第20話 目が覚めたぜ!! カロリーネと再会!? 女王!? 奇跡の禁固刑!? クリスのお誘い!? ジェシカとカジノ!? カルロスと鳩料理!? ホワイトレミ―が考えた呼び名!? ~予測不可能だぜ!!~
タツヤは、ハッと目を覚ます。
白い天井が見えた。
どうやら、ベットの上で眠っていたらしい。
タツヤは、起き上がって、周囲を確認する。
白い壁に囲まれた部屋で、壁の窓から、太陽の白い光が、優しく差し込んでいる。
その太陽の白い光のおかげで、部屋の中は、明るかった。
タツヤは、首を触る。
首には、包帯が巻かれていた。
ーえっと、俺、確か、デルタにやられて……。
タツヤは、思い出そうとする。
部屋の扉が開いて、『フランシス王国騎士団』のカロリーネが、入ってくる!!
中世ヨーロッパの剣士が着るような、赤の剣士服と緑のマント姿で。
カロリーネは、
「目が覚めたのね? 久し振り」
と、言って、笑みを浮かべる。
タツヤは、思い出すように、
「えっと、カロリーネだっけ? 久し振り」
と、言った。
カロリーネは、
「どう? 調子は?」
と、聞く。
タツヤは、
「首が少し痛いけど、大丈夫。元気」
と、答えて、
「カロリーネが、手当てしてくれたの?」
と、聞く。
カロリーネは、
「私じゃないわ。ジェシカよ」
と、答える。
タツヤは、
「ジェシカが……!?」
と、言って、思い出したかのように、
「あっ、そうだ!! 一体どうなったんだ? ラフレシアさんは? 王様は? デルタは? ジェシカは?」
と、聞く。
カロリーネは、
「そんなに、一気に聞かないでよ」
と、言って、笑みを浮かべながら、
「とりあえず、窓、開けましょ」
と、言って、窓の方へと行く。
タツヤは、
「今って、勤務中?」
と、聞く。
カロリーネは、
「休憩中よ」
と、答えて、窓を開ける。
気持ちの良い、爽やかな風が、入ってきた。
カロリーネは、
「それで、まずは、何から聞きたい?」
と、言った。
タツヤは、
「じゃあ、まずは、ラフレシアさんって、どうなった? 生きてるのか?」
と、聞く。
カロリーネは、
「生きてるわ。それで、今は、女王として、国を治めてる」
と、答える。
タツヤは、ホッとして、
「女王? 王様はどうなったんだ?」
と、聞く。
カロリーネは、
「死んだわ。カルロスが言うには、最期は、自分の首に、剣を突き刺したみたい」
と、答える。
タツヤは、驚くと同時に、
「そんな……!! クソッ!!」
と、悔しがって、ベッドを叩く!!
ラフレシアは、
「それで、王妃様は、病死しているから、ラフレシア王女が、王様の後を継いだの」
と、言った。
タツヤは、
「それで、女王様ってわけか」
と、納得する。
ーしかし、妙だな。デルタが殺さないで、生かしておくなんて。俺も生きてるし。あいつの性格だと、邪魔になりそうな奴は、全部殺しそうなのに。運が良かったってことか?
タツヤは、違和感を感じた。
ラフレシアは、
「どうしたの?」
と、不思議そうに聞く。
タツヤは、
「いや、何でもない。とにかく、ラフレシアさんが、生きてて、良かった!! 王様が死んだのは、悔しいけど」
と、答えて、
「デルタは? あいつは、どうなった? まだ、生きてるのか?」
と、聞く。
カロリーネは、
「生きてるわ。王様が死んだのを見て、満足して去ったわよ、きっと」
と、答える。
タツヤは、
「ジェシカは? ジェシカは、どうなった? 生きてるよな?」
と、不安そうに聞く。
カロリーネは、
「生きてるわ。でも、『魔法制御道具』の場所を教えた罪として、禁固刑が待ってるわ」
と、答える。
タツヤは、
「禁固刑!? それって、牢屋にぶち込まれるってことだよな? どのくらい?」
と、心配そうに聞く。
カロリーネは、
「一週間ぐらいかな? それだけで、済んだことが、奇跡だわ。普通は、国家反逆罪として、死刑でもおかしくないくらい」
と、答える。
タツヤは、
「そうなのか。なんで、それだけで済んだの?」
と、聞く。
カロリーネは、
「ラフレシア女王が、教えた理由を聞いて、それに同情したのと、今までの『フランシス王国騎士団』としての功績を称えて、それだけにしたの」
と、答える。
タツヤは、興奮した様子で、
「教えた理由は? ジェシカが、『魔法制御道具』の場所を、教えた理由は?」
と、聞く!!
カロリーネが、
「えっと、それはね…」
と、答えようとした時、『フランシス王国騎士団』のクリスが、部屋へと入ってきて、
「休憩終了よ」
と、告げる!!
