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タイプ12「あ、言っとくけど狼はモテキャラじゃないから」

どこまでも不幸で不条理な環境に生きているのが狼です。

前回の要約

いや、ほんまじんはんはついてまへんなぁ、

ありえへんで、こんな運の悪い男そうはいないで、

にしてもまさかこの番組が生放送スペシャルで今まさに放送されてて、

しかもワイのセンサーによれば羊さん達5人がばっちりこの映像を見てる気がしますわ、

まぁ、かわいそうやけど・・・・ファイト!

 by骸骨



「さぁ、次は気に入った相手と話をする、『ワンtoワン』をしてもらいま〜す」

司会者が戻ってきてそんな不吉なことを指示した。

≪・・・どうする、このままの流れだと100%ナツキと俺のペアになる、だが!それはかなりまずい!今回のことがきっかけで・・・ナツキが・・・オレにマジ惚れしたら・・・多分ヤバイ、少なくともようこ達はオレを抹殺してナツキを奪うつもりだ!!せっかくの友達だ、黒い思い出など作って欲しくはない・・・ここは他の女性とうまく≫

「じんくん、他のペアは行っちゃったよ?早く私たちも行こ!」

≪超しまったぁあああああああ!!!≫

頭を抱える狼、だが対照的にナツキは笑顔で狼を引っ張って次のセットへ進んだ。


 そしてその頃のあの人達は・・・・。


≪・・・・学校の帰り・・・たまたま見てしまったビルについている大画面のテレビ、そして映っているオレ!!!・・・・なにしてんだよぉぉおおおお!!!!≫

羊は体を震わせながら既に狼へのお仕置きの方法を考えている。

そして隣にいる奈絵美は、かけていた眼鏡をとり、その眼鏡を握りつぶす。


「・・・・・ダメだなぁじん・・・おいたが過ぎるぞ?」


鋭い目と薄ら笑いの口、手には無残に潰された眼鏡、

≪怖い・・・背筋が凍ったよ・・・俺死んだなこりゃ≫

涙目で羊はテレビの画面を見た。

歩道の真ん中で、かなり冷たい冷気のオーラが漂っていた。


 合宿の宿、

そこにはロビーにしかテレビがない、

そして女子バスケ部一同がその一台のテレビにくぎづけ、

まぁほとんどに人は自分のクラスメイトが出演しているという簡単な理由で見ているのだが、

その中の三人は異常な行動をとっていた。

「・・・ね、ねぇおみ、さっきから誰に電話をかけようとしてるの?」

バスケ部の仲間が臣に声をかける、

だが、聞こえないのか、携帯に何度もリダイヤルプッシュをして、そして繋がりませんの台詞を聞いたら、またリダイヤルを押す、

その行動を無表情で、しかも心なしか黒いオーラをまといながらしている。

ていうか目がめっちゃ見開いている、怖い、正直すごく怖い、

しかも、その後ろでは、雫が何か呟いていた。


「ジン・・・・ケス・・・マッサツスル・・・・ユルサナイ・・・ヒドイ・・」


瞳孔が開いた虚ろな目で呪いをかけるように呟いている、

青いオーラが見える、悲しみなのか恨みなのかわからない色である。

だが、一番ひどいのは・・・要弧だ。


「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス」


笑顔でテレビを見ながら言う、その笑顔はもうビックリするぐらい爽やかだ、

なぜかその爽やかな表情の中に諦めとゆうか覚悟のような心情が見える。

ていうか周りの女子がひいてる、ドンびきしてる。


まぁ、どっちにしろ、どうも狼が逃げれるような状態でないのはよくわかった。


≪・・・なんだこの寒気?≫

「まさかこんな所でじんくんと会えるなんて」

個室に入れられる二人、その狭さから更に距離が縮む、

「あ、あぁ、オレはナツキがグラビアアイドルになっていた事の方が驚いたがな」

「へへー、そうでしょ、東京に来たときスカウトされたんだ〜」

「そ、そうなのか、いや、すごいな、うん、ホント、すごいよ」

「・・・大丈夫?顔色悪いよ?」

まぁ悪くもなるだろう、いろいろと恨まれてるし、

「・・・私が変わり過ぎて、逆にへこんでいるの?」

「ん?そ、そんな事はないさ、お前は自慢の友達だよ、誇りに思っているぜ」

「・・・友達・・・だけ?」

ふと、ナツキが真剣な顔になる。

「・・・は、はい?」

「・・・私は、じんくんにとって・・・ただの友達?」

≪いや、そうだろ?違うの?≫

この男はどこまでバカで鈍感なのだろう、

もう要弧たちにボコボコにされればいいと思う。

で、次は天然の性格が出てしまった。


「いや、特別な友達・・・だな」


真剣な顔で言う狼、真っ赤になるナツキ、

≪と、特別な・・・友達・・・////≫

≪まぁ、グラビアアイドルだから、特別な友達だろ≫

見事なお互いの思い違い、

狼は更なる墓穴を掘った、もう20メートルは掘ったと思う。

たぶん地獄だな、こいつは地獄まで墓穴を掘るぞきっと!


