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8、シャドウ

「広兼、まだ詳しく自己紹介をしていなかったね」

師匠はそう言って、歩きながら俺に声をかけてきた。

「改めて。私の名前は、リンゲルハム・シャドウ・トルエスニト。みんなからは『シャドウ』と呼ばれている。知っての通り、マハラの師匠だ」

ローブを微妙な高さで引きずらないようにし、シャドウは歩いていた。

俺はその2歩後ろを、周りを眺めつつ歩く。

「この世界は、広兼が知っているような世界ではない。そのことはすでに分かっていると思う。カルチャーギャップや何かしらの不調をきたすことは十分に考えられるが、それは言ってくれれば対処しよう」

さて、と言いつつ、初めて俺がこの世界に来た部屋へやってきた。

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