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21 いよいよマスターズに向けて ⅱ

アメリカに出発しました

『うーん・・・眠れなかった・・・』


笑は、いよいよアメリカに出発するという今日を迎え、昨夜は何度も寝返りをうち目が覚め、眠れずの夜を過ごした・・・。

『何をやってんだか・・・。海外旅行初めてでもないのに・・・。』

重い体をひきづって、洗面所へ向かった。

鏡を見て、更に笑は落ち込んだ。


「はーーーッ。クマが出来てるよ・・・」


昨夜の怜勇からの電話で、迎えに来るという時間があと一時間半に迫っているなか、しゃきしゃき体が動かずダラダラ用意をしている笑に、

「笑!のんびり用意してると怜勇君来ちゃうわよ!」

母親の声がとぶ。


「ふぁーい!お母さん!オレンジジュース入れておいてーー」

「はいはい!」


「おはよ!笑!」

「おはよ!お父さん」

「いよいよだな。怜勇くん。おまえ、足手まといにならないようにしっかりしろよ!優勝するってえらく気合入ってるようだな。なのに、なんでお前を連れていくんだ?」

「私だってわかんないよ!幼稚園の頃の約束だから!って言ってた・・・。私だって気を使うよ・・・。怜勇、変なとこ律儀だから・・・。ま、せいぜい邪魔にならないようにだけしますぅ」

新聞を読みながら、話す父親に答えながら、笑は母が入れてくれたジュースを口にしていた。


父親にハムエッグをもってきた母が

「ま!笑・・・。その目」

「うーー。目立つ?」

「まあねぇ。ま、化粧でなんとか頑張んなさい・・・」


そんなこんなで、ダラダラボソボソ用意をし、怜勇が迎えに来てくれるのを待っていた。


ププーーーッ


「ほら、来たわよ」


「おはようございます。おじさん。おばさん」

「怜勇くん。おはよ!TVの前で観戦してるよ。気合も入って、調子もいいようだから期待できそうだな!有言実行!」

「怜勇君。私もアメリカに行きたかったわ。でもお父さん一人置いていけないし・・。がんばってね。お父さんとTVで応援してるわ。 「えみーー! 早くなさい!」あら?怜勇君お父さんは?」

「別別に行くので、空港で落ち合う事になってます」

「なんだ。そうか。あいつにも一言言っておきたかったのにな・・・。じゃ後でメールでもしておくか」


「怜勇ーー。おはよ」

「おはよ。すげー荷物だな・・・。お前なんでゴルフバッグ?アハハハハ」

「だって・・・」

「笑らしいよ!まったく」

四人は大爆笑した。そして


「じゃ、行ってきます」

二人は、荷物を怜勇の車に積み込んみ、手を振って家を後にした。


「どうして おじさんは?荷物は?」

「おいおい。親父と荷物を同じくくりにしてやるなよ!あはは。親父は空港で待ち合わせ!荷物は先にホテルに送ってる」

「ふーーん。家も近所で同じところ行くのに別便なんて・・・。もったいない!庶民には考えれないわね」


空港についた。

おじさんが手振っている。荷物を持って走って行こうとすると、怜勇がゴルフバッグを持とうと引っ張っている。

「だめよ!怜勇。自分のは自分で持つから。お父さんからも言われてるの!足手まといになんな!って」

「なんも、足手まといになってないじゃん。」

「だめ!持つならここで捨てて行く!」

体をはって抵抗する笑に、とうとう怜勇が折れた。


「はあはあ・・。おじさん。おはよございます。」

「おはよ。なんだ?笑ちゃんそのゴルフバッグは?」

「怜勇がどこかで練習するなら、私も一緒に打ちたいなぁ って思って・・・。そんな機会ないですかねぇ・・・」

「アハハハ。そうかそうか。いや。あるんじゃないか。アハハハ。それより、なんで怜勇は持ってやらないいんだ?」

「違うよ親父!俺は持つ!って言ったんだ。そしたら・・・・・」

怜勇はおじさんにさっきのやり取りを説明していた。するとおじさんも、「なかなか笑ちゃんらしくていい。」と言い。「この度は、その笑ちゃんらしさでずっと頼む。それが笑ちゃんの同行をお願いした理由だから。怜勇が平常でいれるのは笑ちゃん居てこそ!だから。今の怜勇は平常でいれる事が一番強くなれるんだ!」とこっそり耳元で言われた。

そして笑は、

『よし!そういう事か!私が私らしくいる事が一番いいなら、その任務ひきうけましょう!』

と、心のなかで誓い何故か、怜勇と二人席でおじさんやスタッフの人達と離れている事を不思議に思いながら、空の上の人となった。


その二人きりの空間も、笑は昨夜の睡眠不足がたたり、しばらくすると深い眠りに陥り夢を見ていた。

怜勇と二人の空の旅を楽しく会話している。そして何故か突然怜勇がおでこにKISSをしてきて意識を失ってしまったところで真っ白になった。

怜勇は、ぐっすり眠ってしまった笑に、ため息をつき

『仕方ないな・・・』と頭を自分の肩にのせてやり、頭にチュッとKISSをして自分も目をつぶったのでした・・・。

せっかく二人席にしてくれたスタッフ達に感謝した怜勇!でも、笑には伝わらなかったみたいです。次回 アメリカに着いた怜勇と笑

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