お弁当作ったけど、意味なかった時って悲しいね。
雨が降っているなか、原付きで曲がるときに盛大に転んで、更にその後、焦って更にアクセルふかしてしまい。
数m足引きずったあと、原付きだけ何処かに行くという
セルフひき逃げ事件があった。
◇◆◇◆
しまった、結局言うの忘れたまま寝てしまっていた!
まぁ、言って反対されようと入るのをやめるつもりはないし、そんなことしても無駄なんだ。
無駄だから今日帰ってきた後でもいいんだ。
……無駄無駄無駄ァ!
弁当つくろ。
俺はリビングに降りて弁当を作る。
弁当は鯖の塩焼きがいいな……あ、アカンわ。昨日のハンバーグまだ残ってたわ。
「弁当にハンバーグ。ここまではいい……しかし、弁当にハンバーグを入れても、肉種は残っている。」
こういうときは、朝飯もハンバーグにすればいい……だが、昨日の夜も食べて、さらに朝と昼もハンバーグ。
なんで三食ハンバーグにせにゃならんのだ……俺が肉を買いすぎたからだ。
おう、自業自得じゃねぇか。なら仕方ないな。
というわけで、弁当と朝食分のハンバーグを焼き上げる。
「おはよー……ん、ありがとう。朝御飯作ってくれてるの?」
と、丁度出来上がる頃に、パジャマ姿のエミがリビングに降りてくる。
「おーよ。ご飯ついで」
ご飯を適当につぐようにエミに言って、俺は皿をテーブルに並べる。
姉ちゃんの分は起きるのが遅いのでラップをしておく。
「はーい………………リモコン……あった」
エミは茶碗にご飯をつぎ、テーブルに並べるとテレビのリモコンを取りテレビをつける。
「ニュースか……大したことはやってないだろ」
「ニュース普通に面白いじゃん。モコズキッチンとか」
「ニュース観てねぇじゃん!」
それただの料理コーナーじゃねぇか!
「朝から補給されるー」
イケメンが料理を作っている所を観ながらそう言うエミ
「なにがだよ」
「心の枯れたオアシスに潤いがだよ」
「安いオアシスだな」
イケメンの映像一つでお前は満たされるのか……あ、俺も美女の微笑みだけで満たされるわ。どっこいどっこいだわ。流石兄妹。
「放っといてください。中学生女子は大変なんです」
「ああ、あれな。コミュニティ維持するやつな。どうでもいいとか思ってても共感したり、家に帰ったら後でもグループLIMEとかでどうでもいいことばっかり話すのに付き合ったり。無視してるとそのうち孤立するやつだろ。」
女はそういうの大変だもんな。
男はそういうのねーからよ。楽でいいぜ。つくづく男でよかったと思うわ。
「? なに言ってんのお兄ちゃん。それは男子の話でしょ」
「……マジで?」
そこは逆転してほしくなかった! マジかよ……今ほど男に産まれてこなければ良かったと、そう思った事はないわ。
神様頼む。性別変えて。チ○○とオッパイを等価交換してください。もしくは女に錬成しなおしてください。
「いや、聞き返さないでよ。お兄ちゃんの方が詳しいでしょ。昨日もLIMEとかしてたんじゃないの?」
「いや、してないけど……」
LIMEメッセージとか誰からも来てないぞ。
あ、そっか俺嫌われてるんだった……来るわけないじゃん。嫌われてるもんな……
「お、お兄ちゃん? なんか急に暗くなったけど、どうしたの?」
エミが焦りながらそう聞いてくる。
「いや、なんでもない」
……ってか、よくよく考えたら、そういう面倒な事から解放されているってことだな。なんだよ、女にならなくてもいいじゃねーか。
友達は居ねーけど親友は居るし。
どうせ他はモブキャラだ。モブキャラ。俺の人生という物語におけるエキストラの一つなんだよ。
つーわけで神様、やっぱ等価交換キャンセルでー。TS要らないっす。
「今度は急に明るくなった……変なお兄ちゃん」
と、不思議そうにそう呟くエミ。
「気にするな。んじゃ、俺そろそろ学校行くわ」
食べ終えた俺は、食器を片付けるとエミにそう言う
「あれ? もう出るの?」
「おう、今日からチャリで行く事にした」
「なんで急に?」
「バスが怖いからさ。周り虎だらけのサファリバスがよ」
バスの外じゃなくてバスの中に虎が居るとか、マジで洒落にならんやつ。
「……?」
俺の言った意味を理解出来ずに首をかしげる妹。
そのキョトンとした表情が可愛い。
「まぁ、気分転換みたいなもんだ」
俺はそう言うと部屋に戻り制服に着替えて、その他の準備を終わらせるとリビングに戻る。
「エミ、弁当ここに置いとくな」
そう言ってテーブルの上に弁当を置く。
「お兄ちゃん、私給食だけど?」
「……あ……そうだった」
弁当どうしよ……龍之介にやるか。いや、あいつも弁当持参か……。
んー、けど、あいつなら二人分軽く食えるんじゃね? でかいし行けるだろ。
俺は弁当を二つ鞄に入れて、家を出て自転車で学校に向かう。
っていう夢をみたんだ。
夢でよかったけど、俺はそもそも原付き持ってないのに夢って気付けなかったのかな。