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サンタクロースと縁がなかった我が家

作者: 桐原まどか



皆さんはいくつくらいまで、『サンタクロース』を信じていましたか?

私は物心つく頃には「そんなものいない、というか、ここ日本だから関係ないだろ」と思ってる可愛くない子供でした。

それも母の洗脳―もとい教育ですな。我が家は私が幼い頃に父が亡くなっており、女手ひとつで育てられたのですが、この母が夢も希望もない。

「サンタクロース?そんなもの、いないいない。大体うちは仏教だ。関係ない」そう思うに至る経緯がきちんとあるんですよ。

母は幼い頃、考えていたそうです。

「うちには煙突ないのに、サンタはどうやって入ってくるんだろう?」

それを母(私から見たら祖母)に尋ねたところ、何故か頭を叩かれ、「くだらない事、考えてないで家の事しろ」と言われたそうな…。

可哀想な母。

母は語ります。

「ハロウィンだの、クリスマスだの、外国のもの、やって、何が楽しいんだ?金飛んでいくだけだろ」


そんな我が家ですが、職場で販売されるケーキを強制的に買わされる(しかも美味しくない…)憂き目に遭っていました。

いまの職場はノルマも何もないので気楽です。


でもね。母はプレゼントはくれたんですよ。思い出に残ってるのは貯金箱。キリンの貯金箱。檻付き。

名前はキリちゃん。

可愛がって、貯金してました。

陶器製だったんですけど、ある日、檻から出してるの、忘れて、肘がぶつかって、机から落ちて壊れちゃったんです。

悲しくて泣いてたら、母が

「よし、これなら直せる」って、わざわざ接着剤買ってきて、直してくれたんです!嬉しかったな。

ちょっと不格好だけど、キリちゃんはまだ我が家にいます。


サンタクロースはいないけど、思い出はあります。

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― 新着の感想 ―
[一言] 集合住宅に住んでいたので,ある種の英才教育(?)を受けました 「サンタさんは煙突から入ってくる。うちには煙突がない。台所の窓には柵があって入れるところはベランダしかないから,泥棒と間違われる…
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