追憶の第35話 再び、第12話と第13話? ファン? 象徴? 憂鬱? 雨女? 薬とマリアレーヌ? また、憂鬱? 飲まなきゃ、やってられない? ラフレシアから聞き出せ? 控え室での独り言? 驚く?
酒場の店員の男が、ジェシカに、
「お客さん、もう閉店ですよ」
と、声をかける。
ジェシカは、びしょ濡れの姿のまま、酔い潰れて、ぐったりとしていた。
店員の男が、
「ずいぶんと、飲みましたね。これ、どうぞ」
と、言って、水を差し出す。
ジェシカは、
「ありがとう」
と、言って、水を一気飲みする。
店員の男が、
「あの、『フランシス王国騎士団』の、ジェシカさんですよね?」
と、聞く。
ジェシカは、
「はい」
と、頷く。
店員の男が、嬉しそうに、
「やっぱり!! こんなとこで、会えるなんて……!! 俺、『フランシス王国騎士団』の、ファンなんですよ」
と、言った。
『フランシス王国騎士団』は、国民の知名度が高く、現在は、六人しかいないが、全員、美女ということもあり、かっこいい美女戦士として、人気が高く、時々、このように、声をかけられる。
ジェシカは、興味本位で、
「誰が一番好き?」
と、聞く。
店員の男は、
「う~ん……難しい質問ですね。カロリーネもクリスもいいし、ホワイトレミ―もいいなぁ。マリアレーヌ、エリザオーレもいいし」
と、迷いながら、
「でも、やっぱり、ジェシカさんですよ!! 『フランシス王国騎士団』の象徴として、オーラが違う」
と、言った。
ー『フランシス王国騎士団』の象徴か……。そう思われるのも、あと少しだけね。
ジェシカは、この先の王の暗殺を想像して、ひどく憂鬱な気分になる。
店員の男が、心配そうに、
「どうかしましたか?」
と、声をかける。
ジェシカは、
「なんでもない。大丈夫」
と、言って、
「雨って、もう止んだ?」
と、聞く。
店員の男は、
「はい」
と、頷いて、
「ジェシカさんが、入店して、飲み始めたぐらいに、嘘のように、止みましたね。もしかして、ジェシカさんって、雨女かもしれませんね」
と、言って、笑う。
ジェシカは、苦笑しながら、酒代を払って、外へと出た。
店員の男が言った通り、雨は止んでおり、昨日の土砂降りの雨とは、打って変わって、眩しいくらい、快晴だった。
これから、『フランシス王国騎士団』としての、城での勤務が、夕方から入っている。
ー飲み過ぎた……。勤務の時間までに、酒の酔いを抜かないと……。確か、マリア(マリアレーヌ)の部屋に、酒を抜く薬が、あったはず。
ジェシカは、タツヤが待っている、マルコの家には、戻らずに、『フランシス城』の、マリアレーヌの部屋へと、向かった。
※※※※※※※※※※
【第12話 カロリーネとクリスの熱い戦いだぜ!! 激闘で、目が離せないぜ!! マルコの家へと戻って、ジェシカを待つぜ!! ~ジェシカ編~】
デルタは、深夜の殺人テストが終了した後、乱入してきた、『フランシス王国騎士団』の姉妹、カロリーネ&クリスと戦う。
タツヤは、深夜の殺人テストが終了した後、『レッドブラッド教団』のメンバーとなって、マルコの家へと戻る。
闇に包まれた、暗すぎる不気味な夜の中世の街とは、打って変わり、眩しいほどに、太陽の光に照らされた、朝の中世の街は、明るく活気に満ちていた。
ージェシカは、本当に無事だろうか?
タツヤは、マルコの家の中へと入る。
寝床の部屋へ行くと、部屋を出る前と変わらない様子で、苦しそうに、目を見開いて死んでいる、マルコ夫妻の死体があった。
タツヤは、その死体の気持ち悪さに、嘔吐しそうになる。
ージェシカは、パトロールから帰っているのか? 帰っていないのか? どっちなんだ?
