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俺の親が神さまの敵なんだが  作者: トミー
日常を侵食する闇
17/24

時操剣

俺の目の前には10人を超える武器を携える敵たち、全員俺を殺す気で向かってきている。

だが、あの時のように…


フェンリルの時のようにはいかない。


右手に意識を集中、それとほぼ同時に足に力を込める。


そして、出現した剣を振るう。

3、4人を斬り抜け、振り返り剣を持ち構え、さらに追撃。


2人を斬り伏せ、相手の様子を伺う、すると敵の動きが変わった。

俺を取り囲むかのように四方に散り、タイミングを変えて攻撃をしてくるつもりだろう。

こうなれば1人づつ倒していかないといけない、一瞬の隙が命取りになる。

集団リンチの上、殺されたくなければ自らの感覚を研ぎ澄まして、最速最短で敵を倒せ。


1人目、上段に斧を振りかぶる大男、男よりも素早く懐に飛び込み、空いている右脇腹を斬り抜け、

2人目、俺の右側から槍を構えて突っ込んでくる、剣を振り終えた状態の俺だが、手首を返し、槍の横腹を弾き、軌道を変えた上、腹に痛烈な蹴りをかました。

3人、4人と次々にくるが、攻撃をかわし、斬り裂き、殴り、蹴り、時には投げたり、直感に身を任せ、敵を全滅させた。


多少息は乱れたが、動けないわけではない、あれだけの動きをしていてこれだけで済んでいるのは、やはりエクスカリバーの力の恩恵だろう。

俺の身体能力のみではなく、全体的なステータスが上がっているようだ。


「やはり雑魚ではダメですね」

部屋の奥の方から男の声が聞こえた、奥から現れたニット帽でダウンを着込む中年の男、


「私の能力、モブ生成こと複製クローン、物量で押し込む戦い方を好んでいます、しかしこうもあっさりと突破されるとは…」


男が話し終わる間も無く、俺は相手の首目がけて剣を振るった。

その速度は常人では反応できない、だがここはバインダーの本拠地だ。


衝突する剣と剣、俺の目の前には中年の男…ではなく、銀髪の男、こいつは一体。

「思出守、バインダーの一人だ」

まるで心を読んだかのように自らの名を名乗った男、その瞬間、俺の剣は上に跳ねあげられた。

(やばい!!)

俺はバランスを崩し、防御する術を失った。

斬られる、そう直感した。


だが、思出守は反撃することなく、その場で剣を構え直した。


「助かったぜ〜思出君よ」

「 副次さん、あなたは後衛向きの能力だ、あとは俺に任せるんだ」


そう言われた副次はそそくさと奥の部屋へ逃げていった。

再びあの能力を使われるのは厄介だな。

未だにこの状況が何なのかは理解できていないが、まだ命の危険が無くなったわけではない。

今は、目の前の男、思出守に集中だ。


「さて、お前の聖剣と俺の時操剣、力比べと行こうか」


思出守は剣を斜に構えた。

それだけ、たったそれだけの行動のみで重圧が俺を襲う。


「あんた相当強そうだな、それに時操剣?ただの剣ではないわけか」

「時間を操ると書いて時操剣、俺の記憶が織り成す魂の武器、貴様の付け焼き刃では破れんよ」


「そうかい!!」


俺は勢いよく飛び出したが、今までとは違う。

直線的ではなく、相手を翻弄するため幾度とフェイントを織り交ぜる。

その速度相まって残像がさらに相手を惑わす。


対して思出守は、剣を1回、2回、3回と何もないところに振るったのみ、動く様子は無かった。

そして4回目、剣を振るった後の僅かな隙、俺は思出守の背後に一瞬で回り、剣を振るった。


しかし、俺の剣は思出守に届くことは無かった。


「ぐっぁああああ!!」


全身に鋭い痛み、これは斬られた感覚だ。

血しぶきが舞い、俺はそのまま力なく崩れ落ちた。


「時操剣、停滞する斬撃ステース、力だけでは勝てないのは身に染みたかな」






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