先が読めない第22話 胸がときめく? 二十ゴールド? ジェシカの心の変化? スライムレース? 好きな色 VS 勘? タツヤ+ジェシカ VS スロット+ポーカー+ルーレット? 夕方、占いの館の前で?
タツヤは、ホワイトレミーが言っていた通り、『食堂』から出て、奥の階段を上って、『カジノ』へ行く。
この城で勤務している、さまざまな職種の人達が、止まることなく、『カジノ』から、出たり入ったりして、中が賑わってる様子が伝わってくる。
ーここか。
タツヤは、『カジノ』へと入る。
中央に受付カウンターがあり、それを囲むように、さまざまなゲーム器具が置かれている。
スロットマシン。
ポーカー。
スライムレース。
ビンゴゲーム。
ラッキーパネル。
ルーレット。
ーおぉ!! おもしろそう!!
タツヤは、胸をときめかせる!!
日本で、日々、勉強もせずに、テレビゲームを一日中やっていた、ゲーム大好き人間のタツヤにとって、このカジノゲームは、とても魅力的だった!!
タツヤは、周囲を見回す。
ジェシカは、いなかった……!!
タツヤは、気にせず、受付へ。
頭の中は、カジノゲームのことで一杯で、早く、カジノゲームをプレイしたかった!!
タツヤは、受付カウンターに行き、受付嬢に、
「えっと、こういうのは、初めてなんですけど、カジノゲームをプレイするには、どうすればいいんですか?」
と、聞く。
受付嬢は、タツヤに、
「コインはありますか? カジノゲームをプレイするには、コインが必要です。どのゲームも、コインを賭けてもらいます」
と、説明する。
タツヤは、
「コイン? 持ってないや。どこで、手に入る?」
と、聞く。
受付嬢は、
「ここで、手に入りますよ。一枚、二十ゴールドです」
と、説明する。
タツヤは、悔しそうに、
「あぁ、まいったなー。お金持ってないんだよなー」
と、言った。
後ろから、トントンと優しく肩を叩かれる。
タツヤは振り向く。
ジェシカとホワイトレミ―がいた!!
ジェシカも、カロリーネやクリスやホワイトレミ―と同じで、中世ヨーロッパの剣士が着るような、赤の剣士服と緑のマント姿であった。
タツヤは、
「ジェシカ、いたのか!? 何処にいたんだ?」
と、聞く。
ジェシカは、
「レミ―と休憩の交代をするから、スタッフ室で、ちょっと、引き継ぎの確認をしてたの」
と、答える。
ホワイトレミ―は、めんどくさそうに、
「ジェシカって、真面目だから、そういうの、きっちりやるのよねー」
と、言った。
ジェシカは、心配そうに、
「レミ―、カジノ警備、しっかりやりなさいよ。くれぐれも、ゲームをプレイしないようにね」
と、言った。
ホワイトレミ―は、
「大丈夫よ。ちゃんとやるから」
と、言った。
ジェシカは、タツヤに、
「タツヤ、ここで、何してるの?」
と、聞く。
タツヤは、落ち着かない様子で、
「あっ、えっと、ジェシカに会いにきたんだけど……今は、カジノゲームが、やりたくてたまらないんだ!! ジェシカ、お金ある?」
と、聞く。
ジェシカとホワイトレミ―は、「アハハッ」と、笑った。
ジェシカは、笑みを浮かべながら、
「いいわ。貸してあげる。ちゃんと、返してよ。何ゴールド?」
と、聞く。
タツヤは、
「そうだなー。とりあえず、二十ゴールド」
と、お願いする。
ジェシカは、ポケットから、小さな巾着袋を取り出して、
「はい、どうぞ」
と、言って、タツヤに、二十ゴールドを渡す。
タツヤは、嬉しそうに、
「ありがとう、ジェシカ!!」
と、言って、受付嬢に、
「これで頼む」
と、二十ゴールドを差し出す。
受付嬢は、タツヤに、コインを渡して、
「どうぞ、好きなゲームをプレイしてください」
と、言った。
タツヤは、興奮しながら、
「どのゲームをプレイしようかなー」
と、周囲を見回す。
ジェシカは、そんなタツヤを見ながら、
「……私もやろうかな」
と、呟く。
ホワイトレミ―は、
「えっ? やるの? カジノゲーム、全然興味なさそうだったのに?」
と、驚く!!
ジェシカは、タツヤを見ながら、
「うん。なんか、私もやりたくなってきた」
と、言った。
ホワイトレミ―は、
「とうとうジェシカも、カジノゲームに、はまるのね。嬉しいわ」
と、感慨深そうに言った。
ジェシカは、
「レミー、警備お願いね」
と、言って、どのカジノゲームをプレイしようか、迷っている、タツヤの元へ。
ホワイトレミーは、
「任せて」
と、返事する。
ーいつも、休憩時間は、『食堂』に行って、城の『図書館』で本を読んでる、真面目なジェシカが、カジノゲームをするなんて……タツヤのこと、意識してるのね。
ホワイトレミ―は、そんなことを考えながら、警備につく。
タツヤは、スライムレースの台の前で、立ち止まる。
ジェシカは、タツヤに、
「それにするの?」
と、聞く。
タツヤは、
「ああ。これにする」
と、答えて、席に座り、男のカジノディーラーに、
「これ、どういうゲーム?」
と、説明を求める。
ジェシカは、
「私もやるわ」
と、言って、タツヤの横に座り、同じように、説明を聞こうとする。
カジノディーラーは、
「六匹のスライムによる、一周レースで、一着と二着を当てるゲームです」
と、説明する。
タツヤは、レース前のパドックで、ピョンピョンと飛び跳ねて準備している、スライム六匹を見る。
ジェシカが、
「ワァ!! かわいい!!」
と、少女みたいに、はしゃぐ!!
