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フェルナンド〜カトリックの覇王〜  作者: ところがどっこい
6/9

la corona partida (王位継承) 2

Francisco(フランシスコ) Jiménez(ヒメネス) de() Cisneros(シスネロス)

→イスパニアの摂政・枢機卿。今回は語り手で、フェルナンド王子(若かりし頃の神聖ローマ皇帝フェルディナント1世)にイサベル1世の死後に何が起こったのかを教える。元の名はゴンサーロだったが、フランシスコ会に入るのに伴って改名した。ストイックさを買われて、カトリック女王イサベル1世の聴罪司祭を務めた。イサベル1世の死後はカトリック王フェルナンド2世と共にカスティーリャの政治を動かした。フェルナンド2世の死後はスペイン国王カルロス1世の後見役を務め、世俗の世界では最後まで政治に関わり続けた。


Juana(フアナ) la() Loca(ロカ)

→初代スペイン女王フアナ1世。Reyes Católicos (カトリック両王)の第3子次女で、神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の子ブルゴーニュ公フィリップの妃。結婚後、夫の女好きと度重なる妊娠が元で精神不安定になる。兄姉が早逝した為、母カスティーリャ女王イサベル1世の死後にレオン=カスティーリャ女王に即位し、父アラゴン国王フェルナンド2世の死後にアラゴン・ナバラ・ナポリ・シチリア・バレンシア・マヨルカ女王に即位した。しかし精神不安定な上に遺伝性と思われる躁鬱状態が加わり、元々政治に対する関心が薄いのも相まって次第に政務を執れなくなった。女王としての威厳・カトリック両王の子である事への誇りと躁鬱状態の間で苦しんでいる。夫とは政治的に対立しているが、深く愛している。


Felipe(フェリペ) el(エル) Hermoso(エルモーソ)

→ブルゴーニュ公フィリップ4世。神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世とブルゴーニュ女公マリーの長子。

カトリック両王の次女フアナと結婚し、2男4女の6子を儲ける。妻の母カスティーリャ女王イサベル1世の死で、妻に伴ってカスティーリャへ渡る。美男だが女好きで知らぬ間に真面目な妻を精神不安定に追い込んでしまう。


Fernando(フェルナンド) el(エル) Católico(カトーリコ)

→Reyes Católicos (カトリック両王)の片割れ。今回の主人公。アラゴン・バレンシア・ナバラ・ナポリ・シチリアの国王、バルセロナ伯爵の他様々な称号を有するカトリック界の覇者。

レオン=カスティーリャ女王イサベル1世と結婚した事により両国は2人の子孫による同君連合つまり連合王国イスパニアとなったが、実際にはそれぞれ別の国として機能していた。

レコンキスタ完了の功績を讃えられ、ローマ教皇から妻と共にReyes Católicos (カトリック両王)の尊号を賜った。

妻イサベル1世の死後、一旦はカスティーリャを去ったが再び戻ってきた。


Germana(ヘルマーナ) de() Foix(フォイス)

→フェルナンドの後妻で異母姉ナバラ女王レオノール1世の孫。夫フェルナンドとの間に1子フアン王子を産むが、フアン王子は幼くして亡くなってしまう。

カスティーリャに戻られたフェルナンド様を迎えたのはあまり歓迎する風ではない女王フアナ様・王配フェリペ様夫妻でした。


まず、フアナ様は後妻ヘルマーナ様の方に目が行きました。自分より若い継母に対してはハナから相手にする気はないといった風でした。何せあの偉大なイサベル女王の娘で女王だという誇りがありましたからね。


それからフェリペ様の方は目の上のたん瘤のような存在(フェルナンドさま)が戻ってきたという事で、顔には出さなかったものの内心は苛立ちを抑えられないといった状態でありました。


私は今でもあの晩餐会の気まずそうな空気を覚えています。


娘女王が婿王配に操られる事なく毅然と政務を執る様を見て安心したフェルナンド様ですが、やはりイサベル様の生前のように政治に口出しする事は出来ませんでした。

カスティーリャから見ればフェルナンド様は最早お客様ですから当たり前と言えば当たり前です。


でもフェリペ様の横暴(フランドルの貴族を政治的な地位に多数登用しようとしたり、領土を与えようとしたり)は目に余る物がありましたし、フェルナンド様としてもナポリやナバラのように、先妻イサベル様の生前のように今此処でも発言権が欲しかったのです。


フェリペ様の思惑(女王の愛する夫による称制政治)とフェルナンド様の思惑(女王の愛する父による垂簾政治)の間でこの時のフアナ様は自らの権利や議会、民を守っていました。兎に角、必死でした。この頃のカスティーリャは実権(主に官僚抜擢)を巡って、所謂三つ巴の状態が繰り広げられていました。


女王フアナ様の精神不安定よろしく王権もまた不安定でした。事態が大きく動き出したのはそんな中での出来事でした。

どうも、


ところがどっこい


です。


遂に宮廷泥沼劇が開幕しましたね〜


まあ、あっさり書きあげてしまいましたけど。


さぁて来週のサザエさん(もと)いフェルナンド様は


「①フェリペ死す Granada(グラナダ)スタンバイ

②フアナ幽閉される en Tordesillas(トルデシリャス)

③フェルナンド、シスネロスを枢機卿に斡旋する」


の3本です。


では、ジャン!ケン!ポン!


んぐふふふふふ…

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