↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさん、魔王の玉座になる -幼女魔王と一緒に座っているだけでレベルMAX!-  作者: 椎名 富比路
第二章 新しいお友達ができました

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/301

第16話 冒険者ギルドへ

 最後に冒険者ギルドへ行こうと、チサちゃんがボクの手を引っ張った。




 だから、チサちゃんは冒険者風なんだ。




 西部劇で見るような、木製のスイングドアを抜ける。




「いらっしゃいませ、チサ様」


 受付嬢が、メガネを直す。




 ネコミミだ!


 いかにも異世界に来たと実感させられる。




「どのようなご依頼でしょうか」


「登録しに来た。この男の身分証を作りたい」


「承知いたしました。では、こちらに必要事項をお書きください」




 おお、ボクも冒険者か。


 腕っ節に自信はないが、足を引っ張らないようにしよう。




「えっと、ダイキ・オサナイ様で、職業は、ギョギョギョ、玉座!?」




 ギルド内が急にざわつく。




「玉座だってよ」


「マジか、トップクラスのジョブじゃねーか!」


「とうとうチサ様にも玉座が」


「ゴツいな」


「目を合わせないようにしようぜ」




 冒険者たちが口々に勝手なことを言う。




 玉座ってそんなに最上級ジョブなの?


 でも、ナメられて勝負をふっかけられるよりはマシか。




「仕事はない?」


 チサちゃんが、受付嬢に話を通す。




「魔王さまに頼めるお仕事などは」


「じゃあ、玉座の分でいい。レベル一だから、簡単なヤツで」


「かしこまりました。ではオルエーの森で薬草取りなどはいかがでしょう?」




 壁のコルクボードに張られていた依頼書を、チサちゃんが剥がす。




「これなら簡単。夕方までには帰れる」




 出て行こうとしたら、一人の女性が、ギルドに駆け込んできた。





「お願いです。息子を助けてください!」





 町人は、チサちゃんに懇願する。




 ギルドの受付嬢が、事情を引き受けた。




 町人の話は、要領を得ない。




 受付嬢は要点を絞って、話をまとめる。




「こちらにいらっしゃるバニングさんの子どもが、重い病気になってしまったそうです」




 治すには、レアな薬草が必要だとかで。


 大きな街へ買いに行っても高い。




「娘が冒険者で、自分に任せろって薬草を採りに行きました。だけど、帰ってこなくて」




 助けてあげたかった。けれど、ボクに何ができるのか。




 ボクの目を見たチサちゃんが、コクリとうなずいた。




「分かった。急いで採ってくる」


「チサちゃん」




 ボクの考えを読み取ったのだろうか、チサちゃんの行動は早い。




「お願いします!」


 バニングさんが、何度も頭を下げる。




「ダイキ、これから薬草を採りに向かう」


「うん。ありがとうチサちゃん」




 チサちゃんは、この人を助けたいという、ボクの気持ちを汲んでくれた。




「ボクにできることは?」


「今はない。まず土地に慣れてもらう」


「分かったよ。足を引っ張らないようにするね」





 いよいよ、初めての冒険に旅立つ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。