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タイプ15「夏の旅行だ!恋のバトル其の二」

要弧がツンデレなのよね?じゃあ私は?by雫

羊が不敵に笑う。

≪絶対に・・・≫

辰来が真剣な顔になる。

≪絶対に・・・≫

美緒が優しい眼差しをする。

≪絶対に・・・≫

慎が微笑む。

≪絶対に・・・≫


≪負けない!!≫


5人の自称キューピットがやる気の炎を燃やす。


「ま、決まったものはしょうがない、とりあえず部屋に入るか」

狼が荷物を持って旅館に入っていく、

他のみんなもそれに続く。

「じゃあ、まずはそれぞれの部屋で荷物を置いて、海に行く準備をする、できた奴から外に出てバスに乗れよ〜」

狼が指示をして全員は部屋に分かれた。




「暑い太陽・・・白い砂浜・・・そして!!美女のみずグハッ!!」

「黙れヘンタイ」

音恩の暴走を拳で止める狼、

「ったく、お前は5人もの美女に囲まれるから羨ましいぜ」

「5人の美女?そんなのどこにいる?」

≪鈍感だ≫

≪かなりの鈍感だ≫

≪スペシャルマックスオブグレイト鈍感だ≫

将騎と北崎としゅうが心の中で呟いた。


 女子更衣室

「あれ?ひじり?どうしたの?」

雫が隅で小さくなっている羊に声をかける。

≪くわっ!いくらオレが完璧な女だからって精神は元男!そう簡単に女の着替えるところ見れるわけないだろ!!しかも・・・好きな女の子に声までかけられるなんて・・・≫

真っ赤になる羊、

「あれ〜?もしかして、恥ずかしがってる〜?」

雫が面白そうにニヤニヤする。

「い、いや、わ、私は一人で着替えますから」

「え〜い!そんなに恥ずかしいなら私が着替えさせてやる!」

「いや!いいから、って・・・!!!!!////」

「ん?どうしたの?」

≪ふ!服を着ろふくを!!!≫

「ん〜?まぁいいや、ほら!脱いで脱いで!」

「わっわっわっちょっ!!」


「・・・なんか・・・ひじり大丈夫・・・かな?」

「ま、シャイなだけだろ、可愛い奴だ」

臣と奈絵美は軽く流す事にした。



「にしても楽しみだな〜」

「何を期待しているヘンタイ?」

「じん・・・お前毒舌だろ?・・・楽しみなのはようこ達の水着に決まってるだろ!」

「あ、オレもそうだな、ぜひともこのカメラにその姿を写したい」

「しゅうくん、たぶん殺されるよ?」

「全く、お前らは下心丸見えだな・・・かく言う俺も期待はしているが」

「全く、興奮しすぎて鼻血出すなよ〜先輩方〜」

「たつき君、君はみおちゃんを見てぶっ倒れないようにね」

慎が笑いながら言うと辰来は赤くなった。


「お〜、来た来た、こっちだこっち」

狼が手を振って呼ぶ。

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・ワォ」

狼と慎以外の男性陣が顔を真っ赤にして大人しくなっている。

「結構待ったか?」

要弧が恥ずかしそうに声をかける、

赤いビキニの水着で腰にスカーフを巻いている。

「いや、そんなに待ってない」

「へっへ〜ん、どうよじん?私とひじりの悩殺水着は!」

「ちょ、しずく〜」

黄色のヒモの帯であるビキニの雫と青いリボンビキニの羊、

「はいはい、よく似合ってますよ」

「・・・・どう?」

「ふっふっふ、我々の水着もいいだろ?」

臣は白色の模様が入ったビキニ、奈絵美は黒と白のハイレグ。

「おぉ、さすがだな、毎年の事ながら完璧に着こなすよな」

「ちょっと〜、妹様だって負けてないぜ兄貴!」

「に、似合ってますか?」

栗鼠は緑のカエルのキャラクターが描いてあるハイレグで、

美緒はロゴの入ったビキニである。

「ハハッ、かわいいかわいい」

終始冷静だった狼。

≪すげぇ、オレでも水着は見慣れているのに、こんなにドキッとするとは≫

≪レベル高いな・・・カメラで撮ろうとした自分が情けない・・・≫

≪・・・じん君が羨ましくもかわいそうに思えてきたよ≫

≪・・・じんさん、笑っていられるあなたがすごいです≫

≪みお・・・かわいい・・・あぁあ!なに考えてるんだ俺!!≫

それぞれ心の中で葛藤する男性陣、


「じゃ、泳ぐとするか」


そんな事も気にせず、狼は泳ごうとした。

≪くっ!やっぱり毎年しずくの水着姿は見ているから免疫はついているか・・・だが!今回はそれだけじゃないぞ!≫

「じん〜、私泳ぎ方わからないから教えて〜」

羊が急に甘い声を出しながら狼に声をかける。

≪は?オレが泳げるならお前も泳げるだろ?≫

≪黙れ、話し合わせろ!≫

一睨みして狼を黙らせる羊、

「あ!しずくって泳ぎ上手なんだよね!一緒に教えて!」

「うん、いいわよ」

≪よっし!これで邪魔者は入れない!後はうまく≫

一人でガッツポーズをする羊、だが、

≪くっ!お姉ちゃんが入り損ねちゃう!ここは・・・≫

「じんさん!僕にも泳ぎ教えてください!」

