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第二試験突破

「……武運を、祈る…」

「終わったらまたリュツィの料理食べさせてね! 絶対だよ!」

「おやおや、そこまで気に入って頂けるとは」

「いやあれはそうなるよ……」


 第一試験終了後、第1回中間発表で3位の成績を収めた僕達はそう言って迷路の中へと入っていった。

 そして僅か15分後、第二試験は終了した。

 第二試験、用意された迷路に入るとランダムで迷路内にワープ、チームメイトと合流し出口を探すという課題なのだが……。


「簡単すぎないか?」

「らくしょーだったね」


 話は変わるが、魔力とは人によって僅かに性質が違う。その違いが得意魔法などに繋がるのだが、魔力探知に長けた者なら兎も角普通の、特にまだ未熟な子供は個人の魔力の特定など不可能だ。

 迷路内にはそれを見越して、魔力を帯びたトラップがあちこちに仕掛けられている。故に合流は尚のこと難しくなるのだが。

 ダンピール、半精霊、そして巨人の末裔と悪魔。

 彼らが持つ魔力の違いがその"僅か"で済むかと言えば勿論そんな事はなく。

 オマケにグラン以外の3人は魔力探知が得意であり。

 結果、魔力の気配を辿り合流までに5分。その後迷路の壁を壊し進むことで出口に辿り着くまで10分。

 結果、15分という歴代新記録でこの試験を突破する事が出来たのであった。


「という訳でお祝いです! 腕を振るいました」

「わーい!!」


 テント内に次々と料理が置かれていく。

 鶏肉の蒸し焼き、ローストビーフ、豆とトマトをたっぷり使ったミネストローネに白身魚のカルパッチョ、東方の料理である小籠包や抹茶と呼ばれるものを使ったスイーツ。見たことの無い料理まで。

 そう、リュツィは料理が上手かった。

 それも半端ないレベルで。

 本人に聞けば悪魔の基礎技能ですとか言っていたがそれにしてもだ。それとも悪魔は全員こんなに料理が上手いのか?

 更にリュツィはそれぞれ個人の好みに合わせて味付けを変えている。そのくせ料理を出すスピードは早いのだ、どうなっている。

 1度3人で手伝おうとしたが、正直足でまといにしかならなかった。リュツィは笑って許してくれたが、皿を10枚以上割ったのは本当に申し訳なかった。あのシャルですら流石に反省していた。

 という訳で今では料理を並べたりなど細々したことを手伝うだけで、後は邪魔にならないように静かにしているのがお約束である。

 そして料理が出揃い、それぞれ神とリュツィに感謝の気持ちを伝え食事を始めようとした所で……。


「すまない、ヴァイオテールのテントはここであっているだろうか!!」


 どかどかと入ってくる足音、狭くなるテント、料理を口に運ぼうとして止まった手。

 総勢で5人程だろうか、先頭の男は見覚えがある。確か……。


「……アスレピーカの1年首席が、なんの用だ…」


 いつの間にかフォークを置き剣を手にしたジルが剣呑な目つきで先頭の男を睨めつける。そうだ、青と黒の制服に黒の短髪、左目周りにある大きな傷が特徴的な背の高い男。

 ライドネたちもこの男の前では大人しくしていた。真面目で正義感の強い、そしてアスレピーカでトップの成績を誇る彼に目をつけられたくなかったのだ。

 確か名前は


「これは不躾に失礼した。君は俺の事を知っているようだが、先ずは名乗ろう。俺はアクタイオン・ガト・スキロス。貴公達に訪ねたい事があってきた」

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