私たち卒業します
やっと卒業します
怜勇とペアマッチで優勝して、新聞クラブに一面にのり、
ヨンケイスポーツや報来新聞等何社かのスポーツ紙に二人の最終ホールで抱きあってる写真が掲載され、
一時、時の二人となったのですが、私は普通の女子学生という事で、怜勇が参戦を決めたプロトーナメントの記者会見で、私のことを幼馴染で一切の恋愛感情はない と言明してくれた。
やっぱり・・・。と落ち込んだけど。これでいいんだ と思い切り、残りの高校生活をエンジョイしている笑でした。
愁月も留学に向けてどんどん忙しくなり、夏休みには先行体験という事で二ヶ月程アメリカに行っていた。
怜勇は、プロトーナメントにアマチュアとして何戦か参戦し、そのうちアマチュアによるツアー二週連続優勝という史上初の快挙をあげ、益々多忙になり、ますます注目されるようになって、プライベートでの外出に気を使うと・・疲れきっていた。
進路の決まっている二人とは別の意味で忙しい毎日を送っている私。
ほぼ毎日進路指導室に通い、自分の進む道を模索していた。
マスコミ関係に就職したいとの思いがあり、マスコミ関係就職率が門の広い大学を受ける事にした。
そして
三月・・・・。
「怜勇!あのね・・・私。怜勇・・・・・・」
「笑!俺・・・。ずっと・・・・幼稚園の頃から・・・」
「怜勇・・・。ぅ ぃ ぁ。 ううん。あの夢を叶えてね。絶対に。私も夢・・・叶えるよ」
「えみ・・・・。す いや。俺も夢叶えるよ。一個はもうかなったからなプロゴルファー。後はマス ターズ優勝。そして がんばるぜ」 『そして、マスターズ優勝!その夢を叶えたら最後の夢を 叶えるぜ。それが本当の夢だから。それまでの夢はそれを叶える為の手段になるゆめだから』
「じゃな。」「じゃね」
「愁も元気で・・。夏休みにはアメリカに行くよ。怜勇はハードなんでしょ?ツアー参戦。体気をつけ て。たまには見に行くね」
「おう。笑。アメリカ絶対来いよ。おいしいステーキの店連れてってやるよ」
ポロポロポロ ポロポロ 涙が止まらない。
それから 四年間。
毎年夏にはアメリカに行き、愁の活躍を実際に目で見た。
怜勇はたまにトーナメントチケットを家までもって来てくれるから、大学の友達と何度か見に行った。
二回も賞金王に輝き、ますますファンも増え、多忙な日々を送っている。怜勇とはこの四年間はほとんどゆっくり話せてない。チケットを届けてくれた時たまたま私が居たら少し話すぐらいかな。
私はいよいよ就職。
マスコミ関係の月星TVに就職した。
所属は企画部
22歳。
いよいよ社会に飛び出します。
希望に満ちた日々が待ってる気がします。
わくわく どきどき。
いよいよ次から社会人編です。