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はじまりは
初投稿です 不束者ですがよろしくお願いします
いつだったか 遠い昔のこと
とある国 とある城のお姫様が
好奇心から開けてはいけない箱を開けてしまいました
すると 箱に封じ込められていた悪いものが 一夜にして国を滅ぼしてしまい あげく そのお姫様は天国にも地獄にも行けず つぐないのためにひたすら輪廻を繰り返さねばならなくなりました
しかし 彼女の最も愛する者だけは彼女を探し出すために 自ら望んで死を捨てました
生まれ変わり続ける彼女を その最期を見届け続けるために
きみはとても美しい
病める時も 健やかなる時も
若い時も 老いてからも
どんな名でも どんな姿でも
人間でも それ以外でも
きみ つぐないは済んだかい?
いえ まだですわ
それが毎度の最後の会話
いのちを終える さすらいの再開のことば
逢瀬のときはいつでも束の間
長くったって3日が限度
そして 彼女がかれをまた 思い出せるのもそれだけなのだ
なにまた見つければいいだけさ
足が棒なんていうけれど
ぼくには全然 苦にならない
何十年でも百年でもふたたびきみとあえるなら