クリスも、カロリーネと同じで、中世ヨーロッパの剣士が着るような、赤の剣士服と緑のマント姿であった。
クリスは、タツヤを見て、
「あら、目が覚めたのね。久し振り」
と、言った。
タツヤは、
「あっ、えっと、確か、カロリーネの姉のクリス?」
と、確認する。
クリスは、
「そうよ。覚えていてくれて、嬉しいわ。」
と、答えて、笑みを浮かべる。
カロリーネは、
「それじゃ、私、任務に戻らないと。じゃあ、またね、タツヤ」
と、言って、部屋から出て行く。
タツヤは、
「今度は、クリスが休憩時間?」
と、確認する。
クリスは、
「そうよ。順番で休憩をとっているの」
と、答えて、
「もう大丈夫なの?」
と、聞く。
タツヤは、
「うん。大丈夫」
と、答える。
クリスは、
「じゃあ、私、これから食事なんだけど、一緒にどう? 」
と、タツヤを誘う。
タツヤは、
「行くよ。でも、俺、お金とか持ってないよ」
と、心配そうに言った。
クリスは、
「私が出してあげる。今回だけよ」
と、言った。
タツヤは、嬉しそうに、
「ありがとう」
と、感謝して、
「実は、腹ペコなんだ」
と、言った。
クリスは、笑みを浮かべて、
「さぁ、行きましょ」
と、言った。
タツヤは、クリスの案内で、城の内部にある、『食堂』のような所へと向かった。
長い木のテーブルが置かれており、それを挟んで、向かい合うように、複数の木の椅子が置かれている。
ちょうど、空いてる時間なのか、客は、いなかった。
タツヤとクリスは、椅子に座って、向かい合う。
ーこれが、異世界の『食堂』かぁ……!!
タツヤは、キョロキョロと周囲を見る。
そんなタツヤの様子を見て、クリスは、笑みを浮かべて、
「どうしたの? そんなに、珍しい? お城の『食堂』が?」
と、不思議そうに聞く。
タツヤは、
「いや、まぁ、初めてだし……」
と、答える。
クリスは、
「そうなの? タツヤって、ジェシカと知り合いのようだから、こういう所、慣れてると思ってたわ。ジェシカも、私も、勤務の日は、毎日、ここで食べてるし」
と、言った。
料理が運ばれてくる。
肉料理中心で、飲み物はワイン。
タツヤは、食べながら、思い出した様子で、
「あっ……そうだ、ジェシカは、なんで『魔法制御道具』の場所を教えたの?」
と、聞く。
クリスは、ワインを口にしながら、
「それは、本人から聞くのが、一番いいんじゃない?」
と、答える。
タツヤは、食べながら、
「聞きたくても、禁固刑で、牢屋にぶち込まれるんでしょ? 聞けないよ。それに、今、ジェシカが、何処にいるのかも、わからないし」
と、言った。
クリスは、ワインを飲みながら、
「ジェシカなら、今、『カジノ』にいるわよ」
と、言った。
タツヤは、食べながら、
「『カジノ』? なんで? どこの『カジノ』?」
と、聞く。
クリスは、食べながら、
「『フランシス王国騎士団』としての任務よ。城の中の『カジノ』警備に、当たっているわ」
と、答える。
タツヤは、驚くと同時に、
「『フランシス王国騎士団』としての任務? 禁固刑になってるのに、まだ、勤務できるの? 普通、そういうのって、称号を剥奪されたり、クビになったりしてない?」
と、不思議そうに聞く。
クリスは、食べながら、
「ラフレシア女王の計らいよ。今までのジェシカの功績を称えて、禁固刑で反省した後、気持ち新たに、『フランシス王国騎士団』として、活躍してもらいたいみたい」
と、答えて、ワインを飲み、
「ジェシカのこと、気に入っているのよ」
と、言った。
両目に包帯を巻いた、カルロスが、看護の女性に肩を借りながら、ゆっくりと入ってくる!!
鋼の鎧の姿ではなく、中世ヨーロッパの庶民の姿で、中世ヨーロッパの庶民が着るような、白のチュニック(腰から膝ぐらいまでの長さの上着)を着ている。
タツヤは、椅子から立ち上がって、カルロスに、
「手を貸しましょうか?」
と、聞く。
カルロスは、
「大丈夫だ」
と、答えて、続けて、
「匂いから察するに、鳩の肉料理だな……」
と、言って、看護の女性と共に、隅の席に座る。
タツヤは、自分の席に戻り、
「……カルロスさんも、生きてたんだな」
と、呟くように言って、クリスに、
「そういえば、ホワイトレミ―さんって、どうなった? やっぱり、殺されてしまったの?」
と、聞く。
クリスは、
「生きてるわ。……そろそろ、休憩終わりだわ」
と、言って、席を立つ。
『フランシス王国騎士団』のホワイトレミーが、やってくる!!
ホワイトレミ―も、カロリーネやクリスと同じで、中世ヨーロッパの剣士が着るような、赤の剣士服と緑のマント姿であった。
ホワイトレミーは、クリスに、
「休憩終わり。今度は私の番ね」
と、告げる。
クリスは、タツヤに、
「お金は、払っておいてあげるから、ゆっくりして。じゃあね」
と、言って、食堂から出て行く。
ホワイトレミ―は、クリスが座っていた席へと座る。
ホワイトレミ―は、
「あなたが、タツヤ? ジェシカやカロリーネやクリスと親しそうだけど、私は、信じないわよ。あなた、『レッドブラッド教団』のメンバーでしょ? あの時、『赤魔導士』と一緒にいたよね?」
と、疑いの目を向ける。
タツヤは、溜め息をついて、
「違うよ。あぁー、もう、めんどくさいな」
と、言って、理由を全部説明した。
ホワイトレミ―は、驚いて、
「……そうだったの。あなた、やるわね。あっ、私、ホワイトレミーよ。『フランシス王国騎士団』のホワイトレミ―。レミー様って呼んで。それで、あなたのこと、何て呼べばいい?」
と、言った。
タツヤは、
「タツヤでいいよ、レミー様」
と、言った。
ホワイトレミ―は、聞いてない様子で、
「アホそうな顔してるから、アホのタツヤでいい?」
と、言って、「アハハッ」と笑った。