「・・・懐かしいな、沖縄で初めて会った時の事」

ナツキが、グラビアの顔ではなく、夏生の顔になった。

「・・・あぁ、確かに、懐かしいな」

 そう、暑い夏の、海で、初めて出会った。


__________________________


小学6年生の時だ、両親が海外出張から珍しく帰ってきて、連れてきてくれた旅行、

だが、旅行とは言ったものの、実質、両親は仕事で来たのだ。

二人で遊んできなさいとほったらかしにされ、

しかも栗鼠は一人で遊ぶと言って何処か行ってしまった。

「あ〜ぁ、ようこ達といる方がまだましだよ・・・ひまだ」

海岸で一人歩いている狼、ふと、海を見ていると、

「・・・・ん?」

サーフィンをしている同じくらいの少女、

「ほう、うまいな」

ジーっと見つめていたら、少女がその目線に気付いたようだ。

すると、集中力が解けたのか、少女がバランスを崩し、海に落ちた。

「・・・あ≪やべぇ、これって俺の所為かな?・・・逃げようか?≫」

そう思っていると、少女が海から頭を出した。

「あ、ごめんごめん、大丈夫?」

狼が声をかけると、少女は笑顔で返した。

「うん、大丈夫」


________________________


「しかも、実は私の宿に泊まりに来たお客さんだったなんてね」

「そうそう、海で別れた後また宿であったんだから、そん時は驚いたよ」

何気に思い出話にひたる二人、かなりいい雰囲気である、

だが、テレビの前の一部の人間はかなり悪い雰囲気になっている。


「ね、ねぇ、じんくん」

「ん?」

「あ、あの時の約束、覚えてる?」

≪・・・しまった!・・・覚えていたか・・・≫

冷や汗をかく狼、だが、夏生は気にせず話を進めた。

「こ、子供の口約束かも知んないけど・・・私、覚えているんだ」

「・・・・・≪できれば忘れてくれ・・・≫」

「あ、あの、それで・・・さ」

「・・・・なぁ、なつき」

「え?・・・なに?」

狼のいきなりの呼びかけに少し驚く夏生、そして、


「・・・オレ、確か、一生守ってあげるって・・・約束したんだよな?」


「・・・・うん」

顔の赤くなる夏生、だが、狼は気まずそうに言った。


「・・・なつきは、大きく変わったよな」


「・・・え?」


「俺の思い出の中のなつきは、本当、泣き虫で、弱い部分もあったけど、今は違う」


「・・・・・」


「立派に生きてるよな、強くなったし、オレとは違う世界にいる」


「・・・・うん」


「・・・この約束さ、俺達だけの、思い出にしようぜ」


「・・・思い出?」


「そ、二人だけの、思い出、だからさ、なつきは今を生きろよ」


「・・・・」


「昔にとらわれず、今を生きて・・・な」


「・・・ハハハ、面白い事言うね、じんくん、でも、そうだね」

夏生は、なにか吹っ切れた表情で、狼を見た。

「私は、あの頃と変わった、あの約束は、二人の思い出!」

「そうそう」

「・・・ありがとう、久しぶりに話したら、決心が付いた!」

「・・・・なんの?」

「・・・今を生きる決心、だよ、やっぱりじんくんは、私の特別な友達だね!」

≪・・・ん?・・・よくわからないが、うまく切り抜けたのか?≫

適当にかっこいい事を言っていた狼、だがうまく切り抜けれたようなので安心したようだ。


かくして、とりあえず撮影は終わった。

最後に、カップリングができたかどうかを問われたが、

私たちは友達同士ですと言って終わった。

だが、驚いた事に、翌日、新聞やニュースではある話題でもちきりだった。

『グラビアアイドルナツキ、彼氏を発表!』

≪・・・なるほど、元々なつきは俺に惚れてなかったってことか・・・でも、オレを見た時、昔の約束を思い出したんだろう、そして子供の頃の口約束を気にしていたわけか・・・ま、これでなつきも自由になれたし、よかったな・・・・・だが≫


「じ〜〜〜〜〜ん〜〜〜〜〜〜」


≪なぜ、ひじりは怒っている?≫

機嫌があからさまに悪い様子。

「何もなかったからって・・・何もないと思うなよ?」

「いや、矛盾してるぞ?・・・何を言ってるんだ?」

「お前の罪は『乙女心傷害罪』とりあえず体罰を与える」

「いや、意味わかんねぇよ、しかもなんだよその罪?」

 「ピンポ〜ン」

「・・・・もしかして」

狼があせる、そして窓へ走り出した。

≪こりゃあ、逃げねば!!≫

だが、遅かった。


「・・・・・どこへいくつもり?」

≪はっ!おみ!?・・・なに!!動けない!≫

「乙女ブラックおみ・・・硬直の眼差し」

まぁ要するに睨んで狼の動きを止めたのである。

「乙女イエローなえみ、アッパーアタック!」

今度は奈絵美が狼の顎に拳を打ち込み、上へ高く上げた。

「ぐばぁあ!!」

「乙女ブルー、しずく、涙の回し蹴り」

今度は雫が狼の顔面に器用に回し蹴りで羊の方へ飛ばす。

「ぶべらっ!!」

「乙女ピンク、ひじり、ホームランバット!」

どこからか取り出した金属バットで狼にフルスイングする羊、多分一番えげつない攻撃だ。

「がふっ!!」


「乙女レッド、ようこ・・・・永遠の誓約」

「・・・は?」

頭から血を出す狼に紙を差し出す要弧、

「誓約壱、二度とコンパをしない。

 誓約弐、私達の奴隷として絶対の忠誠を誓う事。

 誓約参、今度私たちを夏の旅行へ連れて行くこと。

 誓約四、この誓約を破ったら・・・・わかってるわよね?」

要弧が笑顔で狼を見る。

もちろん後ろには怒りの炎があがっている。


「誓う?」


「・・・誓います・・・」


狼はうなだれながら涙ながらにそう言った。



やった〜旅行だ旅行だ〜by羊

お前の攻撃が一番痛かったぞ?by狼

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