第13話 ジェシカは戻って来なかったぜ!! 王の暗殺か、王女レイプか、どちらかの深夜イベントを選択するぜ!! 城への潜入開始だぜ!! ホワイトレミ―登場だぜ!! ~この世界、予測不可能だぜ!!~
タツヤは、夜から次の朝へと、さらに、ジェシカを待ち続けることにする。
しかし、待ってる間に、眠くなってしまい、マルコ夫妻の部屋で、仮眠を取ることにした。
寝床には、マルコ夫妻の死体があって、行きたくなかった。
ージェシカ、本当に、どうしたんだよ? 何で、戻って来ないんだよ?
タツヤは、寝転びながら、考えを巡らせる。
ー何かあったのか? 殺されてることは、ないはずだ。戻って、マルコ夫妻の死体と、俺がいなくなっていたことに、恐怖を感じ、逃げたのか? それとも、いなくなった俺を、今も探してるのか?
「あぁー、クソッ、わかんねぇー・・・」
タツヤは、そのまま、寝た。
しばらく時間が流れて、タツヤは、目が覚める。
ー仮眠を取るつもりが、ぐっすり眠ってしまった。
タツヤは起き上がる。
ーどうする? また、今日も朝から、じっと待つのか? もう、飽きたな。外へ出て、ジェシカを探そう。
タツヤは、マルコの家から、外へと出た。
外は、夜の風景であった。
「あれっ? 夜?」
タツヤは驚く。
ー次の日の朝まで、眠ってしまったんじゃなくて、次の日の夜まで、一日中眠ってしまった? 逃亡やテストで、相当、疲れていたからな・・・。
タツヤは、お腹が空いて、再び、マルコの家の中へと戻り、キッチンへ。
お金がないタツヤにとっては、調理台に置いてある食材が、全てであり、唯一の腹を満たす、食べ物であった。
タツヤは、また同じように、調理台に置いてある食材を、適当に食べようとするが、思い止まり、適当に料理して、食べることにした。
料理などしたことないが、とりあえず、適当に料理したものを、口に入れていく。
その時!!
タツヤの胸の、赤い血の色をした『バツ印』が、赤く光り輝き出す!!
タツヤは、その赤く光り輝く『バツ印』を見た!!
『バツ印』の下に、『これから、王の暗殺決行。参加したい奴は、王宮広場に集結せよ』という文字が表示される!!
ー今から!? マジかよ!? っていうか、もう、暗殺するのかよ!?
タツヤは驚く。
続けて、『バツ印』の下に、『これから、王女レイプ&王宮の女達レイプを実行。参加したい奴は、廃墟の教会に集結せよ』という文字が表示される!!
ーおいおい…『王女レイプ&王宮の女達レイプ』って。発想がイカれてるぜ!! この二つのどちらかに、参加しろってか?
タツヤは、迷うことなく、『王の暗殺決行』を選んだ!!
深夜。
『フランシス王宮広場』は、静寂な闇に包まれていた。
中央の大きな噴水が、街灯に照らされて、目立っている。
その噴水の前方に目をやると、『フランシス城』への入り口の扉があり、屈強な門番の兵士が、三人ほど立っている。
ーここに集合かよっ…!? 目立つだろ……。
タツヤは、周囲を確認する。
『レッドブラッド教団』の殺人テストで見かけた連中が、チラホラと、武器を握りながら立っていた。
中世の二十代の男で、斧を握っている、大学生。
中世の二十代の女で、槍を握っている、事務の受付嬢。
中世の三十代の男で、剣を握っている、冒険者ギルドにいそうな戦士男。
中世の五十代の男で、大鎌を握っている、農作業員。
緊張した様子で、殺人テスト合格者達が、武器を握りながら、集まって来る。
武器屋の格好をして、剣を握っている、四十代男がやって来て、
「おっ、新人か?」
と、タツヤに話し掛ける。
「はい」
タツヤは頷く。
「王を暗殺するから、新人は、みんな、緊張してるな。新人には、荷が重すぎるか…」
武器屋の男は笑った。
「緊張しないんですか? これから、王を暗殺するんですよ?」
タツヤは聞いた。
「おう。緊張というより、ワクワクしてるな。これから、革命を起こすんだからな」
武器屋の男は楽しそうに言った。
ー革命か。確かに、響きはカッコいいけど…。
タツヤは苦笑する。
続々と『レッドブラッド教団』のメンバーが、武器を握って、集まって来る!!
全体の人数は、五十人ほどまでになっていた!!
城の屈強な門番の兵士三人は、警戒しながら、様子を見ている。
赤魔導士のデルタがやって来る!!
「ざっと見て、五十人か。他は、王女レイプの方へ行ったようだな。あっちは、二百人ぐらいと聞いた。どちらにしろ、今夜は楽しくなりそうだ」
デルタは、「クククッ」と不気味な笑みを浮かべる。
タツヤは、デルタの元へと行き、
「ジェシカが戻って来なかった……。殺してないだろうな?」
と、確認する。
「ああ。殺してない」
デルタは答えた。
ークソッ!! どうなってるんだよ。
タツヤは溜め息をつく。
デルタは、
「「神の導きによって集まった、偉大なメンバー達よ!! 今から、移動魔法を唱えるから、私の所へ来い!!」
と、叫ぶ!!
