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思い出作り②

週明け私は学校に行く前に怜勇の家に行った。

先週の返事を出す為に。


怜勇は毎日登校前に近所のゴルフ練習場で練習している。私も屋根裏部屋からマイゴルフバックを降ろし

ドライバーとアイアンを2~3本取り出しそれをもって怜勇の家のインターホンを押した。


怜勇が自転車を押しながら出てきた。

「おはよ。早いな。もしかして返事?」

「うん。笑も一緒に練習連れてって」

「OK 後ろ乗れよ」

「うん」


久しぶりだな。怜勇の匂い。男らしい匂いになった気がする。こうやって自転車の後ろに乗せてもらったのって、小学校5年生依頼かな。あの時、捻挫した私を家に送るのにどっちが乗せるか って、怜勇と愁

言い合いになったんだっけ。

殴り合いのケンカになりそうだったのを見かねた私は、泣きながら足を引きずり歩いて帰りだした。それを見た二人は、慌てて自転車でじゃんけんしながら追っかけてきて、勝ったからと言う怜勇の後ろに乗る事になったんだっけ。

二人でごめん って誤って。で、愁が次回は「俺だから」って。

クスクスクス。


「何笑ってんの?一人で。きしょくわりーな」

「あはは。ごめん。ちょっと思い出し笑い」

「思い出し笑いすんのは、エロいやつらしいぜ。笑、エロッ」

「ええ。ばか」


「あはははは」

朝焼けの空の下、二人の笑い声がこだました。新聞配達のバイクの音にまじりながら・・・・


スパーン  スパーン

怜勇は、私が話すまで何も聞いてこなかった。


スコーン スコーン

「怜勇。」

「あん?」

「私でいいの?後何ヶ月ある?」

「あん?俺は笑がいいの。しかも。笑ぐらいしかいないだろ。うちの高校でそんだけ打てるやつ。」

「練習期間は、四ヶ月あるかないか・・。たまに練習行ってたの知ってるし。大丈夫だよ」

「わかった・・・・。」

「で?」

「・・・・」


スコーン スコーン


スパーン スパーン


「笑?」

「・・・。出るよ・・・。試合。」

「よっしゃーーーー」

「怜勇。私出るって決めたからには、負けたくない!だから練習。いっぱい付き合って!」

「いいぜ。笑の性格は痛いほど解ってるつもりだけど?」 ニヤッ

「みんなに迷惑掛けたくない・・・から・・」

「う  ん」


それから、私は新聞クラブの部長に事情を話しにいった。

部長はなぜか知っていて、試合が終わるまでゴルフクラブにレンタル移籍だな。ガハハハ。と笑って許可してくれた。

そして、レンタル移籍先のゴルフクラブに挨拶に行くと、早崎さんと三島さんが「よろしく。うれしいわ。メンバーが揃って登録できる。がんばろうね」と歓迎してくれた。

ゴルフクラブの部長は「レンタル移籍なんて言わずに、ずっと居てくれていいよ」なんて、軽口をたたいていた。

緊張していた私は、みんなの暖かい応援と歓迎にホッとして、試合に向けて悔いの残らないように練習に精を出していた。

後、四ヶ月程しかない という事で毎日朝晩休まず練習した。ラウウンド感も取り戻す為、怜勇のお父さんと怜勇にも頻繁にコースへ連れて行ってもらった。そのなかに時々愁も入っていた。元々愁もお坊ちゃんと言うこともあり、ゴルフは小さい頃からプレーをしていた。


そんな忙しいけど、楽しくもあった四ヶ月余りの日々が過ぎ、三年生になった4月15日とうとう大会初日。まずは女子団体戦が始まった・・・・。

次は二人の高校時代の最高の思い出となった話です。

社会人編・・・もう少し待ってください

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