先が読めない第29話 相性最悪なのに? 逆転する気持ち? 変化の振れ幅が強い? それぞれの反応? 相性最悪のまま終わりよ? 波乱の途中経過? 六人目の乱入? キャー、呼び捨てされちゃった?
タツヤは、驚きながら、
「なんで、相性最悪なのに、俺だけが、幸せになれるんだよ? 気持ちが向いてるのか? それなら、全然ないぜ!! 前の三人(カロリーネ、クリス、ホワイトレミ―)の方が、マシだし、気持ちも、それなりに向いてると思う」
と、言った。
マリアレーヌも、タツヤに同調するように、
「そうね。相性最悪なのに、なんで、この男が、幸せになれるの? 私が幸せになれないのは、理解できるけど」
と、言った。
タツヤは、横に座っている、マリアレーヌに、
「この男って……ちゃんと、名前で呼んでくれよ」
と、お願いをする。
マリアレーヌは、苦笑して、
「えっと……タツヤだっけ? 私は、マリアレーヌ。呼び捨てで、いいわ」
と、自己紹介する。
タツヤも、苦笑して、
「そうだよ。タツヤだよ。まさか、こんなとこで、自己紹介するなんてな。よろしくな、マリアレーヌ。」
と、自己紹介する。
占い魔女は、笑みを浮かべながら、
「いいかね? 説明しても?」
と、聞く。
タツヤとマリアレーヌは、
「いいよ」
「いいわ」
と、返事して、説明を求める。
占い魔女は、
「確かに、今の段階では、タツヤの気持ちは、まったく、向いてないね。前の三人(カロリーネ、クリス、ホワイトレミ―)の方が、向いているわ」
と、言った。
タツヤは、
「そうだろ? 八十パーセントどころか、半分の五十パーセントすら、向いてないと思うぜ」
と、言った。
占い魔女は、
「最後まで聞きなさい。これから、気持ちが向いていくのよ。気持ちが逆転するの。嫌いから、好き、愛、幸せへと」
と、説明する。
タツヤは、
「ありえねー」
と、否定する。
マリアレーヌは、
「へぇー。おもしろいわね」
と、言って、タツヤをまじまじと見る。
タツヤは、不思議そうに、
「それなら、前の三人(カロリーネ、クリス、ホワイトレミ―)だって、同じことが言えるじゃん。今は、気持ちが向いてないけど、これから、向いて、幸せになるって。そういうことを、はっきりと言ってなかったよな? なんで、今回だけ?」
と、聞く。
占い魔女は、
「もちろん、前の三人(カロリーネ、クリス、ホワイトレミ―)にも、その可能性はあるわ。相性は常に変化するからね。気持ちも、当然、変化する」
と、言って、一息ついて、
「ただ、前の三人(カロリーネ、クリス、ホワイトレミ―)と比べて、今回は、はっきりとわかるほど、強いのよ。気持ちの変化の振れ幅が。これは、逆転すると考えて、伝えることにしたの」
と、説明する。
タツヤは、半信半疑な様子で、
「そうなのか!? う~ん……、やっぱり、信じられないなー」
と、言った。
マリアレーヌは、確認するように、
「でも、私は、幸せになれないのよね? 気持ちも変化しないんでしょ?」
と、聞く。
占い魔女は、
「断言できないわ。現在の段階では、そう考えるだけで、何度も言ってるように、相性も気持ちも、常に変化するからね。気持ちが変化して、タツヤへと向けば、マリアレーヌも、幸せになる可能性が、充分あるわ」
と、答える。
マリアレーヌは、
「今は、相性、最悪だけど、それも変化して、最高になったりするの?」
と、聞く。
占い魔女は、
「そうね」
と、答える。
マリアレーヌは、
「私もタツヤみたいに、この先、気持ちの振れ幅が、強く変化して、逆転する?」
と、聞く。
占い魔女は、
「今の段階では、タツヤみたいに、はっきりとは、わからないわね。そのまま変わらない可能性もあるし、変わる可能性もある。断言はできない」
と、答える。
タツヤは、
「俺には、断言できるのか?」
と、聞く。
占い魔女は、
「そうねぇー……。占いは、絶対に正解すると、言えるものでは、ないからね。断言はできないわね。でも、ここまで、はっきりと伝えることができたのは、久し振りよ」
と、答える。
タツヤは、
「どのくらい、信じていいんだ? 数字で例えると?」
と、聞く。
占い魔女は、
「あたしの場合は、だいたい、七十パーセントぐらいだね」
と、答える。
タツヤは、
「結構、高いなー」
と、言った。
占い魔女は、笑みを浮かべながら、
「そろそろ、いいかい?」
と、聞く。
タツヤは、マリアレーヌを見る。
マリアレーヌは、
「いいですよ。ありがとうございました」
と、言って、席を立つ。
タツヤも、席を立つ。
占い魔女は、両手を叩く!!