タツヤは、戸惑う。
「あぁー、もう!! こんな所で、待つしかないのかよ」
タツヤは、寝床の部屋を出て、キッチンで、ジェシカを待つことにした。
一方その頃。
ジェシカは、『フランシス城』のマリアレーヌの部屋を、訪ねていた。
マリアレーヌは、部屋の扉を開けて、プライベートの格好で、現れる。
中世ヨーロッパの上流階級が着るような、水色のブラウス(女性用シャツ)と、青色のドレス姿で。
マリアレーヌは、不思議そうに、
「あら? どうしたの?」
と、言って、ジェシカの姿を観察して、
「ちょっと、びしょ濡れじゃない!? それに、だいぶ、飲んだわね? 一体、どうしたの?」
と、驚く。
ジェシカは、
「いろいろあってね」
と、言って、苦笑しながら、
「酒を抜く薬ある? あったら、欲しいんだけど」
と、お願いをする。
マリアレーヌは、
「あるわよ。ちょっと待って」
と、言って、部屋の中へと戻り、薬を持ってきて、
「水なしで、そのまま飲めるわ」
と、言って、薬を渡す。
ジェシカは、
「ありがとう」
と、感謝して、薬を飲む。
マリアレーヌは、心配そうに、
「一体、何があったの?」
と、聞く。
ジェシカは、申し訳なさそうに、
「ちょっと、勤務まで、休ませてもらっても、いい?」
と、聞く。
マリアレーヌは、
「ええ。いいわよ。入って」
と、答える。
ジェシカは、
「ありがとう。助かるわ」
と、感謝して、部屋の中へと入った。
朝、再び、マルコの家。
タツヤは、ジェシカを待ち続ける。
朝から昼へと時間が流れていく。
ーまだか。
タツヤは、じっと待つ。
昼から夕方へと時間が流れていく。
朝、再び、『フランシス城』のマリアレーヌの部屋。
マリアレーヌの部屋は、白い壁に囲まれた、シンプルな部屋で、壁の窓から、太陽の白い光が、優しく差し込んでいた。
その太陽の白い光のおかげで、部屋の中は、明るい。
ジェシカは、部屋に入った後、マリアレーヌから、服を借りて、着替えて、すぐに、ベットに倒れ込んで、そのまま、眠ってしまった。
それほどまでに、疲労していた。
身体的疲労もあったが、それ以上に、精神的疲労の方が、大きかった。
マリアレーヌは、ジェシカを起こさないように、部屋から出て、『フランシス王国騎士団』として、城の警備の任務につく。
夕方、再び、マルコの家。
タツヤは、ジェシカを待ち続ける。
ーまだかよ。殺されてないはずなのに。
タツヤは、イライラする。
夕方から夜へと時間が流れていく。
夕方、再び、『フランシス城』のマリアレーヌの部屋。
ジェシカは、目が覚めて、ベットから起き上がる。
窓から、夕日の光が差し込み始めている。
ー夕方まで、眠ってしまった……? まずい。早く、任務につかないと。
ジェシカは、急いで、マリアレーヌの部屋から出て、『フランシス王国騎士団』の控え室に行って、『フランシス王国騎士団』の制服に着替えて、城の警備の任務につく。
薬のおかげか、酒の酔いは、抜けていた。
ーこうやって、『フランシス王国騎士団』として、勤務できるのも、あと少し。協力がバレたら、きっと、剥奪される。『反逆者』として、罵倒されるのも、覚悟しておかないと。いや、その前に、私、生きていられるのかな……?
ジェシカは、再び、憂鬱な気分になる。
また、酒が飲みたくなってくる。
ーまったく、飲まなきゃ、やってられないわ……!!
ジェシカは、溜め息をつく。
ジェシカと同じく、『フランシス王国騎士団』の制服を着た、マリアレーヌがやって来て、
「どう? 調子は? しっかり休めた?」
と、聞く。
ジェシカは、
「うん。ありがとう」
と、お礼を言って、
「勤務交代ね。お疲れさま。後は、私がやるわ」
と、告げる。
マリアレーヌは、
「元気になって、良かったわ。じゃあ、後は、お願い」
と、言って、笑みを浮かべて、
「どうして、あんな状態だったのか、今度、教えて。貸した服は、あげるわ。また、新しい服、買うつもりだし」
と、言って、去って行く。
ー今は、話せないわ。話せる時には、王様が死んで、私が、『反逆者』として、死刑になっている時よ。
ジェシカは、苦笑しながら、再び、溜め息をつく。
夜、再び、マルコの家。
タツヤは、ジェシカを待ち続ける。
ーおいおい、勘弁してくれよ。どうなってるんだよ?
