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57、この世界の人間

「あらあら、いやなのかしら?」

 微笑みの裏に何を持っているかわからない、そんな表情を岩屋はしている。東に触れた瞬間、そして名乗っていないのに知っているということに恐怖しているのだろう。

「魔術粒子がこの世界にもある以上、当然私も魔術を使えるのよ」

 東の笑顔に、岩屋は手を慌てて引っ込める。そんな岩屋を見て東はクスリと笑いかけていた。

「貴女がこれを引き起こしたんですよね」

「ええ、それで、止めるのも私。一人、もう止めに入ったみたいだけど、穴を止めるにはそれだけでは不十分よ。貴方たちは、この世界の人間だもの」

 向こうを知っているとはいえ、魔術粒子に影響を受けるのは、よくないことよ。と東は言う。それで、何をするのかと思えば、俺たちが来た道を歩き出し、そして魔術粒子の奔流に飲み込まれる。

「最後に教えておくわ。人は見ている世界が全てだと信じてる、でもそうじゃないのよ」

 目を閉じ、そのまま歩いていく。するとどうだろう、障害物がまるでひとりでに避けているかのような、そんな印象を受ける歩き方だ。だが、砂嵐の向こうのように、徐々にその姿が見えなくなった。俺らはそれに抗って進むということはできなかった。だからこそ、選択肢としては、この場から離れるしかなかった。

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