ゼッケン番号一番、赤スライム。
ゼッケン番号二番、青スライム。
ゼッケン番号三番、緑スライム。
ゼッケン番号四番、紫スライム。
ゼッケン番号五番、黄色スライム。
ゼッケン番号六番、茶色スライム。
この中で、一着と二着を当てなければならない!!
ーさて、どれに賭けるか?
タツヤは、考えを巡らせる。
ジェシカは、受付カウンターに行き、二十ゴールドを払って、コインをもらってくる。
ジェシカは、そのまま、特に考える様子もなく、
「この赤スライムと、紫スライムに、賭けます」
と、言って、カジノディーラーに、コインを渡す。
タツヤは、横にいるジェシカを見ながら、
「ジェシカ、どうして、それに賭けた?」
と、不思議そうに聞く。
ジェシカは、
「赤と紫って、好きな色なの。だから、それに賭けるわ」
と、自信ありげに答える。
タツヤは、
「好きな色か……俺もそうしようかなー」
と、言って、考え込む。
ジェシカは、
「タツヤって、何色が好きなの?」
と、聞く。
タツヤは、
「白と黒かな。その色のスライムは、いないけど」
と、言って、笑みを浮かべる。
ジェシカも、
「そうね。いないわね」
と、言って、笑みを浮かべる。
カジノディーラーが、タツヤに、
「お決まりですか? そろそろ、レースが開始されます」
と、伝える。
タツヤは、決心したように、
「勘で決める!! 青スライムと緑スライムだ!!」
と、言って、カジノディーラーにコインを渡す。
レースのファンファーレが鳴る!!
スライム達が、ゲートにつく。
ゲートが開いた!!
スライム達が、ピョンピョンと飛び跳ねて、ゴールへと向かって行く!!
タツヤは、
「いけぇーーー!! 青スライム!! 緑スライム!!」
と、叫びながら、応援する!!
ジェシカも、
「がんばれーーー!! 赤スライム!! 紫スライム!!」
と、叫びながら、応援する!!
半周して、青スライムと緑スライムが、一歩リードする!!
タツヤは、
「よし!! いいぞ!! いけ!! いけ!!」
と、叫びながら、両手を握りしめて、熱心に応援する!!
ジェシカも、
「がんばれ!! がんばれ!! 赤スライム!! 紫スライム!!」
と、叫びながら、熱心に応援する!!
最後の直線コースになり、青スライムと緑スライムが、まだ、一歩リード!!
タツヤは、
「よし!! そのまま!! いけ!! いけ!!」
と、叫びながら、両手を握りしめて、熱心に応援する!!
ジェシカも、
「もっと、がんばれ!! がんばれ!! 赤スライム!! 紫スライム!!」
と、叫びながら、熱心に応援する!!
このまま、青スライムと緑スライムで、決まりだと思われたが、赤スライムと紫スライムが、一気に伸びてきて、ゴール寸前に、青スライムと緑スライムをかわして、ゴール!!
見事に、ジェシカの賭けが的中する!!
ジェシカは、大喜びで、
「やったぁー!! 勝った!!」
と、はしゃぐ!!
タツヤは、どんよりと暗く沈む……!!
まるで、競馬場で、全財産を賭けて、負けて、ショックで、足腰が立たなくなった人みたいに……!!
ジェシカは、心配そうに、タツヤを見ながら、
「タツヤ、大丈夫? 立てる?」
と、聞く。
タツヤは、
「普通、あそこで抜かれるか……? 信じられない……」
と、呟く。
ジェシカは、
「私、勝ったから、コインが倍もらえるの。タツヤに分けてあげるから、他のゲームに行きましょ。元気だして」
と、言って、タツヤを慰める。
タツヤは、
「そうだな。次だ、次!! 次のゲームで勝つ!!」
と、言って、席を立つ。
タツヤは、ジェシカにコインを分けてもらって、スロットマシンをプレイする。
結果は、絵柄が揃わず、負けて、コインを失う。
ジェシカは、絵柄が揃い、役が完成して、またコインを倍にする。
タツヤは、再び、ジェシカにコインを分けてもらって、ポーカーをプレイする。
結果は、配られたカードの役が揃わず、また負けて、コインを失う。
ジェシカは、配られたカードの役が揃い、役が完成して、またコインを倍にする。
タツヤは、再び、ジェシカにコインを分けてもらって、ルーレットをプレイする。
結果は、予想の数字が当たらず、また負けて、コインを失う。
ジェシカは、予想の数字が当たり、またコインを倍にする。
タツヤは、どんよりと暗く沈んだまま、
「何故だ……何故なんだ……」
と、呟く。
ジェシカは、満足した様子で、
「そろそろ、休憩終了だわ。あー楽しかった。はまりそう」
と、言って、笑みを浮かべる。
タツヤは、不満たっぷりな様子で、
「なんで、俺は負け続けて、ジェシカが勝ち続けるんだよ」
と、言って、下を向く。
ジェシカは、「アハハッ」と笑いながら、
「私、休憩終了だから、もう行くね。楽しかったわ」
と、言って、『カジノ』の出入り口へと向かう。
タツヤは、ハッと思い出し、
「そうだ……!! ジェシカに聞きたいことがあるんだ。どうして、『魔法制御道具』の場所を教えたの? それと、どうして、パトロールから戻ってこなかったの?」
と、言って、ジェシカを引き留める。
ジェシカは、振り返って、
「私、夕方には勤務が終了するの。『フランシス王宮広場』の『占いの館』の前で、待っててくれる?」
と、言った。




