第17話 いろいろと驚く展開だぜ!! ラフレシアの肖像画とミネイロ・リッチ!? 妖精の村!? 専属警備員!? 秘密の通路!? ジェシカの孤独と、そして再会!? ~この世界、予測不可能だぜ!!~
タツヤは、驚いて、
「ジェシカに会えるんですか!?」
と、嬉しそうに確認する!!
ラフレシアは、
「ええ。早く会いたいでしょ? 行きましょう」
と、言って、促す。
タツヤは、心配そうに、
「今、深夜ですけど、大丈夫ですか?」
と、確認する。
ラフレシアは、
「大丈夫よ」
と、言って、続けて、
「扉は開けない方がいいわよね?」
と、確認する。
タツヤは、警戒した様子で、
「そうですね。襲撃犯が襲って来るかもしれない」
と、言った。
ーおそらく、ゴンザレスっていう警備の人がいるだけで、大丈夫だと思うけど、本当に襲撃してくるかもしれないし、用心しておいた方がいいよな?
タツヤは自問自答する。
ラフレシアは、腕を組みながら、考える素振りをして、
「そうなると、扉からではなく、秘密通路から行くしかないわね」
と、言った。
「秘密通路?」
タツヤは聞く。
ラフレシアは、
「部屋の隠し通路よ。いざという時のために、用心して、作ってあるのよ。私、王女だし、いろんな人から、狙われるから」
と、言って、苦笑する。
タツヤは、同情するように、
「大変ですね、王女って」
と、言った。
ラフレシアは、
「まぁね。王女として、生まれてしまったから、仕方ないけど、大変なのよ。本当に」
と、言って、溜め息をつく。
ラフレシアは、白い壁に飾ってある、中世の宮廷画家が描いたと思われる、『ラフレシアの肖像画』の方へと行く。
タツヤは、その肖像画に見とれる。
「どうしたの?」
ラフレシアは、不思議そうに聞く。
タツヤは、我に返って、
「いや、このラフレシアさんの肖像画、すごく綺麗だなって」
と、言った。
ラフレシアは、笑みを浮かべて、
「この絵は、ミネイロ・リッチが描いたのよ」
と、言った。
「その人は、有名な画家なんですか?」
タツヤは聞いた。
ラフレシアは、
「ええ。有名よ。前は、『異世界召喚師』っていう、仕事をやっていて、最近、画家に転職したみたい」
と、答えた。
タツヤは、
「ええっ!? 何だって!? マジかっ!?」
と、驚愕する!!
ーその人が、俺を、日本から『異世界召喚』したのかっ!?
ラフレシアは、
「そんなに驚くこと? タツヤって、大袈裟ね」
と、呆気にとられる。
タツヤは、興奮した様子で、
「その人って、今は何処にいるんですか? 会うことできますか?」
と、聞く。
ラフレシアは、
「今は、妖精の村で、妖精の絵を描いてるわ。招待すれば、また、ここに、来てくれると思うけど。たぶん」
と、答えた。
タツヤは、興奮した様子で、
「妖精の村? それって、何処にあるんですか? 招待すれば、本当に来てくれるんですか?」
と、聞く。
ラフレシアは、
「『グリーフ大森林』っていう、ここから、ずいぶんと離れた、森林地帯の中にあるわ。断言できないけど、招待すれば、来てくれるわよ。きっと」
と、答える。
タツヤは、興奮した様子で、
「その人、ここに、招待してください!! お願いします!!」
と、言って、頭を下げた!!
ラフレシアは、再び呆気にとられて、
「……わかった。招待するわ」
と、承諾して、続けて、
「そのかわり、私の『専属警備員』になって」
と、要求する!!
タツヤは、
「えっ!? 『専属警備員』? 俺が?」
と、驚く!!
ラフレシアは、恥ずかしそうな様子で、
「タツヤは、他の警備員と違って、何か、信頼できそうなの。だから、『専属警備員』に、なってほしいなって」
と、言った。
ーいや、俺、『レッドブラッド教団』に入って、王の暗殺の手助けをしていて、王女が城に仕掛けた、『魔法制御道具』をぶっ壊そうとしている、信頼とは、ほど遠い人間だと思うんだけど……。いいのかな?
