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【三題噺】もしも世界征服できたなら

作者: わらびもち

「もう半分かぁ。明らかに少ないよなぁ……」

 至高の時間、三時のおやつタイム。一人きりの自宅で思わず呟く。

 この世で最も素晴らしい洋菓子といえばプリン。俺の大好物だ。プリンに対するこだわりは誰にも負けないと自負しているし、毎日一つはプリンを食べないと、どうにかなってしまうだろう。

 いわばドラッグだよ。ほら、大麻と書いてプリンと読めるだろう? 仮にプリンと白米、どちらかを一生食べられないのだとしたら、迷わず白米を選ぶね。プリンを食べれないくらいなら死んだほうがマシ。

 本当は1個400円くらいするプリンを食べたい。だけど、お財布と相談するまでもなく無理無理。3つで138円(税込)が基本で、たまに1個150円くらいの逸品を食べて幸せ。そんな日常です。


 でも実際は、こんなんじゃ到底満足できてないんだよね。

 だから。

 俺は世界征服をしてプリンを腹いっぱい食べたい。


 もしも世界征服できたのなら、飽きるほどプリンを食べるんだ! バケツプリンなんかじゃ満足できないね。そうだな、浴槽一杯の風呂桶プリンなんか最高だね。プリン専用風呂桶を作ってさ。もちろん、量だけじゃダメ。味も一級じゃないとね。

 プリンのために世界征服なんて、馬鹿げた話だって思うかい? だけどね、考えてみてよ。

 大航海時代、命を賭けた勇士達の目的はなんだっけ? そう、香辛料。コショウなんかは同じ重さの金と同等の価値だったんだ。肉にコショウをまぶすとね、これが最高に美味しかったらしい。つまり当時の人々は食べ物のために命を張ったんだ。

 思うんだよ。アレクサンドロスやチンギスハーンといった征服王たちも、実は食べ物が目当てだったんじゃないかな? って。だってそうだろ? 世界には美味しい食べ物が一杯あるんだから。きっと自分の治める地域だけじゃ満足いかなくなっちゃったんだよ。そうに違いないね。世界のあらゆるものを食べつくしたんだ。羨ましい限りだよ。


「……ごちそうさま」

 空っぽになったプリンの容器を見つめながら、食後の挨拶。ああ、まだまだ食べ足りないよう。

 ありとあらゆる世界のプリンを食らいつくしたいから。俺の野望は、世界征服です。

某ジェネレーターよりお題作成。

236. ドラッグ  415. 征服  406. 食べかけのプリン


プリン、美味しいよね!

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