序
「あ、ごめんなさい」
慌てて女の子とぶつかってしまいました。
「大丈夫ですか?」
小柄でかわいい子です。ゴシックロリータというんでしょうか、なんだかヒラヒラで高そうなお洋服です。
「だいじょぶ、です」
本当に大丈夫でしょうか? 荷物を持ってないようだし近くにご家族が、と思ってキョロキョロ周囲を見渡すもそれらしい人は居なさそうです。
こんなところに1人でなんて一体――と、袖を引かれました。
「あなたも、フラワ、リパック、高等学園、まで?」
驚きです。もしや同級生でしょうか。
「はい。私の名前は――――
フラワリパック高等学園。高度な機械技術を要する戦術機関連の超一流校で、私の通う学校です。
編入そうそう決闘騒ぎに巻き込まれたところをお姉さまに助けられ、クロッサーに選ばれました。
お姉さまは長髪がきれいなナイスバディで私の憧れです。私はぺったんこなので羨ましいです。
優しいお姉さまの提案で叔父様のジェラールさんの養女にしていただき、ドロシー・レオンハートになりました。私は孤児だったので家族ができてうれしいです。
お姉さまのお名前はキティ・レオンハート。名家のお嬢様です。
私と違っていつもお綺麗でなんかシュッとしてます。同じ制服なのにどうしてこうも違うのでしょう。
ハネた髪が特徴でどんくさい私と違って、背も頭1つは高くて制服を着こなしてます。
成績も優秀で学園のみんなの憧れです。
さすがお姉さま素敵です。
花組のみんなとペットのオズもいて、賑やかで素敵な学生生活を過ごしています。
戸惑ったり、大変なこともあるけど楽しい毎日です。
そういえば、あの子はどこにいるんでしょう?