表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

殺風景

食堂に六人の男と女がいる


食べている


飲んでいる


予報は外れて肌寒くて、春を待つ木々に目をやって背けて


たわいもないことを考えようとしてみても上手くいかない


ならばたわいもなくない、たとえばモダンな社会問題や、あなたのことを考えようとしてみるが、やはりそれらもたわいもないことなのだと捨て鉢


木が揺れて風が吹くわけではないという


ここにあるものはどこにでもあり、ここにないものはどこにもない


テーブルの上のこの小皿も例外ではない


彼方にそびえ立つ巨大なマンションも例外ではない


風が吹いて木が揺れるのだという


コカ・コーラを飲んで生きている実感を得ようと試みる


もちろん、充足感すら得られない


そして食堂には誰もいなくなった


コカ・コーラの空き瓶だけが、テーブルの上に残った

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