タツヤは、お腹が空き、調理台に置いてある、食材を適当に食べる。
夜、『フランシス城』の廊下。
ジェシカは、警備として、城の廊下を見て回る。
特に、何か起きる様子は、なかった。
夜、再び、マルコの家。
タツヤは、ジェシカを待ち続ける。
ージェシカ、どうしたんだよ? 何で、戻って来ないんだ?
結局、その日、ジェシカが、戻って来ることはなかった……!!
※※※※※※※※※※
【第13話 ジェシカは戻って来なかったぜ!! 王の暗殺か、王女レイプか、どちらかの深夜イベントを選択するぜ!! 城への潜入開始だぜ!! ホワイトレミ―登場だぜ!! ~ジェシカ編~】
タツヤは、マルコの家で、夜から次の日の朝へと、さらに、ジェシカを、待ち続けることにする。
しかし、待ってる間に、眠くなってしまい、マルコ夫妻の部屋で、仮眠を取ることにした。
寝床には、マルコ夫妻の死体があって、行きたくなかった。
ージェシカ、本当に、どうしたんだよ? 何で、戻って来ないんだよ?
タツヤは、寝転びながら、考えを巡らせる。
ー何かあったのか? 殺されてることは、ないはずだ。戻って、マルコ夫妻の死体と、俺がいなくなっていたことに、恐怖を感じ、逃げたのか? それとも、いなくなった俺を、今も探してるのか?
「あぁー、クソッ、わかんねぇー・・・」
タツヤは、そのまま、寝た。
一方その頃。
ジェシカは、深夜、城の廊下を警備しながら、王女のラフレシアの部屋を、訪れる。
部屋の扉の前で、警護している、ゴンザレスが、
「おっ? ジェシカ、どうした?」
と、聞く。
ジェシカは、
「ちょっと、ラフレシア王女に、用があるんだけど」
と、答えて、続けて、
「今、話せる?」
と、聞く。
ゴンザレスは、
「ちょっと、待ってろ」
と、言って、部屋へと入って、扉を閉める。
ーラフレシア王女から、特殊な制御道具の場所を、聞き出さないと……!! 王女は、勘が鋭いから、小細工は見抜かれるわね。だとしたら……。
ジェシカは、緊張しながら、待つ。
扉が開いて、ラフレシアが出て来る。
中世ヨーロッパの上流階級が着そうな、優雅な白のロングドレス姿で。
ラフレシアは、
「珍しいわね。どうかしたの?」
と、聞く。
ジェシカは、ストレートに、
「もしもの時のために、仕掛けてある、制御道具の場所、私に、教えてくれませんか?」
と、言った。
ラフレシアは、
「えっ? どうしたの、急に?」
と、驚く。
ジェシカは、
「この城が、襲撃されるという情報を、聞きました。もしかしたら、仕掛けてある場所が、バレているかもしれない。なので、一応、念のために、私だけでも、知っておいた方がいいのかなと」
と、言った。
ラフレシアは、
「襲撃? そんな情報、聞いたことないわ。そういう情報は、必ず、耳に入ってくるんだけど……」
と、言って、戸惑う。
ジェシカは、
「私も、先程、聞いたばかりで」
と、言って、続けて、
「教えてくれませんか? バレていた場合の対処を、今のうちに、考えておきたいんです」
と、言った。
ラフレシアは、
「……考えさせて」
と、言って、扉を閉める。
ーこれで、教えてくれるかな?
ジェシカは、仮眠の休憩をとるため、『フランシス王国騎士団』の、控え室へと戻った。
控え室に戻ると、ジェシカより先に、ホワイトレミ―が、仮眠用のベットで、仮眠をとっていた。
何回か、寝返りを打っていたからなのか、ホワイトレミ―の仮眠用の毛布は、グチャグチャになっている。
ジェシカは、そのグチャグチャになっている毛布を、元に戻して、優しく、ホワイトレミ―の体に、かけた。
ー呑気なものね。
ジェシカは、
「……もうすぐ、ここが襲撃されて、王様が暗殺されるなんて、誰も予想してないでしょうね」
と、独り言を言った。
ジェシカは、そのまま、仮眠用ベットで、仮眠をとる。
ホワイトレミ―は、寝転びながら、うっすらと目を開けており、ジェシカの独り言を聞いていた……!!
ホワイトレミ―は、ジェシカを起こさないように、黙ったまま、心の中で、そんな……嘘でしょ……!? と、驚いていた……!!