『レッドブラッド教団』のメンバー全員が、デルタの所へと集まる!!
デルタは、最上級移動魔法『スペシャルムーブ』を唱えた!!
タツヤとデルタと『レッドブラッド教団』のメンバー全員の姿が、消えた……!!
そのまま、何処かの洞窟へと移動した、タツヤとデルタと『レッドブラッド教団』のメンバー全員。
デルタは、
「この洞窟から、一気に進む。この洞窟は、罪人を閉じ込めてる、城の地下の牢屋へと繋がってる。そこから、城の内部へと潜入する」
と、言った。
メンバーの一人が手を上げて、
「さっきの移動魔法で、城の内部へと移動できないんですか?」
と、聞く。
デルタは、
「城の内部には、最上級魔法を受け付けない、特殊な制御道具が使われていて、無理だ」
と、答える。
メンバーの一人が手を上げて、
「城の入り口から、正面突破っていうのは、やっぱり、無理なんですか?」
と、聞く。
デルタは、
「できなくもないが、ほとんどのメンバーは、生きて戻れないだろう。なるべく、メンバーの数を減らすことなく、王を暗殺したい。それには、面倒だが、回り道して行くしかない」
と、答える。
ーメンバーをゴミのように扱う奴だと、思っていたけど、違うんだな。意外とメンバー思いの奴か?
タツヤは、少しだけデルタを感心した。
洞窟には、モンスターが何度も現れて、襲い掛かって来たが、デルタやメンバーの実力者達が、あっさりと倒して、奥へと進んで行く!!
洞窟の奥には、頑丈な扉があったが、デルタが扉を開ける呪文を唱えて、それを簡単に開ける。
その扉の先には、デルタが言っていた通り、城の地下で、牢屋みたいな部屋が複数あり、罪人達が閉じ込められていた!!
罪人達は、デルタ達に気がついて、「ここから、出してくれぇ―」と騒ぐ!!
デルタは、うるさい罪人達を、最上級即死魔法『デス』を唱えて、殺して行き、皆殺しにした後、
「さぁ、城の内部へと行くぞ」
と、淡々と言った。
デルタは、再び、扉を開ける呪文を唱えて、部屋の扉を簡単に開ける。
タツヤとデルタと『レッドブラッド教団』のメンバー全員は、城の内部へと潜入する!!
そのまま、城の内部の廊下を進んで行く。
深夜だからか、僅かなロウソクの照明だけで、暗く静まり返っており、人の気配を感じない。
階段があり、さらに上の内部へと続いている。
デルタは立ち止まって、タツヤに、
「ここからは、別行動だ。おまえに、やってもらいたいことがある」
と、言った。
「何だ?」
タツヤは聞く。
「ここから先は、最上級魔法を受け付けない、特殊な制御道具が使われている。それを見つけて、ぶっ壊してこい」
デルタは答えた。
タツヤは、困惑した様子で、
「はぁ? そんなの、わかるかよ。どうやって、探せばいいんだよ? 無理だ」
と、言った。
「私の勘だが、その特殊な制御道具は、王女が持っていて、使っているのではないかと考えている。王女の部屋は、この階段を上って、右の突き当たりの部屋だ」
デルタは言った。
「何で、俺に頼むんだ? 自分でやればいいだろ?」
タツヤは聞く。
デルタは、
「私は、これから、『フランシス王国騎士団』の相手をしなければ、ならないからな」
と、言って、後ろを振り返る。
金髪の若い女剣士が立っていた!!
髪型は、セミロングヘア(鎖骨下から、胸くらいまでの長さ)で、波のようにウェーブしている。
見た目は、十代後半。
顔立ちは、ジェシカと同じく、キリっとしていて、中世ヨーロッパの美女を彷彿とさせる。
気が強そうで、荒い気性、勝ち気で、負けず嫌いの印象を受ける。
服装は、中世ヨーロッパの剣士が着るような、赤の剣士服と緑のマント。
金髪の女剣士は、
「へぇー。逃げずに、この私と戦う気なんだ。手加減しないけど、いい?」
と、上から目線的な感じで言った。
デルタは、タツヤに、
「さっさと行け。王女の部屋に!! 今は、警備交代の打ち合わせの時間で、部屋の前に警備がいないはずだ」
と、言った。
タツヤは溜め息をついて、
「…わかったよ」
と、言って、階段を上る。
金髪の女剣士は、
「詳しいのね」
と、感心する。
デルタは、
「おまえは、『フランシス王国騎士団』のホワイトレミーか?」
と、確認する。
金髪の女剣士は、
「そうよ。名が知られてるとは、光栄だわ」
と、嬉しそうに答えた。
デルタは、「クククッ」と不気味な笑みを浮かべて、
「カロリーネとクリスを逃がしてしまったからな。おまえは、確実に殺す!!」
と、最上級即死魔法『デス』を唱えようとする!!
ホワイトレミ―は、ムキになった様子で、
「私を殺す? やれるものなら、やってみなさいよ!! 死ぬのは、私ではなくて、あなたの方よっ!! 絶対に、私が勝つわっ!!」
と、叫んで、戦闘態勢をとった!!




