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おっさん、魔王の玉座になる -幼女魔王と一緒に座っているだけでレベルMAX!-  作者: 椎名 富比路
3-2 みんなでキャンプ ~シコーシ湖畔キャンプ場~

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クク、お菓子を独り占め

「ヤカンと、お鍋。水筒もいるね」


 鉄製の鍋も、手にとった。



「寝袋は何にしよう?」

「二人で入れるタイプがいい」


 それはまた、すごい注文だ。二人羽織を想像した。

 


「しかも、あるんだよね。二人用の寝袋」


 横に長い、いわゆる封筒型と呼ばれるタイプだ。

「ダブルベッドみたいだ」

「いい感じ。ホントは、ダイキのお腹に寝たいけど」


「息苦しくない? 暑いかも」


「体温調節は勝手にできるから、構わない」

 チサちゃんは、意に介さない。


 そういえば、チサちゃんは夏の暑い日も、ボクの腹の上に寝ていた。暑い寒いは平気なのかも。


 大きいサイズの寝袋にした。



「どんなテントがいい?」


 二人で眠れるタイプがいい。


「これがいい」

 チサちゃんが選んだのは、タープテントだった。


「運動会で運営が入るタイプのテントだね」

「違うの? これでは眠れない?」

「お昼寝するならこれだろうね。だけど、これで夜を過ごすことはできないよ」


 確かに雨はしのげる。だが、風よけがまるでない。秋になると夜が寒いだろう。


「あと、それくらいならマミちゃんが持ってそうだけど」

「確認してみる」


 チサちゃんが、マミちゃんに電話をかけた。「持ってるって」とのこと。しかも、ネウロータくんもタープ付きがあるという。しかも、そのまま眠れるタイプで。


「みんなが持っているならいい」

 あっさりと、チサちゃんがあきらめた。

 

 みんなでワイワイするスペースがあるなら、チサちゃんまで欲張る必要はない。持っていないと思っていたから、提案しただけなんだろう。


「二人きりで、密着して眠れるやつがいい、かな……?」


 答えが、チサちゃんから返ってこない。


「チサちゃん、さっきから何を見ているの?」


 ずっと、チサちゃんはある品物に目を奪われている。


 ハンモックだ。




「欲しい?」

「うん!」


 たしかに、気持ちよさそう。


「ダイキ、今日はこれに乗って寝る」

「そ、そうなんだ。丈夫だといいな」

「平気。丈夫になる魔法をかけておくから」

「くくりつけておく木の方が、心配なんだけど」


 ボクは体が大きいから、ハンモックなんて絶対に壊れてしまう。


 そんなことを考えていると、素晴らしい商品が目に飛び込んだ。


「ならば、これだな」

「うん。及第点」


 相談の結果、ボクらのテントが決定した。


 高床式のテントである。


 テントでありながら、ハンモックというスグレモノだ。メッシュ地で、虫の侵入も防げる。しかも、ワンタッチだから設営しなくていい。


「でも、お高いんでしょう?」

「ところがダイキ、なんと今なら地球価格で三万円」


 セール中で、お手頃価格になっていた。 


 ボクたちは、ホクホク顔でテントを買い、ゴロゴロカートに乗せる。


「ダイキ、最高のテントが手に入った」

「バッチリだね。チサちゃんのアイデアのおかげだよ」

「ありがと。ダイキが諦めなかったおかげ」


 その後、食材を買いに向かう。


 頼まれていたジュースを買った。


 カレーの食材は大量に買ってあるらしい。ボクらが関わる必要はないそうだ。お米だけゲットする。


 あとは、お菓子だ。しかし、甘めのお菓子が見当たらない。おせんべいや乾パンなど、しょっぱいものばかり。


「あんまりないね」

 って、チサちゃんから、また返事がない。


 チサちゃんは、カップ麺に目を奪われている。


「こんなメニューもあるんだね」


 厳密には、薄い鉄製のカップに入った乾麺だ。乾燥したハーブや、粉末状の調味料が麺にかかっている。


「カップ麺、欲しい?」


 お昼は買わなくていいと言われている。夕飯はカレーだし。買うなら、おやつ用か、明日の朝食用にだけど。


「お山に登った後、景色を見ながら食べる」

 

 想像しただけでも、楽しそう。


「でも、お湯はどうするの?」

「水筒にお水を入れて持っていく。火の魔法で沸かせばいい」

「いいね!」


 ボクたちは、カップ麺を買う。




 リムジンの近くで、ククちゃんの高笑いが聞こえてくる。


「オーッホッホッ! こんな虫だらけのキャンプ場になんて、泊まれませんわ! ヨアン、わたくしは近くのロッジで休みます! あなただけテントで寝なさい!」


 腰に手を当てて、ククちゃんはわがままを言う。


「承知いたしました」


 ロッジのすぐ側に、ヨアンさんは一人でテントを設営している。一人用とはいえ、時間がかかりそうだな。


「ああ、ヨアンさん。手伝おうか?」

「ありがとうございます!」


 ボクはテントのロープを引っ張って、ペグを打つ。

 設営は、ボクも得意じゃないけど、一人よりみんなでやった方が楽しい。

 チサちゃんも手伝ってくれている。


「大変だね、ククちゃんも」


「仕方ありません。お嬢様は、陽の光が苦手なので」


 そっか、ヴァンパイア族だもんね。


「やったね、ヨアンさん」


 三人で協力して、テントを完成させた。


「ゴハンはどうするの?」

「日が陰ってきてから、お嬢様のお食事を用意して、それからですね」


 一人ぼっちで、ゴハンか。気の合うお友達が、いないのだろうか。ボクたち以外の魔王たちとは距離が離れているし。

 

 ソロキャンに慣れているならいいけど、一人でテント設営に手間取っていた辺り、そこまで詳しくはないようだ。

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