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サイコフットボール ~天才サッカー少年は心が読めるサイキッカーだった!~  作者: イーグル
もう一つのサイコフットボール 始まりの彼が存在する物語 国内プロ&U-20代表編

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才能爆発!?サイキッカーDFのアーティスト活動

※登場する人物や学校やクラブなどは全て架空であり実在とは一切関係ありません。

「無回転シュートの決勝ゴール、見事でした──」



「今大会無失点で終えましたがアジアの攻撃陣はどう──」



「ワールドカップに向けての──」



 帰国した若き日本代表に待っていたのは、記者達による質問の嵐だった。



「関係なく全部勝ちますよー♪」



 特に弥一へのマイクが多く寄せられていたが、彼の方は何時も通りの陽気な笑顔でマイペースに記者達の質問へ答えていく。



 この時、彼のスマホに最近知り合った人物からのメッセージが届いていた事に気が付かないまま──。




「いやー、もう取材とかテレビや動画の出演が色々あってスマホ見てる暇が全然無くて〜♪」



「まるでブレイクしてるタレント並に忙しいんだな……」



 午後の昼下がりの喫茶店で2人の人物は互いに帽子とサングラスをしながら、向かい合う形で奥の席に座って話している。



 それが大人気の男性アイドルグループでトップメンズの赤羽尚志、注目を浴び続けるプロサッカー選手の神明寺弥一。


 今の世間が注目する2人が揃って午後のティータイムを楽しむなど夢にも思っていないだろう。



 弥一は赤羽から誘われて今日、喫茶店のチョコレートパフェを美味しく味わっている事に繋がっていく。



「大丈夫か?そういうのを食べて、プロって節制が厳しいんだろう?」



「あれは駄目これも駄目って煩くてねぇ〜。流石に大会終わって試合がしばらく無いオフの日ぐらい、好きな物を食べるって事で今日は良いの♪」



 大会終わって優勝した褒美だと言えば、弥一は目の前のパフェで至福のひと時を過ごす。


 赤羽からすれば数々の記録を叩き出した注目の選手に見えず、甘い物好きな無邪気な子供にしか見えない。



「弥一のモチベって主に食事かな?」



「確かに美味しい食事が大好きで楽しみで、ご褒美な感じで頑張ってるけど正直言えば一番じゃないねー」



「え?じゃあ何が……」



 赤羽の知る限り弥一という人物は美味しい食事を大事にしていて、それが大好きなイメージが強かった。


 一番のモチベーションではないと言われ、意外だと感じる。



「たまらなく好きで愛してる女性の為、僕の人生で一番大事な人と一緒に過ごしたい。それが僕の最大のモチベだよ♪」



「それは……意外というか、そういう大切にしてる女性が居るんだな」



「高校卒業したら即プロポーズするつもりだからねー。両親に娘さんをくださいって言ってるし、指輪も買って後は式の予約と婚姻届を役所に提出と〜……」



「わ、分かった。君が彼女を深く愛しているというのは充分に伝わったよ……!」



 弥一の頭に思い浮かぶ愛しの恋人、輝咲の顔。


 内なる熱い想いを次々と言葉にしていけば、赤羽に止められるまで弥一の輝咲への愛は止まらなかった。



「けど凄いな、好きな人の為に毎回90分フル出場で出たり、時には日本全国だけじゃなく海外も飛び回って……俺も愛しい人が出来たら、それぐらい尽くせるのか……」



「出来るんじゃないかなー?それで将来お互いの子供達が遊んだりとか、あるかもねー♪」



「おいおい、流石に飛躍し過ぎだろ……」



 パフェを食べつつ妄想を膨らませ続ける弥一に、何時の話だよと赤羽はコーヒーを飲んで苦笑する。



 その中で彼に、とあるアイデアが頭の中に舞い込んで来た。




「なぁ、弥一。ちょっと話したい事があるんだけどさ……」



「ん?真剣な顔して、どうしたの?奢りのはずが実は財布無くて奢ってほしいって話とかー?」



「違う違う違う、そこはちゃんと奢るし!」



 心の中を覗き込み、彼の言いたい事が分かりながらも弥一は的外れな事をわざと言う。



 赤羽の話そうとしている事が想像以上に大きな話となるせいか。




「ちょ、これ……本当に大丈夫なんスか?何か違反とか引っかかったりとかしたら……今そういうの厳しいっスよ!?」



「尚志がこうじゃないとやらないとか言うから……!あいつは許可なら大丈夫って言ってるし、やるしかないだろ……!」



 その日、トップメンズの新曲のレコーディングが行われる為、メンバー本人達や多くのスタッフ達が集まっていたが、多くの者達がざわついてしまう。



「神明寺弥一です、よろしくお願いしまーす♪」



「あ、ど、どもっす……」



「何時も活躍見てます……!」



「おいおい、こっちがそんな緊張してどうすんだよ」



 赤羽以外のトップメンズのメンバーへと、弥一は明るく笑って挨拶。



「つか尚志、彼を何でレコーディング参加って……!?」



