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あなたも一人なの?

あらすじ

俺を叩き起こした謎の猫は、紗瑠さんが知っているようだった。

朝食を食べた後に話を聞くことにしたんだ。

俺は紅茶を飲み、友紀はコーヒーを飲む。

朝食を食べた後の日課だ。

食器を引き上げた紗瑠さんは友紀の隣の席を引いて座る。

紗瑠「では、あの猫の話と、私の留学してきた頃の話を詳しくお話しましょう。」

時計の針のカチカチという音が静かな食堂に響く。

紗瑠「あれは私が日本に来て暫く経った頃でした・・・」




紅葉も終わり、雪が静かに降り出す季節。

私は傘を差すことなく、トボトボ歩いていた。

シャルロット「寒い・・・」

その声は誰にも届くことは無い。

最近はこの街も物騒だから、暗くなる前に家に帰らなくてはいけない。

少し歩くペースを速めることにした。


・・・さっきから誰かに見られている気がする。

考えすぎだとは思いつつも、先日の留学生が狙われた事件を思い出してしまう。

次の曲がり角を曲がる時、思い切って走る。

でも、曲がった先で私の足はすぐ止まる。

足元に猫がいたからだ。

その猫は綺麗な青い目をしていた。

でも、私には泣いているように見えてしまった。

子供の頃に猫を飼っていたせいか、ついついしゃがみ込んでしまう。

シャルロット「あなた、どうしてこんなに傷ついてるの?」

体中のあちこちがボロボロなのだ。

青目の猫「ナァ・・・」

鳴き声もあまり元気がなさそうだ。

シャルロット「あなたは野良なの?それとも飼い猫?」

青目の猫「ナァナァ。」

首輪もついてないし、野良なのかもしれない。

シャルロット「良かったらうちに来る?」

青目の猫「ナァ。」

よし、決めた。

こんな傷だらけなのに放っておく訳にはいかないわよね。

猫を抱っこして、歩き出す。

シャルロット「一人だと寒いけど、二人だと暖かいね。」

青目の猫「ナァ。」

両手の中の猫はもう寝てしまっていた。


この子を拾ったことで、私の人生が大きく変わることになるとはこの時は考えもしなかった。


家に着いたらすぐにシャワーの用意をする。

この子の汚れを落としてあげなければ。

シャルロット「今綺麗にしてあげるからね。」

青目の猫「ナァ~。」

この子はお湯は大丈夫のようだ。

昔飼っていた子はシャワーが嫌いで汚れを落とすのに苦労したものだ。

青目の猫「ナァ~。」

思ったより好評だったようだ。

患部に治療を施して、包帯を巻いてあげる。

ご飯は・・・どうしてあげようか。

シャルロット「あなた、魚は好き?」

青目の猫「ナァ!ナァ!ナァ~!」

綺麗な目を輝かせて、飛びついてくる。

シャルロット「ちょっと待っててね。」

青目の猫「ナァ~。」

昨日買っておいた朝ごはん用の鮭を焼いてあげる。

匂いだけでうっとりしているようだ。

味付けはせず、素材そのもので出してあげる。

シャルロット「はい、どうぞ。」

おお、飛びついて食べている。

よっぽどお腹が空いていたんだろう。

シャルロット「おいしい?」

返事も飛んでこないくらい必死に食べている。

青目の猫「ナァ~。」

シャルロット「あら、もう食べ終わった?」

皮まで綺麗に食べてしまった。

シャルロット「また食べたかったらいつでも言っていいからね。」

青目の猫「ナァ。」


そうだ、大事なことを忘れていた。

シャルロット「あなたの名前を決めなくちゃね。」

名前がないと生活がしづらいだろう。

うーん・・・

何かいい名前が無いかと外を見る。

もう雪で真っ白だ。

・・・そうだ。

シャルロット「雪の降る日に逢ったから、スノウなんてどうかしら?」

スノウ「ナァァ!」

足元をぐるぐると回っている。

気に入ってくれたなら嬉しい。

シャルロット「スノウ、今日からよろしくね。」

スノウ「ナァ!」


その日から短い二人暮らしが始まるのでした。

どうも緋吹 楓です。

読んでいただきありがとうございました。

今回は紗瑠の回想です。

11話で既に軽く語られていたりします。

次回もよろしくおねがいします。

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