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始まりの場所を作った彼が遺した物

※登場する人物や学校やクラブなどは全て架空であり実在とは一切関係ありません。

 1 大門達郎 189cm 88kg



 今年から背番号1を背負う不動の正GK、高い身体能力を誇りハイボールに圧倒的強さを誇る。


 反応速度やシュートストップにも優れており、鉄壁のDF陣と共に立見の無失点記録を支えていく。



 2 上村武蔵 174cm 69kg



 両サイドのハーフが務められるプレーヤーで司令塔経験もあり、精度の高いパスを得意としている。


 先輩田村から受け継いだ2番を背負い、今年は守備にも力を入れて磨く。



 3 立浪昭一 186cm 87kg



 立見の3バックの一角としてレギュラーに定着した2年大型DF。空中戦に強いだけでなく一対一でも強い。


 昨年より増した力強さで立見の守備を支える。



 4 水島翔馬 160cm 51kg



 左サイドのスペシャリストで攻守に渡り動き回る。華奢な見かけによらず、体格ある相手と激しい競り合いになっても競り勝てる強さを持つ。


 時にドリブルやシュートと果敢に攻撃参加もしていく。



 5 川田保 185cm 85kg



 立見きってのパワーファイター。体格を活かした突破と守備が持ち味で破壊力ある、長距離シュートが得意。


 立見の人間発射台と言われるロングスローは健在で、今年も彼の投げる雄叫びがフィールドに轟く。



 6 神明寺弥一 149cm 42kg



 高校サッカー界の頂点に立つプレーヤー。小学生並の体格からは想像もつかない神業のプレーは攻撃でも守備でも魅せる。


 立見の守備を支える大黒柱で彼が加入してから公式戦無失点記録を伸ばし続け、ラストイヤーも全試合無失点制覇でまた一つ伝説を残す事になるのか注目。



 7 氷神詩音 158cm 48kg



 玲音と共に双子の兄弟ならではのコンビプレーで相手を撹乱する不動の右サイドアタッカー。1年から活躍し続けてレギュラーに兄弟揃って定着する。


 攻撃陣の中で一番得点を重ね、今年は得点王を狙う。



 8 氷神玲音 158cm 48kg



 不動の左サイドアタッカーで詩音と息の合った連携プレーは全国随一。勢いに乗れば簡単には止まらない。


 左足での高い精度を誇るクロスで数多くのアシストを記録し、今年はアシストキングを狙う。



 9 石田半蔵 192cm 89kg



 立見で一番の体格を誇る長身FW。190cmを超える高さから繰り出すヘディングとポストプレーで昨年は立見のゴールを多く生み出す。


 選手権の怪我から復帰し、立見の大きな武器が戻って来た。



 10 緑山明 170cm 62kg



 立見の監督を務める元女子プロサッカー選手、緑山薫の弟。天才的なサッカーセンスを持っておりドリブル、パス、ディフェンス、シュートの全てが高レベルでUー20にも選ばれた。


 フィジカルも強く頼れる10番を背負う司令塔。



 11 歳児優也 161cm 52kg



 チーム最速の足を持つスピードスター。本来のFWだけでなく両サイドハーフを経験し、プレーの幅を広げる。


 相手やゴールを最後まで追いかける執念深さは相手にとって脅威。後半から出て高確率で得点を決める歳児タイムは今年いくつ見られるのか?



 12 赤岸隆夫 183cm 77kg 



 1年にして早くも第2GKへと上がった期待のルーキー。


 守備範囲が広くファイト溢れるプレーが持ち味。



 13 室園俊樹 186cm 84kg



 昨年は主にリーグ戦に出場していた大型2年DF、今年に入って急成長を見せておりスタメンDF定着を狙う。



 14 三笠達彦 182cm 80kg



 ハードマークが得意で相手に諦めず、しつこく食らいつく粘り強い守備でチームに貢献。


 影山が卒業し、彼の背番号を引き継ぐと共にスタメンDMFに定着する。



 15 倉石京谷 180cm 73kg



 今年から立見へ入学して早くもスタメンDFに定着した超ルーキー。


 判断力と読みに優れ、相手のエースに仕事をさせない。


 神明寺、立浪達と共に立見の無失点を支える新たな力となるか?



