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冬【詩or短文】

雪ウサギ、帰る

作者: ふみわ

 道端の花壇に小さな雪ウサギが座っていた。

 とても小さくて、子供が作ったことはすぐわかった。


 雪が降る中で、ひっそりと。


 その日の夜、明日の天気予報をみたら、晴れだった。

 あの雪ウサギのことが脳裏をよぎる。

 あんな小さな雪ウサギ。あっという間に溶けてしまうだろう。


 溶けて、葉っぱの耳と木の実の瞳だけを残して空へと帰って行くだろう。


 だから、会いに行った。

 雪ウサギは今朝と同じ場所に同じようにいて。


 私は近寄り屈み込んで、雪ウサギに言った。


「さようなら」


 さようなら雪ウサギ。

 日が昇ったら、空へとお帰り。


 小さな、小さな、雪ウサギ。

 小さなお別れ。

 けれど、それは心の雪景色に残って──


 春になった今でも消えない。

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