タツヤは困惑する。
ラフレシアは、恥ずかしそうに、
「どうかしら?」
と、タツヤの返答を待っている。
ーどうする? 王女の『専属警備員』になれば、俺を『異世界召喚』したと思える奴に会える。でも、とにかく、今はー。
タツヤは、
「今、すぐには決められないです。とりあえず、この件が終わってからでも、いいですか?」
と、答えた。
ラフレシアは、
「……そうね。今は、先を急ぎましょう」
と、納得する。
ラフレシアは、『ラフレシアの肖像画』が飾ってある、その下の床へと目をやる。
ラフレシアは、屈んで、その床についてる押しボタンを、押す。
ガチャッと音が鳴り、床が開き、下へと続く階段が現れる!!
タツヤは、
「おぉ!! こんな仕掛けがあるなんて……!!」
と、感心する。
ラフレシアは、
「さぁ、行きましょう」
と、言って、階段を下りる。
タツヤは、ラフレシアの後をついて行く。
階段を下りると、ラフレシアが言っていた通り、隠し通路があり、暗く、一直線に奥へと続いていた。
壁には、松明の火が灯っている。
ーこれが、隠し通路か……!!
ラフレシアの後をついて行きながら、タツヤは興奮する。
ラフレシアは、歩きながら、
「奥へ進むと、階段があるの。その階段を上ると、位置的には、上の階へと出るわ」
と、説明を始める。
ラフレシアは、続けて、
「でも、ジェシカさんは、もうひとつ上の階の、『玉座の間』にいるから、階段を上らずに、さらに奥へと進むわ」
と、説明する。
タツヤは、
「その『玉座の間』に、ジェシカがいるんですね?」
と、確認する。
ラフレシアは、
「そうよ。側近と一緒に、父を警護してるわ」
と、答える。
ラフレシアとタツヤは、奥へと進む。
ラフレシアが言っていた通り、階段があったが、上らずに、さらに奥へと進む。
ラフレシアは、歩きながら、
「ジェシカさん、嬉しいでしょうね。こんなに、想ってくれる人がいて。いつも一人で、孤独だったから」
と、言った。
タツヤは、意外そうに、
「えっ? そうなんですか?」
と、聞く。
ラフレシアは、同情するように、
「ジェシカさんは、小さい頃に、両親も兄弟も『レッドブラッド教団』に殺されて、家族がいない中、一人で生きてきたの。親友と呼べる、クリスティーナも、最近、殺さてしまって、気の毒だわ」
と、言った。
ーだから、ジェシカは、あんなにも、『レッドブラッド教団』を警戒していたのか……。
タツヤは、ジェシカに、『レッドブラッド教団』のメンバーと警戒されて、暗殺用ナイフで、刺されたり、斬られたりした時のことを、思い出す。
ラフレシアは、
「ジェシカさんは、『フランシス王国騎士団』として、たくましくて、一人でいても、平気そうにしてるけど、やっぱり女の子なのよ……。たまにね、寂しくて、悲しそうな表情をするの」
と、思い出すように言った。
ラフレシアは、続けて、
「ジェシカさんは、否定するけど、心の奥底では、誰かそばにいて欲しいと、思ってるんじゃないかしら?」
と、言った。
タツヤは、
「ジェシカは、彼氏とか、そういうの、いないんですか?」
と、聞く。
ラフレシアは、
「さぁね。そういう話、聞かないけど。本人に聞いてみたら?」
と、答える。
そんな話をしながら進んで行くと、また、階段が見えてきた。
ラフレシアは、
「この階段を上れば、『玉座の間』がある、もうひとつ、上の階へと出るわ」
と、言って、階段を上る。
タツヤも後に続く。
階段を上り、出入り口の扉を開けて、廊下へと出る。
ここの廊下も、下の階と同じように、深夜だからか、僅かなロウソクの照明だけで、暗く静まり返っており、人の気配を感じなかった。
ラフレシアは、床についてる押しボタンを、押す。
隠し通路の出入り口が、ガチャッと音を立てて閉まる。
ラフレシアは、
「このまま、まっすぐ行けば、『玉座の間』よ」
と、言って、先へと進む。
タツヤも後に続く。
奥へと進んで行くと、『玉座の間』の扉が見えてきた。
その『玉座の間』の扉の前に、誰かが立っている。
タツヤは、目を凝らす。
ジェシカだった!!
ジェシカは、ラフレシアとタツヤの姿に気がつく。
ラフレシアとタツヤは、ジェシカの元へ!!
ジェシカは、
「ラフレシア王女……それと、えっ、タツヤ!? 何で?」
と、驚愕する!!
ラフレシアは、タツヤの方へ振り返って、
「着いたわよ。どう? 久し振りに見た、ジェシカさんは?」
と、聞く。
タツヤは、目に涙を浮かべながら、
「……前と変わってなくて……キレイなままです」
と、言った。




