タイプ13「海もいいけどプールもいいぜ」
今日はナンパ師音恩がいるぜby狼
誰がナンパ師だ!!by音恩
夏といえば、海とか言うけどさ、
まぁほとんどの庶民の者どもは近くのプールに行ってるだろ?
てなわけで、今回はプールに来ている狼たち。
ちなみに誘ってきたのは音恩。
「まぁ前回のコンパについては本当悪かったな、あつしが勝手に決めた事とはいえオレにも非はある、今日はオレが金払うからそれでチャラにしてくれ」
「いや、できないな」
「あぁできない」
「そもそも庶民のプールなんて安いわねぇ」
「・・・・小さい」
「そんなんでチャラにできるわけないよね?じん」
≪なんでお前らが文句をつける?≫
要弧たちが文句を言いながら泳ぐ気満々で柔軟体操をしている。
「ここのプールには約60個のアトラクションプールがあって、全部をまわるのは2日かかると言われているんだ」
「じゃあ明日も行かなきゃ」
「そうね、そこの軽い男、明日の分も払っとけよ」
「ま、庶民のプールにしては上出来ね」
「・・・・さて、泳ぐか」
「じゃあじん、先に行ってるから」
そう言って要弧たちは一つ目のプールへ向かった。
「・・・・大変だな」
音恩がげんなりとした顔で言った。
「何を言ってる、今日なんかはようこ達ははしゃいで遊びに行った、付き合わされるよりよっぽどマシだ」
そう言って狼は備え付けのビーチチェアに寝転んだ。
「行かないのか?」
「バカかお前?ようこ達は見た目は美少女集団だが言い寄れば命はないぞ?特に遊んでいる時にナンパをしたら・・・良くて記憶喪失で済むな」
「いや、ようこ達じゃなくて・・・他の娘に」
「前回コンパで殺されかけたんだぞ?こんな所でナンパして死ぬなんて嫌だね」
「そうか・・・じゃここにいるのか?」
「あぁ、ここで寝させてもらうよ」
「ふむ・・・・わかった、じゃ、オレだけナンパしに行くよ」
「はいはい、いってらっしゃ〜い」
仕方ない様子で音恩は近くの美少女グループに声をかけに行った、
そして狼は目を閉じて眠りに入った。
が、誰かがすぐにその眠りを邪魔した。
「おい!じん!やばいぞ・・・すげぇビッグイベントだ!」
音恩が興奮したように狼をゆらしながら言う。
「な、なんだよ、なんかショーでもあるのか?」
「美少女水着ショーだとよ!可愛い子がきっといっぱいいるぜ!見るだけならいいだろ?」
「・・・そうかもな」
下心の出る狼、
で、結局音恩にそそのかされて水着ショーを見に行った。
『美少女集まれ!水着ファッションショー!』
「さぁ皆さん!美少女の水着が見たいかぁああ!!!」
『見たぁぁぁぁああああいい!!!!』
「それじゃあ!一人目!どうぞぉ〜」
ノリノリの司会者に圧倒的に男性が多い観客、
そして出てくる美少女もなかなかのものだった。
「やっべぇ、あの24番の娘すっげぇタイプ」
「ほ〜、お前は長髪の子がタイプなのか」
「じんはどうなんだよ?」
「断然、あの31番のショートカットの大人しそうな娘だな」
「ん〜?ちょっと地味じゃないか?」
「おいおい、あぁいうタイプは心は優しくて守ってあげたくなる様な娘なんだよ」
「ふ〜ん、オレにはMっぽい娘にしか見えないな」
「おいおい、Mって・・・≪おみじゃあるまい≫」
すると、狼の頭の中に臣の顔が浮かんだ。
≪・・・ん?・・・なぜおみを思い出す?・・・てか・・・ん!!≫
よく見れば見るほど臣に似ている少女、
だがどう見ても臣より背は低いし髪の色が違う。
「・・・変だなぁ?」
「ん?なんだよ?何が変なんだ?」
「いや・・・・なんでもない」
≪・・・そういえば、ねおが可愛いとか言っていた奴・・・あの子も・・≫
「・・・・ようこに似てる!?」
「は?誰が?」
「だから!さっきお前が可愛いとか言ってた娘!」
「はぁ?・・・そんなわけ・・・あれ?」
「に、似てるだろ?」
「・・・まて、おかしい、あんなに女の子らしいのかようこは?」
「バカ、ようこに限ってそんな事はない、つーかありえない」
