自分がやりたい事をやるんだよ! 人なんか関係ないんだ! 世界は俺を中心に回ってるんだから!
そういえば、サダコvsカヤコって映画があるらしいですね。
サダコって知ってます?
祝いのビデオって言うのがあるんですけどね……
それをみると、サダコがやってきて祝うらしいです……
しかも、その祝いはどんどん伝染し、周りに拡散するんですって……
有利side
「悪いな龍之介、洗って返すわ」
体育が終わり、昼休みに屋上で弁当を食べながら龍之介と話す。
「別にいいぞ」
「……でも……血でよごれたし」
二回目に転んだ時に……肘、やっちゃいまして……それでその時に体操着に血がついたんだよな。
ごめん龍之介。
「お前、体育の度に何処かしら怪我するよな」
「…………」
そんな現実知らない。
「こら、顔を背けるな。現実を受け止めろ。今日も転んで、一昨日もボールが顔面に」
「あーあー聞こえなーい。きーこーえーなーいー」
うるさいうるさいうるさいうるさーーーい! うるさいよーーーーー! ふんっだ!
「ねえ、有利君」
「あ、奏ちゃん……って、それ俺の体操着じゃん……なんで持ってるの」
耳をふさいでゴロゴロ転がり、現実から逃避していると、奏ちゃんが話しかけてくる。
パンツ見えてる……水色っ! ありがとうございますっ!
「うん、えっと……ゴミ捨てに行ったら落ちてるのを見つけて……あと教科書も」
と、そう言って俺の私物を渡してくれる。
「マジで? ありがとう」
二重の意味で。
けど、落とすか? なんで落としたときに気づかなかったんだろう。
「……ところで、何処に落ちてたの?」
「え? えっと……理科室に……(ゴミ捨て場にあったとは言えないよね)」
ああ、移動教室の時に鞄ごと持っていったから、その時落としたのか……あれ? けど体操着は……?
ひとりでに体操着が理科室へ行くわけないし。
うむ、さっぱりわからん。謎だな……
まぁ、見つかったからいいか。
「そっか、ありがとう」
俺は、奏ちゃんにそう礼を言う。
「うん……有利君、いつでも相談に乗るからね(イジメられてるとしても、男子の事情はよくわからないし……私には、話を聞くくらいしかできないから)」
といって立ち去る奏ちゃん。
……急にどうしたんだ?
「あいつは……急にどうしたんだ?」
と、俺と同じ感想を言う龍之介
「さあ? ま、何かあったんでしょ」
と、俺はそう言い、弁当を食べる。
◇◆◇◆
その後の授業は何事もなく終わったので、部活に向かう為に昇降口へ向かう。
「ん? なんか入ってる」
と、自分の靴箱に何か手紙らしきものが入っているのに気付き、手にとって読む
なになに、放課後校舎裏に来い。なるほど。
はっはーん、告白か……。まぁ、俺にも春が……って、これ男の字じゃねーかよ。
なんだ、入れ間違いか。
けど、誰と入れ間違えたんだろ……俺の周り皆女子だしな……
この世界の男に一番持てそうなのは……やっぱり、イケメン女子の来栖恵さんだな。
間違ったらごめんなさい。
俺は心の中で謝り、来栖さんの靴箱に手紙を入れて部活に向かう。
有利sideend
立凪side
空条有利を嫌ってる男子は多い。だからそういう男子を数人集めて、校舎裏に空条有利を呼び出し、この数で襲って無理矢理弱みを作る。
後は、それをネタにパシりでもなんでもやらせてやる。
「来ない」
「来ないな」
おかしい、手紙は入れたはずだ
「健矢君……本当に呼び出したんだろうな?」
「よ、呼び出したさ……だから絶対に来るはずだ」
まさか、こうなる事を読んで来ないつもりか空条有利……それなら、直接行けばよかったか。
と、そう思っていた瞬間、誰かの足音が聞こえる。
「来たぞ……」
「よし、抑えて服を剥いで写真を撮るんだ」
「それをネタに脅すんだろ」
「……あー、呼ばれて来たんだけど、服を脱ぐだの、脅すだのと随分と物騒な事を言ってるじゃないか?」
そう言いながら校舎裏に来たのは、不良で有名な来栖恵。
「あ、あれ……く、来栖さん……」
な、なぜ彼女がここに……ま、まさか……空条有利のやつ……不良の来栖さんまで虜に……
「あー、アタシになんの恨みがあるか知らないけど……男でも数がいればなんとかなると思ったのか? 甘いよあんたら」
指の関節をパキパキと鳴らしながらゆっくりと近づいてくる来栖恵
そして腕を振りかぶり、壁に勢いよく手をつく
「ひぃっ……」
壁ドン……男子なら一度は憧れるものだが、このシュチュエーションでやられると、恐怖以外ない。
「あんたは男だから手を出さないでやる。けど、次こんなことしたら、タダじゃおかないからな?」
と、耳元でそう囁いて、何処かへ立ち去る来栖恵。
俺は助かったと思いつつ、空条有利にちょっかいを出すのはこれ以上やめようと、そう心に誓った。
チャンチャン
ホラーですね(笑)