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夏芭の上京の状況  作者: 西座屋


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『なりすまし通報者の友顕』(4)

〇友顕のアパート・居間(夜・21時前頃)

  作業台には友顕が作っている電子部品。

  引き続き、音声4を聞きながら作業している友顕…。

  部屋内は電子機器やその部品、アマチュア無線の他に、

  宇宙系のものも少なからずチラチラ見える。

  友顕は高校時代にアマチュア無線をいじりたいがために天文部に入っていた。

  その活動で宇宙にも興味が出て、そのなごりで今も宇宙も好きで一人で夜空を

  眺めている。


  友顕、作業しながら時計をチラチラ見て、そろそろかな? と気にする。

  今日は夜空にISS(の通過する光)が見える日で、

  『今日の何時(頃)にISSが(方角名)の方を通る』を事前に調べて知っていた。

  カレンダーにそのチェックが『ISS (方角名) 〇時~』とある。

  ※ISSとは国際宇宙ステーションの略。


  友顕、ISSが通る時間に合わせてそろそろだなと作業を中断する。

  部屋の窓を開けて外を覗く。

  と何だかあっちの方が騒がしい…。

  ここから夏芭のいるアパートが見える。

  その方向から声が聞こえるので見る友顕。


〇夏芭のアパート・前(夜)

  アパート前に夏芭、田岐先生、麻美子、祐香、磐田、その友人たちがいる。

夏芭「(磐田に)ご迷惑お掛けしました」

磐田「?」


〇友顕のアパート・居間(夜)

友顕「(んっ、んっ、んっ、んっ、んっ)?」

  思わず身を乗り出すっ!

  アパートの前で、夏芭が、男性たちと対面している。

  揉めてるっ? 絡まれてるっ!?

  えっ、こっ、これって大変じゃないかっ! やばいやつなんじゃないかっ!

友顕「(えっえっえっえっえっ)!!」

  と慌てる! 勘違いする。

  というのも、友顕は以前磐田たちに絡まれた事カツアゲ?

  された経験があった。

  その磐田たちの顔や身なりを覚えていた。近所だし。

  その経験もあって、よく確認もせずにパッと見ただけの印象で

  夏芭が強面の磐田に絡まれている最中だと決め付ける。

  むしろ逆なのだが…。

  たっ、助けなきゃっ! という使命感で夏芭を助けようと方法を考える。

  友顕が今の自分に出来る事。

  うわああーっ、ぐわああーっと脳みそをフル回転する!

  焦って考えた結果、無線を使う事を思い付く。

  無線の知識を活かして部屋にある無線機器で警察の無線に(不正に)侵入して、

  付近を巡回中のパトカー無線に警察の通信室? になりすまして通信する作戦。

  友顕、部屋にある無線機器などをいじって準備。

  なりすますため喉の準備をする。「あっ、あっ…」などと。

  緊張の瞬間…。

友顕「(住所)のアパート前で男女数名が揉めているとの通報がありました。至急、

 付近を巡回中の者は様子を見に行くようにお願いします」

  となりすます友顕。


○パトカー・車内(夜)

なりすます友顕の声「(住所)のアパート前で男女数名が揉めているとの通報があり

 ました。至急、付近を巡回中の者は様子を見に行くようにお願いします」

  となりすます友顕の声。

  若干いつもと違うような色合いの無線音…。

  その流れて来た無線を聞いている助手席の警察官の武部。運転席の警察官A。

  後部座席の警察官B。

  丁度付近をパトカーでパトロール中の地域課の警察官ら。

武部「(無線で)分かりましたー。近くなので(今から)向かいまーす」

  疑う事なくその無線に返信をする武部。


○住宅地(夜)

  パトカーは夏芭のアパートへ向かう。


〇(解説)

  友顕がした方法とは、

  警察無線通信専用の周波数を知ったうえで狭い範囲の一番近くの警察無線に

  一方的に届ける。

  乗っ取るというよりは上から被せる、割り込む感じ。

  その結果、付近にいたパトカーに届く。

  慣れた手つきで無駄のない動き。いつもこんな事をやっているのか。

  ちなみに友顕無線は割り込む事は出来るが一方的な通信なので武部の返信は

  友顕の無線機器には届かない。


○友顕のアパート・居間(夜)

  だが盗聴用の別の無線機器から警察がアパートに向かうとの返信を確認する。

  それを聞いて、友顕は一先ず「よしっ」となる。

  友顕、部屋の窓からどうなるか様子を見守る。

  ISSの事はすっかり忘れている…。


○夏芭のアパート・前(夜)

夏芭「ただ、賑やか過ぎる。賑やかなのは助かるけど、たまに過ぎてるよ。気を付

 けて。気を付けて下さい(と深々と長いお辞儀をする)」

磐田・友人たち・祐香「…」


○友顕のアパート・居間(夜)

友顕「…」

  友顕、窓から夏芭たちを見ている。

  一台のパトカーが来る。

友顕「!! (来たっ)!」

  友顕、思わず身を乗り出す!


○夏芭のアパート・前(夜)

武部「どうしました? 揉めているとの通報がありまして…」

夏芭「(頭を上げて)?」

武部「(全員の反応を見て)…違うの…?」

    ×    ×    ×

  パトカー帰る。揉めているわけではないと知り去る。


○友顕のアパート・居間(夜)

友顕「……」

  何か、揉めてなかったらしい…。

  焦って助けようと頑張ってみたが勘違いだった…。

  余計な事をした…。

友顕「…」

  慣れない事をした友顕。

  しれっと窓を閉める…。

友顕「(はあっ)!」

  と思い出して窓を開ける!

友顕「ISSっ…!」

  とISS(の光)が通過する方角の夜空を見るっ…!

  見てみたが…。

  友顕、部屋の時計を確認して今の時間を知る…。

  とっくに過ぎていて見れなかった…。

友顕「…」

  一人で何か騒いだ。

  そんな事があった。


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