「…………乗ります」」


二人は、諦めたようにシートに座る。


すると、モニターの画面がつき、先程の映像の続きが流れる。


『皆、安全バーを下げてくれ。予算の都合上、ショボいものしか用意できず、ガタガタなるが……それもスリルだよな』


「「「「(……!?)」」」」


『それと、レーンも予算の都合上、途中で途切れている箇所がある。なので、途中何度か飛ぶ』


「「「「(!!?)」」」」 


『ハリウッドみたいでかっこいいだろ?』


「「「「(いや、ハリウッドって大体爆発するよな!?)」」」」


『では、逝ってきたまえ』


「「「「(字が違う!?)」」」」


「ちょ、ホントに動き出したっ! 大丈夫なの? 大丈夫なの!?」


ゆっくりと動き始めたジェットコースターに、同様する奏ちゃん


「取り乱すな見苦しいぞ染谷奏。来栖恵を見習え」


そう言う麗奈さんも震えてますけどね。


「ニュースで使われる、全身を強打という言葉は、死体が原型をとどめていない程にひどい時に使うらしい」


表情を全く崩さずそう呟く来栖さん


「冷静そうに見えて冷静じゃない事言ってる当たり、恵も冷静じゃないよ!」


奏ちゃんのツッコミはキレッキレだな。



ていうかさ、なんかさ……足がやけに軽く感じるんだけど


そう思い、自分の膝元に視線を落とす


「ん? 待って、俺のバーを下がりきってないんだけど!」


なんとバーが下がりきって居ないではないか。


俺の足よりも大分上の位置で止まっているバーを、何度も下げようと試みるが、全く動かない。


「そうか? ちゃんと下がってるじゃねぇか」


そう言う龍之介の膝の上にはしっかりとバーが乗っていた。


…………足の厚さかっ!


どうやら、俺よりも足の太い龍之介の膝で止まって、俺の膝まで下がらないらしい。


待って待って待って、このまま行ったら俺バーなし状態でのジェットコースターになるんだけど!


……おい、地獄への直通コースターじゃねぇかよ!


「有利」


「龍之介……」


「じゃぁな」


無表情でそう言う龍之介


「じゃぁな……じゃねぇええええぇぇぇぇぇぇええぇぇぇぇぇ!」


俺は必死にバーにしがみつき、空中遊泳を楽しんだ。


まあ、実際のところしがみつくのに必死にで、楽しむどころじゃなかったけどな。


もうジェットコースターなんて二度と乗らない。



あのときは流石の俺でも傷ついたわ。


以降、その後輩には廊下ですれ違っても露骨に避けられて

恋どころか、恐怖の対象になってたんだ。


解せぬよ。こんなに優しいお兄さんなのに。



P.s

ポイントなんかめっちゃ増えとるやんけ

え? なろうのユーザーってロリコンやショタコンが多いん?






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― 新着の感想 ―
[良い点] 真面目系クズの日常をしっかりと読み込んでいることがわかる点
2021/12/02 20:43 まじまくずみ
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