root:er
最初は、手だったかも。
意外と、綺麗好きで、手を出したら、すぐに洗って。
そのうち、スコップとか使って。
力いっぱい。
そりゃ、効率とかあるよね。
スピードとか、大事だよね。
一度にどれだけの、なんて。
処理ができるのは、できないよりは、よっぽどいい。
そうやって。
段々と遠くなって。
ショベルカーとか。
力ずくになって。
掘って、掘って、掘って、掘って。
ふと、イグニッションをひねった時。
あぁ、僕のやりたいことは、これじゃないんだ。
なんて。
気が付いた。
だから。
軟らかい地面を見つけて。
とりあえず、そこにあった自分の体で。
穴を掘ったら。
そりゃ、汚くなるさ。
そりゃ、臭くもなるさ。
そりゃ。
少しだけ、懐かしい気がしたさ。
勘違いの鼻の上にはさ。
勘違いしたままの、目があるのさ。
敏感なつもりの鼻の上にはさ。
いつも、涙ボロボロの目があるのさ。
今日の雨は、目に沁みたよ。
そろそろ纏めなければだめなのかしらん、と思ったり。
そういえば、キノコの季節だね。
鼻でほじるんでしょ?
地面に埋まった宝物とかさ。