子供のレッドドラゴンが現れて、前の三人(カロリーネ、クリス、ホワイトレミー)の時と同じように、出口へと案内する。
タツヤとマリアレーヌは、真っ白な空間の部屋から、出る。
そのまま、『占いの館』の、外の出入り口の扉の前へ。
カロリーネが、
「どうだった?」
と、声をかける。
クリス、ホワイトレミ―、ジェシカから、結果を早く聞かせろ、という雰囲気が伝わってきた。
マリアレーヌは、前の三人(カロリーネ、クリス、ホワイトレミ―)の時と同じように、占ってもらった結果を、この場にいる全員に、報告した。
カロリーネは、「アハハッ」と笑いながら、
「相性最悪なのに、タツヤは、幸せになれるの? 変なの~。でも、おもしろいわね」
と、言った。
クリスは、カロリーネに、
「現在の段階では、ってことでしょ? この先、タツヤの気持ちが、嫌いから好き、そして、愛へと、逆転するのよ」
と、言って、羨ましそうに、
「恋愛劇みたいで、いいわね。ロマンチックだわ」
と、言った。
ジェシカは、腕を組みながら、クリスに、
「そのままの可能性もあるわよ。私は、そっちの可能性の方が、高いと思うけど」
と、言って、悲しそうに、
「結局、また、両方、幸せになれないのね。切ないわね」
と、言った。
ホワイトレミ―も、ジェシカと同じように、腕を組みながら、不思議そうに、
「私とは、最高の相性で、マリアとは、最悪の相性。でも、マリアとなら、気持ちが逆転して、幸せになれるの?」
と、言って、考える素振りをしながら、
「アホのタツヤって、めんどくさい男ね。アホのくせして、女心を弄ぶんじゃないわよ」
と、言った。
タツヤは、ホワイトレミ―に、
「おいおい、なんで、そうなるんだよ? それに、俺、女心を弄ぶなんて、そんな器用なことは、できないぜ」
と、言って、苦笑する。
マリアレーヌは、まるで他人事のように、
「タツヤの気持ちが、逆転しなければ、私達は、相性最悪のままで終わりよ。特に、注目するところもないわよ」
と、言って、続けて、
「でも、興味深いことばかりで、楽しかったわ」
と、言って、満足した様子であった。
カロリーネが、確認するように、
「これで、四人、終わったわね。今のところ、タツヤとの相性は、ホワイトレミ―が、一番いいってことね。タツヤが、誰と結ばれたら、幸せになれるかは、マリアレーヌってことでいい?」
と、言った。
クリス、ジェシカ、ホワイトレミー、マリアレーヌは、賛成した様子で、反対意見を述べようとは、しなかった。
タツヤは、この場にいる全員を見ながら、
「残りは、ジェシカだけか?」
と、確認する。
ジェシカは、
「そうね」
と、頷く。
カロリーネは、ニヤニヤしながら、
「いよいよ、本命の登場ね」
と、言った。
クリスも、ニヤニヤしながら、
「やっぱり、ジェシカかしら?」
と、言った。
ホワイトレミ―は、腕を組んだまま、
「結果が、一番気になるわ……!!」
と、言った。
マリアレーヌは、興味深そうに、
「両方、幸せは、まだないけど、この組み合わせなら、あるんじゃない?」
と、言った。
タツヤは、深呼吸をして、
「よし!! 行こうぜ!!」
と、ジェシカを誘う。
ジェシカは、頷いて、
「なんか、緊張するわね」
と、言った。
タツヤは、『占いの館』の扉を開けようとする。
その時だった!!
後ろから、
「良かったぁー!! 間に合ったぁー!!」
と、いう声が聞こえた。
タツヤとジェシカは、振り向く。
金髪と茶髪が混じった、若い女が現れた!!
見た目は、十代後半ぐらい。
髪型は、セミロングヘア(鎖骨下から、胸くらいまでの長さ)で、波のように、ウェーブしていて、毛先(毛の先端)を、ゆるく巻いている。
カロリーネと同じで、柔らで、ふっくらとした顔立ちで、朗らかな、中世ヨーロッパの美女という印象。
そして、ゆるく、おっとりとした、どこか気の抜けた感じで、癒し的な雰囲気があった。
服装は、中世ヨーロッパの上流階級が着るような、ピンク色のブラウス(女性用シャツ)と、黄色のスカート。
カロリーネが、
「エリザオーレ、パトロールは?」
と、聞く。
タツヤは、ハッと思い出して、
「エリザオーレ? 『フランシス王国騎士団』の六人目か?」
と、確認する。
タツヤの横にいる、ジェシカが、
「そうよ」
と、答える。
エリザオーレは、急いで来たのか、呼吸が荒く、両手を膝につきながら、
「ハァ…ハァ…、パトロール、早めに切り上げたの」
と、言った。
マリアレーヌは、
「早めに切り上げたの? そんなことしちゃ、駄目じゃない……!!」
と、注意する。
エリザオーレは、呼吸を整えながら、
「ハァ…ハァ…だって、みんなだけ、楽しんで、私だけ、仲間ハズレだなんて、ずるいよぉー」
と、言った。
ホワイトレミ―は、
「だからといって、早めに切り上げるのは……まぁ、気持ちは、わかるけどね」
と、言って、同情した様子。
クリスは、笑みを浮かべながら、
「いいんじゃない? エリザも参加決定ね」
と、言った。
エリザオーレは、
「わーい、やったぁー!!」
と、言って、喜ぶ。
ジェシカは、
「じゃあ、私と交代ね。私は、エリザの後にするわね」
と、言って、エリザオーレに譲る。
エリザオーレが、元気よく、
「よろしくお願いします!! エリザオーレです!!」
と、自己紹介して、タツヤの横に来る。
タツヤも、
「ああ、よろしく。俺は、タツヤ」
と、自己紹介する。
エリザオーレは、
「キャ―、かっこいい!! タツヤって、呼んでいいですかぁー?」
と、聞く。
タツヤは、
「ああ。いいよ。えっと……、エリザオーレって、呼べばいいのか?」
と、聞く。
エリザオーレは、笑みを浮かべながら、
「どう呼んでくれても、いいですよぉー。みんなからは、エリザって、呼ばれてますけど」
と、答える。
タツヤは、
「よし!! じゃあ、行こうか!! エリザオーレ」
と、言って、『占いの館』の扉を開ける。
エリザオーレは、
「キャ―、呼び捨てされちゃった!!」
と、少女みたいに、はしゃぐ。
タツヤとエリザオーレは、そのまま、中へと入った。




