社会編 ①
とうとう社会人。怜勇&笑はどうなるのでしょうか。
入社一ヶ月が過ぎた。
入社当初は右も左も全くわからずに、右往左往して毎日が知らぬ間に過ぎていたが、一ヶ月たった今、気心の知れた仲の良い同僚もでき、楽しいOL生活を過ごしていた。
「笑ぃ~。お腹すいたね。ランチいこっ」
「え?もうそんな時間? ほんとだ。行こうか。どこ行く?今日は、日本食が食べたいなぁ。いい?」
「よいよ。ほら、じゃさ、最近オープンした<せがわ>に行く?ランチおいしそうで値段も手頃だったよ」
「うんうん。広告入ってた?」
「ふふふ。新とこないだ晩御飯食べに行ったんだ。」
「あーー。アナウンス部の?彼氏だっけ?」
「いやいや。大学でサークルが一緒だったの」
「ふーーーん」
と、疑わしい笑みを浮かべて、凛を見た。
でも、当の凛は本当に友達だよ って感じで、知らん顔。私がジロって見ても。
うん?なに? みたいな平然とした顔で。
『藤見さん・・・。つらいねぇ。がんばれ!まだまだ あなたの気持ち通じてなみたいですよ 凛には』ププ
笑みは少し先に見えてきた行列に目を見張って
「うわー。すごい人気だね。」
「だって、ここの料理長TVによく出てるもんね」
「うん、そうそう。うちの今度の特番企画にも、出てもらうように交渉しようか とかって、部長が言っ てたな。そういやぁ。」
「ま、しかたない、並ぼうか・・・」
と凛が平然という。笑みはいつも思うのだが、
『凛ってこうあっさりしてるよなぁ。なんでも躊躇すると言うことはないのだろうか』と。
「うわー。かわいい。美味しそう。」
「でしょ?で、この値段って。どうよーーって感じよね。夜も素敵だったよ」
「夜は、やっぱ、ちょっと高かったりする?」
「さー? どうなんだろ。新が予約してて支払いも、とっとと新がしちゃったからねーー」
「ねー。って。」・・・。きっと高いよ。絶対高いって。・・・藤見さん。ご愁傷さま・・・。
凛ってすごい人のコイバナには敏感なのに、自分の事にはとんと疎いのよね・・・はぁ。
「あ!そうだ。笑。新がさぁ、企画部とアナウンス部で今度コンパしようぜ って言ってた。笑も絶対だよ。誘っておいてって言われてるから。パクパク おいしーね」
「え?私も?いいよ。私は面倒くさいし・・・」
「ダーーーメ。ホラ、二つ上のアナウンス部の先輩で翠川さん ているじゃん?あの人が、必ず星野さんを誘うように!て新に命令したの。新、先輩に逆らえないから頼むな って言ってきたのよ」
「・・・。うっ。いやだ。」小さな声で凛には聞こえてないらしい。
「いい?日時決まったら連絡あるから。予定しておいてよ!」
「・・・は い」
なんだか、急に美味しかったランチがお腹いっぱいになって食べきれなくなったのは気のせいでしょうか・・・。
部長が探していたらしく、ランチから帰ると、
「おいおい、探したよ。昼休憩だったの?ならちゃんと行き先表には、昼休憩 と書ていけよ。探し回ったんだぞ。お前らの行き先知ってたもんが後から教えてくれたけどな」
「はーーーーい。すみませでした」
「あ、そうだ。明日、アメリカツアー参戦から海藤怜勇が帰ってくるらしぞ。しばらく、こっちでオフらしいから、なんか特番でも て考えてるから、お前たちもまた企画考えておけよな」
「はーーーい。ねね。笑。特番くんだらスタジオで怜勇君に会えるかな?キャー。必死で企画考えよ」
ら ら らん ラン。スキップする勢いでデスクに向かう凛を、呆れ顔で見ていた笑。
『そっかー。怜勇かえってくるのかぁ。なんか、長い間会ってないな。一年くらいは余裕で会ってないよねぇ。企画かぁ・・・。』
これからの進展に乞うご期待あれ
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