「ちゃんと東京アウラのお偉いさんと話し合って決まってるし、俺達トップメンズと東京アウラのコラボだ。今まで以上に今回は力を入れなきゃ駄目だからな」



 相当やり手のようで尚志は色々と話を進め、弥一への個人的な出演依頼から、正式な東京アウラとのコラボレーションにまで持っていったらしい。



 ちなみに弥一本人も乗り気で色々協力していた。難色を示す偉い人の心を読んで、彼らの心を上手く解したりと。



「1回アーティスト気分を味わいたかったんだよねー♪」



 レコーディングの為にスタジオへ入り、ヘッドホンを装着した弥一のやる気は充分だった。


 格好も今回アーティストを意識したようなファッションなのは、気の所為じゃないだろう。




「……神明寺君、ボイトレとかしてた?」



「えー、ボイストレーニングでしたっけそれ。友達と稀にカラオケ歌うぐらいで本格的な事はしてないですねー」



 今回、特別出演となる弥一のパートはサビの部分、一番盛り上がる所だけサプライズで歌う所を入れる。



 そういった演出で弥一の箇所は一つだけだが、歌を聴いたスタッフ達は歌手としての経験について問う。



「(弥一の恋人に対する凄く熱く一途な想いを聞いたから、良い感じで歌ってくれそうとかんじたけど……まさか此処までなんて)」



 言い出した赤羽だけでなくメンバー達も弥一のパートを聴いて、皆が驚くような顔を見せていた。



 はっきり言えば上手い、まるで将来有望なプロアーティストの卵を見つけたような衝撃を受けている。



「これオッケーですかー?」



「あ、うん……良い。ベストだと思う」



 歌い直しの必要があるのか弥一がスタッフに問いかければ、録音をチェックした結果は1発OKだった。



「尚志、本当にあれ良い?僕の時間奪い過ぎるの悪いとかで判定甘めで気を遣ってるんじゃないー?」



「あったとしても1テイクでOKなんか出さないと思う……俺達プロでも何回か撮り直して確認したりで5テイク、それかもっと長くなったりするから」



 現役アイドルへ本当に良いのかと聞けば、尚志は現場が判断したのなら間違いないだろうと、弥一の歌声に驚きながらも大丈夫と話す。



 このままレコーディングは滞り無く進んでいた。



 弥一の参加したトップメンズの新曲、その内容はロック調の疾走感あるラブソング。



 彼のシーンはMV(ミュージックビデオ)で公開されて、レコーディングする様子やトップメンズと仲良く喋ったり、一緒に決めポーズを取る姿もあった。



「君への愛する気持ちは何時だって変わらない──!」



「心に問いかけてくれたって良い──!」



「君の為なら過酷なworldに迷わず飛び込む──!」



「それだけ君を愛してるんだ──!」



 そこにはプロ並みの歌唱力を持つアーティスト弥一としての顔。


 高音による声量で恋人への気持ちを心から、魂の叫びを表現しているような姿は本当にサッカー選手かと疑う程だ。




「……あの子、何処へ向かって行くんだろう?」



「昔から挑戦に迷いの無い奴とは分かってたけどなぁ……」



 神山家にて、朝食の時を過ごしているとテレビの方にトップメンズの話題が流れる。


 そこに弥一が特別出演でレコーディングして、歌声を披露する姿も映し出されていた。



 朝食のパンを食べていた勝也と京子は彼の姿を目撃。



『これが大好評となりトップメンズの新曲『ラブスピリットマインド』は再生回数の勢いが止まらず億を行く事は間違いないと言われ、リーダーの赤羽尚志さんは「今までを超えるトップメンズの代表曲になりそうで正直戸惑ってます」と本人も驚いたようでしたね』



 男性アナウンサーの紹介と共に、赤羽達メンバーのインタビュー画面が流れる。



「この前黛財閥の方でCM撮影やったかと思えば今度は歌手活動って」



「元々人気の高いトップメンズの影響もあるかもだけど、弥一君の歌声に「心を揺さぶられた!」とか「まるで心に直接叫ぶような感じで良い!」って凄い評価みたい」



 若干呆然としてる勝也の前で、京子はスマホで弥一の歌ってる姿に関してのSNSを見ていた。


 トップメンズと共に評判が良く、中には「サッカー選手辞めてトップメンズに入った方が良くない?」という物まである。



「あいつ1年目で既にとんでもなかったのに、今年どうなっちまうんだろうなぁ……?」



 弟分が遠い世界に駆け足で向かって行く感じがして、勝也は今年の弥一が一体どうなっていくのか、気になりつつも練習へ向かう準備を進める。

弥一「年末のスケジュール空けとこうかな〜♪」


勝也「流石に無理だろ!?お前正式なメンバーとかじゃねぇし!つか場合によっては試合が控えてるからな!?」


摩央「ちなみに氷神兄弟は弥一のパートだけ何度も聴きまくってるそうです」


弥一「という訳でアーティストとなった僕でしたー♪」


大門「ええと、動画出演にCM出演とか……俺達の想像を遥かに超える額を稼いでそう?」


優也「絶対そうなるだろうな」


勝也「とりあえず本業を忘れんなよ!?フットボーラー、サッカー選手だから!」

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