1時36分
微睡で藻掻く脳
微かに浮かぶ部屋
腕は上がらず
窓の辺り、そうその辺り
月に照らされた埃と砂
ガラスが恐ろしいほどに四角い
遠くからサイレンの音
秒針の音
悴む指先を無視した
臆病なターミナルケア
重いシーツに引っ張られる
白に統一された患者
私たちはどこへ行くのか?
ちょっと待って
靡くカーテンの後ろには誰がいるの
床に窓の形が浮かび上がる
その白い板の上
閑散と佇む消毒済みのぬいぐるみ
鉛筆を置いたままだ
あの憎い机 その下
バスケットに放り込まれた知育玩具
掃除をするのが気怠げそう
アンティークの棚の中
閉じ込められた価値の無い食器たち
そのどれもが、呼吸をやめない