⑩ 落ち着いた日々へ・・・
とうとう、怜勇 愁 笑の関係が表に出てしまいました。
さて、これからどうなっていくのでしょう・・
翌日の新聞紙面三面記事欄や各局の情報番組のオープニングでは、
〔恋はお預け!海藤怜勇 目指すはマスターズ優勝のみ! 今はゴルフが恋人〕
と載り、スパガのRUKAとはお友達!以外の何者でもない!と芸能レポーターの分析も加えて結論づいた。
そして、月星TVは、私が社員と言う事で朝の番組〔爽快 モーニング!〕、社長命令で、
「特番での怜勇と愁のびっくり告白について、司会者からの質問に答えるように!」
と言われた。
いつもはフレックスタイムなんで始業時間の規定はないが、だいたい9時か10時に会社に着くようにいくのだが、入り時間が早い為、始発での出勤となった。
メディアに露出される事に、朝から苦痛ではあったけど、衝撃告白にまだまだ聞きたい事もあるだろう。とは思っていたので、覚悟は出来ていた。
それにこれで、今までなんとなく凛や周りの人に後ろめたさを感じていたので、堂々していられる様になる事に安堵していた。
メイクさんにきっちりとTV用メイクをしてもらい、髪もセットしてもらいなんだか照れくさかった。
質問も、怜勇と愁の小さい頃がどんな子供だったのかと言う簡単な質問から、二人の初恋を聞かせて欲しいとか、多種多面な質問がされた。そして、一番ドキッとしたのがあの高校生の大会の時、二人は本当にただの幼馴染と言うだけで、お互いなんの感情も持ち合わせていなかったのか?と言う質問だった。
私は
「本当に二人は、幼馴染という関係でしかなっかったです。小さい時から一緒でしかも家族ぐるみでの付き合いもあったので、身近すぎてそういう感情にならなかったんでしょうね・・・。怜勇はどうか分りませんが、私は気になる人はいましたけど。」にっこり
笑のチャームポイントの笑顔でしめくくった。
生放送の収録が終わり、どっと疲れて自分の所属の企画部に帰ると、上司や同僚が拍手で迎えてくれた。
「お疲れ! 素人にはきついよね」とか
「お疲れ様!ちょっとゆっくりしてください」とお茶を出してくれた後輩もいた。
席に座って、後輩が入れてくれたお茶を飲みながら、ため息をつくと、凛の声がしてきた。
「笑。お疲れ。笑かわいく映ってたよTV。」
「ありがと・・・。あのぉ 凛? ごめんね怜勇の事黙ってて・・・」
「ほんとっ! 怒ってるんだから!」
「・・・凛? だよね。凛、怜勇のファンだったもんねぇ。 はぁーー」
「アハハハ。笑ったら。嘘だよ。何本気にしてんのよ!何年、私といるの?そんな事で怒るわけないじゃない。笑の気持ち・・・解る気がするし。幼馴染が偉大すぎだよ・・しかも二人も。ってねー?反対に同情するわ あははは」
「ふふふ ありがと。実は少し肩の荷がおりたの。あの時は、告白に度肝を抜かれたけど、今は二人に感謝してる」
「そうね。ところで、その代わりといっちゃー悪いんだけど、今度トーナメントが近くのゴルフ場であるじゃない?笑!私と一緒に行くこと!いい?」
「いいよ。わたしこっそり行くつもりだったけど、もう堂々と行けるし。そんな事で許してくれるの?」
「だから許すも許さないもない!って言ってるでしょ」
「じゃ、もひとつお詫びに と言ったら変だけど、実は愁がこの夏休みに試合を現地に見においで!って言ってくれてるの。それで誰かと一緒においでってチケット二枚と航空券二枚くれてるの。行かない?
泊まるところはこっちで探さないといけないんだけど・・・どう?」
「えーーーーーー!いいのぉ!行く行く絶対行く。キャー笑ありがとう」
と言って抱きついてきた。
「ちょ ちょ り ん・・ く く るしい・・」
と、就業中と言う事をすっかり忘れていた私達二人は、声が大きすぎて。部長にデスクに呼ばれ大目玉をくらったのでした。
しかし、凛はすっかり舞い上がり、怒られている最中も上の空で、全く懲りていなかった。
と、こんな感じで翌日は、周りの目線や質問攻めに疲れたけど、それもほんと日に日に落ち着いていき、3日後くらいには通常の雰囲気に戻っていき、業務に支障もなく、平凡な日々になりました。
だんだんとお互いの夢に近づきつつあるのでしょうか。
怜勇と笑の関係に進展は?
初めて評価をいただく事が出来ました。感動です。評価してくださった方ありがとうございます。お気に入り登録してくださってる方ありがとうございます。まだまだ未熟な文章ですが完結目指してがんばります。エンディングをお楽しみに~