「だよな・・・・あれ?・・・なんか寒いな?」
「はぁ?お前バカだろ?今は夏だろ?寒いわけないだろ」
笑う狼、だが、音恩は気付いていた、後ろに猛烈な殺気を浴びせてくる人物がいることを、
「・・・なぁ、じん」
「本当に似てるなぁ、確かあいつには弟しかいなかったはずだが?」
「・・・おい、じん」
「確かその弟、すっげ〜可愛い顔してたな、正直妹だと最初は思ってたぜ」
「・・・じん、後ろ」
「にしても皮肉なもんだな、弟の方が可愛くて姉の方は男らしいなんて」
「じん!いいかげんに」
「お前もそう思うだろねお?」
「もちろんだ、って違う!今の嘘!」
「はぁ?」
「・・・お前ら二人・・・・死刑」
後ろに立っていた悪魔、
「・・・・よ、ようこ?」
「・・・ほら・・・い、いいいわんこっちゃない、おおおおれは知らないからなじん」
そそくさと去ろうとする音恩の首を掴む要弧、
「・・・逃がしてもらえるとでも思ったのか?」
「そ、そそそうだぞねお、もとはお前があの娘可愛いとか言い始めたのが原因で」
「ちょ!待てよ!似てるとか言い出したのお前だろ!!」
「はぁ?なに?なにそれ?ごめん、記憶にないなぁ」
「てめぇええ!!しらばっくれる気か!!」
「ワッツ?ソーリー、アイキャントスピークジャパニーズ{なに?ごめん、僕日本語話せない}」
「都合のいい時だけ英語使うな!!ようこ様!こいつ殺しましょう!」
「あぁ!てめぇようこに様つけて機嫌とろうとしたな!」
「はっ!機嫌をとって何が悪い!プライドならいくらでも捨ててやるぜ!!」
「死ね!お前最悪!死ね!」
「どっちが最悪だ!お前こそ死ね!」
「二人共・・・死ねぇええええ!!!!」
要弧の必殺奥義其の弐拾参、
『水龍波邪螺凍拳!!!!』
でた!要弧の必殺奥義の一つ「水龍波邪螺凍拳」!
まぁ要するに手首の回転を水龍に似せて後は勢いでぶん殴るというかなり痛い攻撃、
「ドグハッ!!!≪・・・あぁ、三途の川が・・・お花畑が・・≫」
「ゲフッ!!≪・・・なんで、オレまで?・・・殴るならじんだけに・・≫」
瞬殺ノックアウト、
二人は口から魂を出しながら痙攣している。
「ったく、人をバカにしやがって」
要弧は手をはたきながらそう言った。
「だがようこ、あそこにいるのはお前の弟だよな?」
奈絵美が不審な目でステージにいる24番の要弧に似た人物を見る。
「あぁ、確かおみの妹に頼まれて一緒に出てやったそうだ」
「・・・うん、みおが朝言ってた」
「ふ〜ん、てっきりようこに便乗してオカマ君なのかと思ったわ、でも、本当に可愛い顔してるわねぇ」
雫が要弧の弟、辰来を見て感心していた。
「・・・・さて、とりあえず担架で運んでもらうか」
羊が冷静に係員を呼んで二人を医務室へ連れて行ってもらった。
今日の教訓
≪・・・とりあえず、下心は捨てようと思います≫ 狼
≪・・・あれだな、じん達と遊ぶ時は無邪気になるべきだな、ナンパはせめてようこ達がいない時こっそりやろう≫ どこまでも女たらしな音恩
≪ちょ!なんでオレだけ女たらしとか書かれてるんだ!?≫
≪はっ、そのまんまだからだろ≫
≪こいつ・・・さっさとようこと付き合っちゃえばいいのによぉ≫
≪ん?なんか言ったか?≫
≪うるせぇ・・・この鈍感野郎、あ〜ぁ、こりゃ一緒に住んでいるひじりちゃんも大変だな≫
≪・・・ひじりは元オレだぞ?≫
≪ん?なんか言ったか?≫
≪なんでもねぇ、にしても・・・あの二人は一体?≫
≪・・・・あ〜ぁ、最高の夏休みだなチクショウ≫
≪ん?お前バカか?なんで最高なんだよ?最悪だろ?≫
≪・・・・お前もういいよ、どこまで鈍感で天然なんだよ、ワイルド系のくせに≫
≪はぁ?鈍感でも天然でもねぇよ!≫
≪もういいよ!うせぇしよ!少しは乙女心勉強しろ!!≫
いつの間にかテレパシー仲間が増えました。
辰来です、要弧の弟で〜す。好きな子?・・・み・・み・・////
美緒とかいてみおです、おみ姉の妹です!・・・どうしたのたつき君?顔赤いよ?
な、なんでもない。