 16 田所満 159cm 50kg



 小柄な体でフィールドを走り回る1年の軽業師。


 スタミナが課題だがスピード、テクニックが優れて主に後半出場が多い。



 17 二階堂太助 172cm 64kg



 左利きのドリブラー。1年から磨きをかけたドリブル能力が実り、2年となった今年から公式戦デビューを果たす。



 18 神代大河 176cm 69kg



 ゴールへの嗅覚が優れた1年FW。DFの裏へと抜け出すダッシュ力とタイミングは天下一品。



 19 青木宗二 168cm 57kg



 将来の司令塔を担う可能性を持った1年。冷静な判断力を持ち、相手のスペースを見つける事に長けている。



 20 本村門司 165cm 55kg



 優れたスピードを持つ2年サイドプレーヤー。歳児に続くスピードスターとなれるか注目。







「はぁ~、こういう紹介されてるんだねぇ」



 立見高校は昼休憩。教室にて鞠菜はサンドイッチ片手に、立見サッカー部が紹介されている雑誌を見ていた。



「レギュラーの皆だけじゃなく控えの皆も出てるよ〜」



 鞠菜と向かい合う形で購買部で買った弁当を食べる彩夏。女子マネージャー同士でのランチタイムだ。



「しかし去年も優勝して結構な騒ぎになったから、今年もまた騒がしく……」



 鞠菜がそう言いかけた時、教室のドアが開き誰かが入って来る。



「あれ〜?優也君?」



「しばらく此処に避難させてほしい……!」



 教室に入って来たのは優也で昼食のパンやサンドイッチを手に持った状態だ。



「また女の子ファンに迫られた?モテる男は辛いね」



「以前の田村先輩みたいに言うな、他人事だと思って……」



 からかうように言う鞠菜にため息をついて、優也はやっと落ち着いて飯が食えると、パンを食べ始めていた。




「1年の時もそうだったけど、優也君モテるよね〜」



「あー、女性ファンで言うと凄いよね。去年から氷神兄弟や緑山君もその層からの支持が急上昇してるけど」



 その辺りの人気について把握しているようで、鞠菜は卵サンドを食べ終えて話す。



 立見サッカー部で顔の良い男子に女子人気が集まりやすく、それ故に迫られた優也は腰を落ち着けて飯が食えない状態となり、此処まで逃げて来た訳だ。



「弥一君とかもっと凄いと思うけど〜、一緒に逃げて来た訳じゃないの〜?」



「あいつの姿は既に無かった。試合中だけじゃなくこういう時でも奴の危険察知能力は高過ぎる……」



 彩夏が教室を見回すも弥一が逃げて来た、という姿は見かけない。


 優也は弥一と行動していたが、優也が気が付いた時には既に弥一の姿は無かった。








「ふ〜、やあフォルナ♪逃げて来たんでちょっと避難させてねー」



「ほあ〜」



 事前に迫って来る女子を察知して、素早く離脱に成功した弥一。彼はまだ誰も来ていないサッカー部の部室に来ていた。



 フォルナもその時キャットフードを食べていて昼ご飯中、弥一は馴染みの猫に笑顔で挨拶を交わす。




 誰もいない部室。そこで弥一はフォルナのケージが置かれている近くにある小さな棚、薄汚れたノートが仕舞われており、弥一がそのノートを取り出す。




 それはかつてこの立見サッカー部を創り上げた者の手で書かれた物。



 今は亡き神山勝也が遺したノートだ。



 サッカーに関する特別な事は特に書いていない、部活日誌のようなもの。




『今日から立見サッカー部が始動する、自分で最初から創り上げた部が始まるなんてすげぇワクワクだ。ついて来てくれた京子達にマジ感謝!』




『監督もコーチもいないから何もかも自分でやらなきゃならないのが想像以上に大変、けどこれを乗り越えていつか立見を全国に連れて行く』



 弥一が最初にノートを発見し、中身を見た時は当時の勝也の心境が分かるみたいで嬉しく思えた。



『チームが諦めそうになっていたから喝を入れたけど、本当は俺も駄目かもしれないと心が折れそうだった。でもキャプテンが諦めたら何もかも終わりだ、皆の顔を見てしっかりしろよと自分に言い聞かせるつもりで腹の底から大声を出せた』



 当時立見は強豪相手に圧倒され、皆が心折れて試合を途中放棄寸前だったが、勝也の本気でサッカーやれよ!と一喝されてから、食い下がり健闘した。



 諦めない心の強い闘将として知られていたが、ノートには知られざる弱音のような事が書かれている。


 キャプテンとして強気に振る舞う一方で不安もあり、それをノートに吐き出していたのだろう。




「っと……」



 部室内にある時計の時間を見れば昼休憩がもう終わる頃、追っかけの熱は下がり追いかける暇は無いはずだ。



「フォルナ、これ……連れてっていいかな?」



 持ち出そうとしたらフォルナに妨害された事がある。まるで勝也のノートを守る番人だ。


 前に他の部員が発見して持ち出そうとしたら激しく敵意剥き出しで妨害され、弥一よりも手荒く追い払っていた。



 フォルナは弥一の方へと視線を向ける、彼の目は真剣そのもの。



「ほあん」



 彼の気持ちが伝わったのかフォルナは短く鳴いて、再びキャットフードを食べる。



「ありがとう」




 弥一は勝也のノートを仕舞うと部室から出て行った。




 勝也が作り出した立見。だが共に過ごした同級生や彼女は卒業して去り、弟分の弥一も今年が最後。


 彼を知る者は次々と立見から去って行く。



 この先は明や氷神兄弟といった、新世代の後輩達が立見を背負う事になる。弥一の卒業後に彼らが新たな立見を作るだろう。


 その時勝也を残してはおかない、彼らにまで押し付ける気は無い。




 それに勝也を連れて見せたい光景がある。形見であるノートを持って、弥一はノートと共に外の光を浴びていく。

詩音「人気者は大変だー」


玲音「神明寺先輩みたいに危険察知能力もっと上げないとなぁ、ホントいつの間にか鮮やかにいなくなってたし!」


川田「俺とか全然それ無いけどな……」


摩央「川田の場合は同じ男から人気あるだろ、それもゴツい系から」


川田「嬉しくねぇぇーー!」


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