「え?たつきも泳げないのか?」

「はいそうなんですよ!そうだ!姉さんも一緒に教えてよ!」

「なっ!?」

「いいでしょ?ね!」

「し、仕方ないな」

≪よっし!ぎりぎり喰らい付いた!!≫

辰来がガッツポーズをとる。

≪やばい、これだとおみ姉が出遅れる!でも、私が泳げるのはみんな知ってるし・・よし!≫

「じんさん!おみ姉は泳ぎが得意だから一緒に教える側に立ってもいいですか?」

「え?あぁ、別にいいが?」

「え?・・・ちょっと、みお?」

「いいよね!おみ姉!」

「え?・・・・・うん」

≪よっし!≫

美緒もガッツポーズをする。

≪・・・ふむ、こりゃ、なえみが無理して参加しても・・・意味がないな≫

落ち着いて冷静に判断する慎、

≪今ここでじんと無理やり一緒にしても他の人がいるから恋の発展は望めないな、逆にここはチャンスを見て行動した方がいい・・・にしても、じん、君はどうやらモテモテのようだね≫

クスクス笑う慎、かなりの策士タイプと思われる。


「・・・じん、なんでこんなに教える人が多いの?」

羊が不満そうな顔で言う。

「泳げないから教えてといったのはお前だろ?みんなお前の為に教えているんだ、喜べ」

≪喜べるかボケェェエエ!!!≫

怒りの表情を海中で隠す羊。

≪く、思ったより恋の進展は期待できそうにないな・・・≫

辰来も苦い顔をしながら泳ぎを練習する。

≪むむむ〜、お邪魔虫が多いわねぇ≫

遠くから狼達の様子を見る美緒、

「おみもしずくも教えるのうまいなぁ」

「ふん、当然」

「・・・・得意、だから」

「じゃ、後は頼んだ、ようこ〜、ジュースでも買いに行こうぜ」

≪な!!しまった!こいつ教えるのをしずくに任せてようこと二人になるつもりか!?≫

羊が警戒の色を見せる、

≪うわぁ!おみ姉と離れちゃう!それじゃあ意味無いよう!≫

美緒もあせりの色を見せる。

≪よっし!お姉ちゃん!チャンスだ!!≫

辰来は逆にテンションをあげる、が、

「べ、別に!ジュースぐらい自分で買って来い!」

≪しまった!ツンデレだった!!≫

≪≪よっしゃ!!ツンデレだった!!≫≫

三人がいちいちリアクションをとる。

「はいはい、ちぇ」

渋々買いに行った狼だった。


≪ん?じんが出てきた、チャンスだな≫

慎が奈絵美に指示を出す。

「え?・・・それはちょっと」

「いいからいいから」

コソコソ話をした二人、そこへ狼が来る。

「どうだ?ジュース飲む?」

「う、うむ、今はいい」

「そう?」

「じんくん、僕は欲しいな」

「そうか、ホレ」

慎はジュースを受け取ってどこかへ去っていく。

「ん?どこ行くんだあいつ?」

「じ、じん」

「ん?」

背中を向ける奈絵美。

「ひ、日焼け止め塗ってくれ」

「はいはい」

背中に塗ってあげる狼、

「これでいいか?」

「あの・・・ここも」

そう言って肩ヒモをおろす奈絵美、

「ちょ!・・・だ、大胆だな」

さすがに赤くなる狼、

「い、いいから、早く塗ってくれ」

奈絵美も同じく赤くなる。

そして、それを遠くから見ていた慎、

≪フフフ、いくら鈍感なじんでも、ここまでされれば悩殺できる、そしてこれを機に少し意識し始めて・・・フッフッフ≫

「・・・はい、できた」

「あ、ありがとう」

まだ顔の赤い二人、

「・・・そういえば、いつも海の時は浜辺でパラソルの下にいるよな」

「う、うむ」

「なんで?泳げないわけじゃないだろ?」

「う・・・海は、なんか怖い」

いつも眼鏡をかけた強気な表情ではない奈絵美、

むしろかわいいパッチリとした瞳が可愛い。

≪へぇ〜、あんま意識しなかったけど、メガネ無い方がかわいいな≫

はじめてかわいいと思った狼、

「そっか、泳げないって訳か」

「う、うむ」

更に赤くなる奈絵美を見て、つい狼は気が緩んだ。


「なえみってかわいいな」


言った後、言って恥かしくなった狼、言われて恥ずかしくなった奈絵美、

≪・・・やべ、何言ってんだ俺?≫


「・・・ありがとう」


狼が驚く、奈絵美のその台詞に、

二人は真っ赤になりながらも、少し笑っていた。


≪・・・めちゃくちゃ良い雰囲気じゃん!!≫


慎があまりの進展ぶりに逆に驚いていた。

≪ふ〜む、ここまで進めれるとは、恋愛ゲームだったらもうヒロインがこの子って確信するぐらいの域だよ≫

感心して見ている慎、その更に後ろで、3人が見ていた・・・。


≪やばいやばいやばい!!!なえみとくっ付いちゃうよ!!≫

羊が動揺を隠せず慌てていた。

≪お姉ちゃんが・・・あのチャンスをボウに振っていなければ・・・≫

完璧クールダウンしている辰来。

≪・・・まだよ!・・・起死回生の余地は・・・ある!!≫

美緒は次なる計画のために頭を働かせていた。






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